火野正平がロードバイクを乗り回すという
NHKBSの「こころ旅」という番組に
最近ハマっている。
番組内では「チャリオ」と呼ばれているそのバイクを駆って、
お便りに書かれた視聴者の思い出の場所を
訪ねて行くのだが、
正平さんのゆるさがたまらなくいい。
出来るだけバスや電車での輪行をしようとするし、
登りだとすぐにハアハア言って休憩する。
下りになると
「人生下り坂最高~」
とか叫びながらフンフンと下っていくし、
たまに電動ママチャリに抜かれたりすると
「抜かれた~」と、情けなさそうに言っている。
当然下ハンなど持つことは皆無である。
これやね、トライアスロン引退後の
アラカン親父にはこの乗り方が理想的やなあ
と思って、にこにこしながらテレビを見ている。
それは、ランじゃ見えなかったものが
ウォーキングでは見えてくるように、
彼のバイクも、周りの景色や物体に
目ざとく目を配りながら進んでいくという乗り方なのだ。
今までdoironが乗ってた
バイクツーリングとは全く違った
新しい世界を彼は教えてくれている。
そんな彼が乗っているバイクと
doironのバイクと違うところは、
ペダルが固定式ではないというところだ。
ゆっくりと走り、道端に変わった花が咲いていたら
すぐに立ち止まったりする彼にとって
固定式ペダルは必要ではない。
そこで、もうトライアスロンのレースに
出る事のなくなったdoironも、
バイクをただ眠らせておくだけではなく、
できるだけ活用できるように、
ペダルを彼と同じ
非固定式のものに変えてみよう
と思い立ったのである。
とはいえ、やはりバイクは
軽量のロードバイクである。
ママチャリ並みのペダルじゃあまりにかっこ悪いし、
いざとなったら少しは踏み込めるようにと、
滑らなくて軽量のペダルにはしておきたいところだ。
そこで、近所にできた
スポーツサイクルのお店に行ってみた。
その店は以前別のところで営業しており、
何度か行ったこともあるし、よく牛滝であったりしたので、
店の人とも顔なじみになっていた。
そこの店が同じ町会の中に引っ越してきたのだ。
「もうガシガシ乗ることないので、
固定式じゃないペダルが欲しいんやけど」
「え?もうトライアスロンしてないの?」
「うん。レースはもう引退した。」
そんな会話を交わした後、
軽くてすべらないペダルとなるとこれやなあといって、
出してきてくれたものを即購入。
早速帰って取り付け作業にかかった。
先ずは従来のペダルを脱着する。
たしか左側のペダルが逆ネジだったよなあ、
とレース前にバラして
会場で組み立てていた頃のことを思い出しつつ無事脱着。
ネジ部分についている、
黒く変色したグリスをクリーナーで落とし、
新しいペダルにグリスを塗りこんで装着終了。
簡単な作業である。
この時グリスをつけておかないと、
今度外すときに溶着して取れなくなってしまうから
この作業は絶対必要なのだ。
そして無事に装着。
タイヤに空気を入れて
その辺を回ってみると、
足を固定していないというのも
なかなか楽ちんである。
ただこの時に問題が発生した。
前の変速、特に大きいギヤから小さいギヤに落とすときに
STIレバーが全く効かないのだ。
ああ、そうか、昨年も乗り始めに
この症状が出ていたなと思い出し、
STIレバーのカバーをめくり
CRCを景気よく注ぎつつ、
レバーをカチャカチャ動かしていたら・・・治りました。
これで、ようやくロードに出ることができます。
「こころ旅」の正平さんのいでたちは、
スキンヘッドに派手なウインターキャップ
のようなものを被り、さらにその上に
カスクと言われるヘッドギアをつけている、
しかもズボンはまた下のだぶっとした変な形のものを
彼ははいているのだが、
まあそこまでは似せることもないだろう。
従来のメットとチャリパン&ウインドブレーカーに着替えて、
さあ試し乗りに出かけてみよう。
明日に続く。