その日は祝日で、大阪の最高気温が
10度を超えた暖かい日だった。
テレビでは朝から花粉の飛散が始まったと告げており、
いよいよ春が姿を現したという感じの天候の下、
ペダルを替えて久しぶりに磨いてあげたバイクで、
さあ試し乗りに出発しよう。
さっそうとバイクにまたがって・・・
またがっ・・・あれ?
こんなにサドルが高かったっけ。
ジムのバイクに慣れてしまっているので、
サドルがめちゃ高く感じたよ。
ジムのバイクポジションを
もう少し高くしなければと思いつつ、
何とかまたがって出発した。
現役の頃はこのバイクにまたがった時の感触が
調子の良しあしを示すバロメーターだった。
サドルが高く感じると調子はイマイチ、
低く感じると絶好調の兆候だった。
もっとも調子がよかった
北海道のトータル約250キロの
オロロントライアスロンの時は
まるでイージーライダーのバイクにまたがっているように、
サドルが低くハンドルが高く感じたことを思い出す。
家を出て、最初の信号の交差点で止まるとき、
固定していないペダルから足を下ろすときに違和感を感じた。
ママチャリやマウンテンでも足は固定していないから
普通と言えば普通なのだが、
ロードに乗っているという感覚と
その非固定式ペダルとのマッチングがどうもしっくりこない。
そんな違和感を感じながら、
まずはそのまま和泉中央を目指して走っていく。
途中、歩道を中学生がマウンテンで走っていた。
以前なら「負けておられん」とペダルを踏む足に
ぐっと力を入れたものだが、
今日は「こころ旅」バージョンのツーリングである。
マイペースで漕ぎ続けた。
メーターを見ると25km/h。
以前ならこのあたりは平地追風なので
30オーバーで走れるところなんだが、
今日はこれでいい。
のんびり漕ぎ続けて観音寺の坂にさしかかった。
ここは200mほどの急な登りが続く。
ギアを落として漕ぎ始めたら、意外にきつかった。
年間6000キロ以上のエアロバイクを漕いでいるのに、
このきつさはなんだろうと考えたら、
どうも足を固定していないのが大きな原因のようである。
引き脚を使えないから、
踏み込む脚一本に負担がかかるということだ。
ハアハア言いながら登りきって
少し行ったところの「いしたちはら公園」でトイレ休憩だ。
その後も山に向かって緩やかに登りつつ、
テクノステージの方面に向かうと
車が渋滞している。
「なんでこんなところで」と思うでしょ。
コストコ、ららポート渋滞なのだ。
休日だったし、久しぶりにあったかかったから
みんな出てきたんでしょう。
友達もその日に行くと行ってたから
さぞや混雑で大変だったでしょう。
そのまま旧の牛滝街道を下り、
和泉大橋のところで最後の休憩。
久しぶりの走行でバイクもうれしそうに見えたなあ。
ゆっくり走ったおかげで、
キョロキョロもできたのはよかったけど、
ウォーキングと違ってバイクは気軽に写真を撮りにくい。
もう少しカメラを取り出しやすいように
工夫しないといけないかもなあ。
ハンドルにカメラを固定できれば一番いいんやけど・・・。
もう少し考えてみましょう。
そうしてその日走ったのは20キロほど。
ジムで走る距離より少ないけど、
やはり実走はあっという間だ。
これから暖かくなったら、
ペダルを固定しないバイクでキョロキョロしながら
「名所旧跡をのんびり訪ねるこころ旅」
も悪くないなと思った
久しぶりのバイクでした。
それにしても非固定式のペダルのバイクに
慣れてしまったら
もう危なくて固定式には乗れなくなるかもなあ。