確かにロープウェイ径路近くの岩の上に、
数匹のオオカミが置かれています。
いやあ、これが先達さんが言ってた
絶滅危惧種の動物との出会いですねえ。
なかなか面白い取り組みでした。
そしてロープウェイからは、
空海さんが19歳の時に
修行をした舎心ヶ嶽の側を通ります。
彼はここで「虚空蔵求聞持法」
という修行をしたそうです。
虚空蔵菩薩の真言を
100万回唱えれば
あらゆる教法の文書も
意義も暗記できるというもので、
そんな修行を100日間したそうです。
こんなオオカミが出そうなところで、
よくぞ修行されたものです。
その時の彼の修行の姿が、
今は銅像になって
岩の上に置かれていましたね。
ロープウェイから眺めながら、
なかなか感動の映像でしたので、
この寺ではその修行姿を
絵にしておきましょう。
山々の景色の中に座り込んでいる
彼の姿が少しは表現できたでしょうかねえ。
ポスターから
ロープウェイを降りてから
もしばらく歩き、
階段をのぼって行きますと
ようやく本殿に到着です。
本尊はやはり「虚空蔵菩薩」ですね。
知恵の神様です。
ち、知恵の神様~こりゃしっかり
お参りしとかないとなあ。
「のうぼう あきゃしゃ
きゃらぱや おん あり
きゃまり ぼり そわか」
と空海さんがあの岩の上で
100万回唱えた真言を、
ちょっとだけ省略して三回
資料を見ながら唱えておきましょう。
え~こんな真言も資料を見ながら?
だって、長くて覚えられないもんなあ。
まあせめて脳の病気が
ひどくならないことを
祈っておきましょう。
そして、もちろんここで
大きな修業をした大師堂にも
しっかりとお参りです。
空海さん、オオカミに襲われなくて
よかったですねえ。
帰りには大きな杉の木の間から
次の20番「鶴林寺」の
お堂の屋根が遠くに
ちらっと見えていました。
歩き遍路の人だったら、
ウヒャ―あそこまでえ
と大変だったでしょうねえ。
で、そんな歩き遍路の若い女性と
帰りのロープウェイ乗り場口近くで
会いました。
つぎの便が出るまで時間は
少しあるので取材してみましょう。
「歩いてまわってるの?」
「はい。もう今日で10日目くらいに
なるでしょうか」
「宿はどうしてるの?」
「ああ、テントで寝てますよ」とのこと。
ウヒャ―それは大変ですねえ。
いろいろ苦労話も聞きながら
「頑張ってねえ」とエールを
送っておきました。
今日はまだ時間があるので、
舎心ヶ嶽の空海さんのところまで
歩いて訪ねて行ってみます、とのこと。
ああ、それもいいですね。
一緒にお参りしといてあげてください。
自由なお遍路がちょっぴり
うらやましかったですね。
まあ、それにしても若い女性の一人歩き。
世の中の変な男オオカミに
襲われないように注意してくださいね~。
doiron達は帰りのロープウェイに
揺られて下っていきます。
さあ、では20番「鶴林寺」へと向かいましょう。
ここのお寺は寺の名前に
「鶴」がついてますねえ。
昔空海さんが修行をしているときに
雌雄2羽の白鶴が
杉の古木に舞い降りて、
地蔵菩薩を守っていたところから
ここにお寺を作って守った
というところです。
なのでここの納経帳には
鶴のハンコが押されますね。
39番である「延光寺」は山号が
「赤亀山」なのでこの寺では
「亀」のハンコが押されます。
なので、なかには白いチョッキにここの「鶴」と
「亀」のハンコを押すという人もいるようです。
お寺の中には2対の鶴がいます。
一対は、仁王門の中の鶴で
もう1対が本尊前にいる鶴ですね。
やはり、ここのお寺を絵にするのなら
「鶴」を入れなきゃね。
なので本尊前の「阿」の鶴を
描いておきました。
これ。
ではしっかりお参りしていきましょう。
続く