いよいよ、原発事故の恐怖が拡がって来た。 次に出てくるのは、近海魚介類の汚染問題だろうか・・・ 起こってしまったことはさておき、日本は環境先進国を目指しながら、原子力偏重のエネルギー政策をとってきた節がある。
民主党政権になって、悪者にされたダム建設だが、その膨大な税金を費やして完成したにも関わらず、その発電能力を使われずに、設備工事を棚上げにされている発電施設がある。それが、葛野川(山梨)、神流川(群馬・長野)の両、揚水式発電所だ。
揚水式発電所は、原子力の大量発電に抑揚をつける発電所として研究されてきた。図のように、昼間は上のダムから水を落して発電し、電力を補い、夜には、余剰の電力を使って下のダムから上のダムにエネルギー源の水を揚げ戻す、無駄のない自然エネルギーだ。(詳しいアニメ図 参照) http://www.fepc.or.jp/learn/hatsuden/water/yousuishiki/sw_index_02/index.html
その大型施設である葛野川には、4基の発電タービンが設置できるが、現在は2基のまま。世界最大級の揚水式となるはずだった神流川にかぎっては、6基の設置設計に、まだ1基のみとなっている。バブルの崩壊と共に、計画時より電力需要が減ったためだと言う。
今回の原発事故で、自然エネルギーへの関心が高まるなか、是非、太陽光・風力などの新エネルギーとともに、未稼働・休止の水力発電を見直し、整備すべきでは・・・
急峻な山々と豊富な水をもたらす川を持つ島国日本、昔から、生活の場でも使われて来たエネルギーだ。