低温調理が良いのは頭の中で分かっているのだが、それでも気になるのが灰汁取りのタイミングだ。例えば、今まで肉を使う場合など、お湯が沸騰してくると、肉からどんどん灰汁が出てきて、それを取り除いて、煮汁が濁らないように気を付けていた。ところが、低温調理にすると、灰汁取りのタイミングが分かりにくいし、灰汁自体がどんなものかが分かりにくい。
水島弘史シェフは「毒出し」という言葉を使っているが、彼の本によると、「毒出しとは、食材に含まれるアクや老廃物、臭みのある脂や水分を取り除くことです。実は、ゆでる、焼くといった加熱すること自体に、毒出しの作用があります。ソテーの際にまず大切なのは、過熱によって出てきたアクなどが食材に再び付着しないように拭き取ることです。また、汁物では、過熱によって凝固したアクなどを濾して取り除くことです。」と書いてあるが、実際にやってみると、どうもこの辺が難しそうなのです。まだまだ練習の余地がありそうです。