東日本大震災が発生した当時、私は、栃木県北部に居住、震源地が近かったせいか、その衝撃は物凄いものだった。今でもその時の光景は目に、耳に焼き付いている。その瞬間は、転勤のあいさつに来た後輩を駅まで送り届けようと駐車場に向かって歩いている時だった。大地がぐらぐらと揺れ、地鳴りがし、異様な風が吹き、駐車場にあった車はぐらぐらと揺れ、飛び跳ねるようだった。私は、立っていられずに、しゃがみ込み、揺れの収まるのを待つことしかできなかった。
すぐに職場に戻り、後の対応は深夜にまで及んだ。そんな中、テレビでは津波の報道が流され、街が全て押し流される光景が映し出され、まるで映画を見ているような劇的な場面が続いていた。外に出て道路を走っていると、家々の塀はことごとく倒壊し、揺れの凄さを物語っていた。
そして、原発事故の報道が続いた。
あれからもう8年も経つというのだ。しかし、復興はまだまだ進んでいないように思う。破壊された街はそう簡単に戻るものではない。
毎年、復興税が徴収されているが、その税金がどのように使われているか、詳細にわたる報道は一切ないように思う。もっとその税金の使途について、それが適正だったのかを検証していくことは大事なのではないだろうか?