おさむのブログ

日常考えていることや、感じた事を書いています!!

介護の現場

2008年02月20日 07時31分59秒 | Weblog
家づくりの仕事を通して、言いようのない現場に直面することがある。

高齢者社会となった今、施設管理型から在宅介護支援へ政策が移行している。

昨日洗面台の修理でお邪魔したお客様のところでの出来事だ。

『いやぁー、まいったよ。。。』

言いようのない表情。T様とは家族ぐるみでお付き合いさせていただいていることもあり、何でも忌憚なくお話ができる。

つまりこうだった。

母親が寝たきりに近い状態なのだ。痴呆が進行し、耳が遠くなってしまった。

父親が生きていた時は、父親が身を粉にして愛する妻を介護した。

しかしその父が他界した。

家族みんなで協力して介護の生活が始まった。

外から見れば理想的な家族の姿に見える。仕事の段取りを付け早めに退社、役割を決めて家事を分担、、、、、。

しかし、現実はそううまくはいかないのだ。

痴呆の進行により、言動・行動が正常ではない。言葉をかけるが耳が遠くて聞こえない。聞こえないから大きな声で言う。大きな声で言うと乱暴になる。それでも言うこと聞かないから、、、、、、手をあげてしまうのだと・・・・・・。

悲しい現実がそこにはあった。

『もう通じないと思った時から、あきらめがついたよ。今は穏やかな気持ち。自分の将来もこうなるのか、自分の学びの場だ、と思えるようになったよ。。。』

きれいごとは誰にでも言える。

誰もが歳を重ねていく。『死』を考えることは『生』を考えること。

しみじみとした、出来事でした。

ではまた。

おさむ
コメント
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