今月号で172回目の『おさむのひとりごと』です。長いし乱文だし何を言いたいのかわからん!なんて言われそうな作文ですが、よろしかったらご覧ください。カタロ通信8月号には写真入りで掲載しています。
http://e-kitazawa.com/new/osamu/5037.html
おさむのひとりごと2014-8
毎日厳しい暑さが続きます。子供の頃は30℃を超える日というのが『すっごく暑い日!!』だったように思うのですが、皆さまの記憶はどんなでしょう?現代となっては37℃や39℃といった、体温よりも高い日があったりします。体調管理にはどうぞお気を付け下さい。
先日『2014北澤工務店ゆるゆる富士登山』を開催しました。昨年の経験が生きたのか、今年のゆるゆる富士登山、素晴らしかったです。その報告は来月号『カタロ通信』で掲載したいと思います。『カタロ通信』といえば、この8月号で198号なんですね。再来月には200号!! 16年と8カ月です。我ながらよく続けてきたものだと。。。ヽ(^o^)丿
北澤工務店では200号記念としての企画を計画しています。家づくりに関するものや甘味café空~くう~での企画、OB施主様の特典等々です。カタロ通信やホームページにてご案内してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
≪伊勢参り≫
名古屋で会議があることを理由に、お気に入りのバイクで生まれて初めて『伊勢参り』に行ってきました。江戸時代の庶民の『夢』だった伊勢参り。もともとの起源は、中世の戦乱による荒廃から立て直すためのアイディアのひとつだったそうです。江戸からは片道15日間の旅程だったとか。
だいたい神様からのご利益にも興味がないし、古事記を読んだこともないぼくがどうして『行きたい!』と思ったかというと、やっぱり『日本国の起源』の地に行き、日本人として生まれたことを感じてみたかったんですね。世界で最も歴史のある国、『日本』。その神話の中にたたずんでみたかったんです。
ネットで調べると『伊勢参り』には順路があるらしい。最も一般的なのは、まず『二見興玉神社』で禊(みそぎ)⇒『伊勢神宮外宮』⇒『伊勢神宮内宮』⇒『朝熊岳金剛證寺』だとか。「朝熊かけねば片参り」と唄われるらしく、それじゃこのルートで行ってみようかと。
≪二見興玉神社≫
鳥羽駅にほど近い神社で、海沿いにありました。夫婦岩が有名なのですが、これがまたすごいですね。暦にぴたりと夫婦岩と富士山と太陽が重なるのです。先人の叡智に触れました。そしてやはり『禊』ですから、参拝客の横眼をよそに、バイクのブーツを脱いでじゃばじゃばと海水に浸り、娑婆っ気を清めたのでした。(^_^;)
≪伊勢神宮外宮≫
衣食住の守り神である豊受大御神を祀る外宮。そういえば、ぼくは上棟式の際に祝詞を奏上するのですが、その中に豊受大御神の名前が出ておりました。なるほど・・・。
昨年式年遷宮を終えた伊勢神宮の人気は流石です。それこそ大勢の参拝客でにぎわっていました。『外宮のほうが素朴で好き』という方も多い。確かに衣食住の神様ということで身近な存在として感じるのかもしれませんね。
≪伊勢神宮内宮≫
いやいやいやいやいや、、、なんじゃこの人混みは!!!っというくらいの賑わい。休日のアメ横を凌ぐ賑わいです。きっと江戸時代の賑わいもすごかったんだろうなぁ。その人混みを見たら参拝したくなくなっちゃったあたくし(^_^;)。明朝、早朝参拝をすることにしました。
≪朝熊岳金剛證寺≫
伊勢志摩スカイラインの中腹にある、伊勢神宮の鬼門を守る神様。『朝熊かけねば片参り』と唄われるこの地。内宮のあの喧騒はなんだったのか、というほど静かな境内でした。なんで神社の鬼門を守るのに『寺』なのか、、、調べると面白いです。日本人って、懐が深い。
相差(おおさつ)の民宿で初めて伊勢海老の刺身を食し、翌朝3時起きで伊勢神宮内宮へ。4時開門との情報を聴きつけたからです。
≪改めて内宮へ≫
まったく人気がない静かな宇治橋前。ほんとうに静かで、厳か。がしかし、、、4時になっても開かない。守衛さんに尋ねると、3年前から一律5時開門になったのだそうだ(^_^;)。
せっかくだから五十鈴川に降りてみた。これがまた静かだった。川床に寝っ転がって目を閉じた。せせらぎだけが響き渡っていた。だんだんと空が白々としてきた。それに合わせるようにヒグラシの声が響き始めた。鳥がさえずり始めた。セミが鳴き始めた。それぞれの生命の活動が始まった瞬間だった・・・。
開門時間を間違えたおかげで、素晴らしい時間を体験することができました。(この時間が一番印象的だったかも。)
そしていよいよです。午前五時に開門。他に3名の参拝者がいらっしゃいましたが、足早に境内に消えていきました。ぼくはゆっくり一服してから宇治橋を渡る・・・。あの森の中の参道も全く人影がない・・・静かでした。ほんとうに静かでした。静寂こそ最大の価値、でした。
正宮に立つと、なんか、、、なんていうんでしょう・・・。だめですね、言葉になりません。天照大御神の前に感想なんて、ありません。
ただただ、この静寂の中に身を置くことができたこと。これだけは本当に素晴らしい体験でした。無二の体験でした。日本人として、歴史という時間軸の中のバトンをもったランナーとして、家づくりという仕事を通して、この命を使う。その思いが沸々と改めて湧き上がってきました。
『これからもいい仕事、いい人生、やっていくぞ!!!』
ぼくにとって、これ以上ない伊勢参りでした。
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ではまた。
おさむ