桜や春の花が咲き乱れる頃になった。
そんな盛りの中で、思い出してしまう言葉がある。
「サヨナラ」ダケガ人生ダ・・・
中国の漢詩の中の一部分だが、
井伏鱒二氏の訳で
広く知られているかもしれない。
★唐代の詩人、于武陵(うぶりょう)の詩「勧酒」(かんしゅ)より。
勧 酒 酒をすすむ
勧君金屈巵 君に勧む金屈卮
満酌不須辞 満酌辞するを須いず
花発多風雨 花 発けば 風雨多し
人生足別離 人生 別離 足る
★井伏鱒二の訳
コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミ ツガシテオクレ
ハナニアラシノタトヘモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ
(直 訳)
君に この金色の大きな杯を勧める
なみなみと注いだこの酒 遠慮はしないでくれ
花が咲くと 雨が降ったり風が吹いたりするものだ
人生に 別離はつきものだよ
この詩の奥深さが少しわかるようになってきた。
年齢かな~