人間も国も、「過去を忘れる」ことも必要なのかもしれない。
ベトナムと聞くと、
私の年代では「ベトナム戦争」を思い浮かべてしまう。
悲惨な映像や写真が、まず脳裏に浮かんできたものだ。
ところが、何回か訪れると出会うのは「活気ある新しいベトナム」だった。
自分の中の「戦争時代のイメージ」は全く覆された。
今回は、ホーチミン市内のいたるところで建設ラッシュだった。
日本の建設会社の名前もあちこちで見かけた。
趣のある旧い建築様式の建物が壊されて、そのあとには高層ビルが建っていく。
前回はまだ話だけだった地下鉄建設も「進んでいる」と、
ガイドさんが嬉しそうに言っていた。
現地ガイドの彼は、1975年のサイゴン陥落の時は5歳だったという。
スマホの待ち受け画面の、自分の子供の写真を嬉しそうに見せてくれた。
若い子の服装も、日本と同じような感覚や流行のようだ。
こうやって知らぬ間に前に進んで、歴史が作られるのだろう。