サントリー美術館で開催されている「徒然草」ー美術で楽しむ古典文学ーを参観した。
「徒然草」は我が国を代表する随筆文学の大傑作なのだが執筆後しばらく(少なくとも100年以上)はあまり日の目を見なかったようだ。
ところが江戸時代に大ブームとなり多くの写本が発行されるようになった。
と同時にその中身が多くの画家によって絵画化されていたのである。
そしてそれが今回の企画になったのだが出品されている展示物が実に興味深い。
ベストセラー文学が映像化されたものなので面白いのは当然だがこれなどは「徒然草そのものがいかに多くの読者に愛されたか」を如実に物語っている。
吉田兼好自身は恐らくこれほど脚光を浴びるとは思っていなかったはずだから天国で苦笑しているかもしれない。
それとも印税が入らなかったことを悔やんでいる??・・・清廉な彼のことだからそんなことはないだろう(笑)。