モナコ公国。立憲君主制国家。アルベール2世が現在のモナコ大公。高級カジノ。ヨットハーバー、モナコグランプリが有名である。お金持ちに有名なのは所得税がないことだ。タックスヘーブンの都市国家としてもよく知られている。テレビではファッショナブルな女性や男性を紹介していた。世界でも有数の富裕国である。腕時計が1200万円だとか、身につけているもので、何百万とか、なんと人間は無駄なことをしているのかとは思う。
昆明。中国雲南省の都市。この昆明は年中春だと聞いたことがある。快適な気温が毎日続く。昆明から尾鷲に越してきた人の話だ。話から想像だけしていたのだが、もっと小さな都市だと思っていたら巨大な都市であった。これもテレビで紹介していた。東北地方は寒いので、昆明への移住希望者が多いという。
昆明の池のほとりには柳が並んでいた。ぼくは中島みゆきの「川風」はまさにこんな風なところで、歌えばとってもよい歌だろうな、などと思ったのだった。ここは一度行ってみたい。高倉健の「単騎千里を走る」は昆明が基地となって撮影がされたと聞いたことがある。暑くもなく寒くもなく、1891メートルの高原にある。ユリカモメが池に居て餌をやる人々がいた。ロシアに飛び立っていくのを見送る人たちもいた。
世界には多くの都市があり、町がある。以下は行ったことがある町である。
バンクーバーからフェリーで30分。ビクトリアという花の公園と花でいっぱいの島があり、カナダの人は老後、ここに住みたい人が多いという。この島の美しさには堪能した思い出がある。
シアトルからも近い。シアトルの中にマーサーアイランドという島がある。中州である。周囲の湖は年中穏やかであるからレイクサイドが人気の不動産だ。この町も安全で上品でよい町だった。モナコのような雰囲気はまるでない。アメリカ人の良き良心がある島だと思う。人々は寛容で優しく、理知的である。
バリ島は相変わらずまた行きたくなる島だ。バリ島には伝統音楽、舞踊、絵画、織物、銀細工、木彫り、石彫がある。そのようなものを大事にしている。ホテルリゾート区域と自分たちが生きる地域とは一線を画している。その徹底さにも人々は惹かれる。神々にお供えをし、物静かに生きているように見える。
リスボン。ぼくは二度行った。リスボンの街はアルファーマ地区の路地を歩き、ファドを聞くのだ。ワインを飲みながらいわしを食べ、亀の手を食べるのだ。
いろいろな都市や町のことを想っていると、もう時間に限界がきつつあることに気づく。かつてどこにでもいける、どこにでもいく、と、時間は無限にある、と思っていたのが、有限性にふと気づく。