昨日紹介した本は「その島のひとたちはひとの話をきかないー精神科医、自殺希少地域を行く」(著者 森川すいめい 青土社)である。僕は偶然、尾鷲図書館で見つけ、借りた。
人口を増やすこと、新しい産業を興すことに目がいきがちであるが、この本は別の視点を提供してくれた。
ある自殺希少地域では、バスはゆっくり走って、乗せてほしい老人を探すように走る。バス停は一応あるが、乗せてほしい老人を見つけたら、バスは止まる。
普通行政側は行政側の都合とか、規制とか、圧力団体などによって、このようなことをしないが、普通の老人目線であれば、いつでも止まってくれるのはありがたいことだろう。また町にはいくつもベンチが置いてあり、どこででもバスを待つことができる。
いつも思うことだが、なるべく病院には入院したくない。なぜなら、病院都合、病院の規則ができあがっていて、患者側の思いは断ち切られるからだ。例えば、消灯時間。僕などはテレビを見たり、本を読んでいたいので、消灯時間や起床時間、それに食事時間のことを考えるだけでも、腰が引けてしまう。病院側は患者側の思いを取り込んでくれるとありがたい。
バリ島にはベコという乗り合いバス(ミニカーで、せいぜい6人暗い乗れるバス)が町中をクルクル回っている。どこで乗ってもよくどこで降りてもよい。そんなミニバスが幾台もまわっているので、ベコを見つけるのに1分もかからない。
助け合う町というのはそんなところにあるのだろう。
僕は浦村までのバスは夜中の12時まで走らせたらよいと思っている。タクシーでは高すぎてどうにもならない。
風間浦村民の憲章はこうなっている。
1.わたくしたちは、きまりを守り、親切で明るい村をつくります。
2.わたくしたちは、仕事に喜びをもち、豊かな村をつくります。
3.わたくしたちは、青少年に希望を、老人に生きがいを、そしてこころのあた
たかい村をつくります。
4.わたくしたちは、自然を愛し、花と緑の美しい村をつくります。
5.わたくしたちは、常に知識を求め、スポーツに親しみ、楽しい村をつくりま
す。
人は多様である。多様な意見がある。多様であっても理念として方向性が同じであれば、諍いをする必要もない。また人生は何かあるもんだ、と思っていれば、あわてずに解決しようとするものだ。ちょっとした物事の捉え方、物の考え方、これを性格と呼ぶが、とりあえずは笑顔であいさつができるような町ならば、豊かな町だと言えるだろう。こういうところが町つくりの出発点だと思う。
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