25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

宇多田ヒカル 落とし物話

2020年01月04日 | テレビ
 「本来あるべきところから置き去りにされているということに共感するんです」と宇多田ヒカルは「マツコデラックス」に出演して、「落とし物」について語っていた。散歩していると落とし物を見つけると、写真に撮る。だいたい落とし物を撮るのはロンドンかパリらしい。脱ぎ捨てられたズボン。ドアまである。絆創膏もある。絆創膏を見ると道路に感情を寄せて、道が傷ついているのかな、と思ったりする。
 こんな話は誰も聞いてくれないので、話すのは初めてだと言う。いろいろなもののが落ちているものだ。ケチャップが窓辺に。人形が壁の間に。どうしてそうなったのだろう。落とした人はどんな人だったのだろう。
 宇多田ヒカルのような有能なシンガーソングライターが日常、どんなことを思っているのか、その切っ掛けのひとつがわかって面白かった。
 15歳で鮮烈なデビューをして、もう21年。2016年に「道」というアルバムをだした。そのなかには傑作曲が多い。朝ドラ「トトねえちゃん」のテーマソング「花束を君に」も入っている。
 次のアルバム作りをドキュメンタリーでNHK(確かそうだったと思う)が放映していた。いつまでもできない曲があった。ああでもない、こうでもない、なんだか違う、もっと、と試行錯誤していく。苦悩しているようだった。ポコポコと湧き出てくるように曲ができるのではない。全感覚とこころをフル稼働して判断してゆく。
 「削り落としたらオルゴールで聞こえるメロディ、スーパーで流れてくるような曲を作りたい」みたいなことを椎名林檎がテレビで語っていて、笑ってしまったことがある。彼女の「カーネーション」はそれに近いものがあったが、彼女はパフォーマーが好きそうである。その点宇多田ヒカルはもうオルゴールのレベルには到達している。「友達」という歌もとってもよい。
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 正月4日。昨日、アメリカ軍がドローンでイラン革命防衛隊の司令官の乗る列車を爆撃し、殺害した、というニュースが流れた。トランプ大統領が弾劾訴追から目をそらせようとして行ったのであれば、なんと、これもテロではないかと思うのと、イスラエルのガス田がヨーロッパに伸びるのを、不快に思っているトルコなど、何が起こるかわからない状況である。そんな中へ自衛隊が派遣された。






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