25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

謹賀新年

2019年12月31日 | 社会・経済・政治
謹賀新年

 本年もよろしくお願いします。

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「紅白歌合戦」をぼんやり観ていました。スーパーフライとMisia の歌の上手さに感心しました。「朝まで生テレビ」ではなんだかポスト安倍というか次の政治を論じているようでした。変化です。
 

一年を振り返る

2019年12月31日 | 日記
 google の商売の仕方はなんとなくそうなっていったのか、予めの構想があったのか、その知恵には驚くことばかりだ。ぼくは今年、それを体験した。スマホやタブレット、PCをもっている人は Googleを無料で使っている。Google は広告で収入を得ている。検索エンジン、マップ、GPS機能、Youtube、翻訳機能も有り難く使っている。スマホやタブレットで使えるアプリを作り、売ろうと思うと、Google はアプリを作るプログラミングソフトを無料で公開している。仮にそれが完成すると、次は登録となる。登録料は2000円ほどである。登録までの手続きもぼくですらできるのだから、誰でもできるということだ。この先にGoogle は大きな網を仕掛けている。作ったアプリは売りたいものだ。だから、売りたい国別に翻訳してくれる。これも無料だ。さてこれで世界各国のGoogleで売れると思うと大間違いである。
 そこにはアプリを閲覧してもらい、選択してもらうための方法がいる。そのためにGoogle はGoogle アドセンスという網を用意している。ここがお金を儲けるところなのだ。つまりアプリの広告である。このアドセンスが検索エンジンでホームページやYoutubeを見るときでもかならず広告が出てくるが、これはアドセンスがやっている。便利な、またはおもしろいアプリを作らせておいて、迷路のようなところを歩いていくと、ここから先はお金の世界である。世界中にパッとひろげるにはそれなりの資金がいるということだ。売上からの10%を取り。各国でのアプリ広告料が必要となる、
 
 よく、まあ、こんなビジネスモデルを作ったものだ。この産業はサービス業ではなく、人間が介在してこない広告業の4次産業化である。
 日本の企業でこの発想をもつ企業はなかった。

 今年一年を振り返れば、この事実を体験したことは大きかった。この世界がわかったのだった。
 一年の前半は民泊の手続きがあった。後半はアプリのことが仕事を占めた。すると過去に作った語学用のテキストと音声、教授法が再活用できる可能性がでてきた。すると、これは来年の話になるが、これまでにプロデュースしてきた音楽CDやボディーチューニングやエステ関係の本質的な身体論、マッサージ動画、講習会動画、創作エッセンシャルオイル、創作CD立て、創作マグネット、対葉豆茶、銀のアロマペンダント、銀の万華鏡ペンダントがあることに気がついた。これをひとまとめにしてホームページにしておくか、とひとつの資産形成をしておこうと考えたのである。土地家屋の資産は下がっても、この衰退する日本の中で生きてきた中で作り上げた資産である。この点では不動産とはちがうITは大きな可能性を開いた。

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賀状は22年前にやめました。よいお年をお迎えください。


 

ジョージア

2019年12月30日 | 社会・経済・政治
 毎年のことだが、息子たちが帰省すると、尾鷲では目にすることがないDVD映画をもってくる。セルビアの映画とか、昔の日本映画とかであるが、今回の一発目は「葡萄畑に帰ろう」というジョージアの映画だった。この国も難民問題が政治の課題のようである。ヨーロッパ人はほぼみんな元をたどればアーリア人で、そこからスラブ人も、ゲルマン人もラテン人も出ている。たしかに言語や文化はわずかに違うが、大きく変わることはない。建築物やテーブルと椅子、インテリアをみていてもヨーロッパ人だとわかる。
 ジョージアの人がアメリカにいても何の違和感もなく、白人の中に溶け込んでいることだろう。

 ヨーロッパには大きな問題がある。それはイスラム教の浸透である。フランスでは2048年でイスラム教徒が過半数を越える。中東、北アフリカを植民地化し、イスラム教徒を見下した罰かのように、移民たちはフランスに根を下ろし、ギリシャやイタリア、ドイツも頭を痛めている。メルケル首相は過去にユダヤ人を虐待したことから難民への寛容策をとり100万人以上を受け入れている。
 難民受け入れを渋るヨーロッパ諸国の悩みをトルコが引き受けているが、トルコの動きはどこか不気味である。
 現在「世界の民族移動」から見た世界史の本を読んでいるので、ジョージアの映画からいろいろなことを思うのである。
 強者はやがて衰退する。ポルトガル、スペイン、オランダ、イギリスをみればわかる。今はアメリカであるが、衰退の兆候が見えつつある。中国は100年計画で、世界の経済的覇権を目指しているように見える。中国は香港やウィグル、台湾の問題を世界から認められるような形で収束、解決しないと尊敬を得られないと思う。たしかに14億の民を食わしていかなければならないのはたいへんなことだろうが、いわば革命的な折り合いのつけかたに知恵をしぼらなければならないだろう。
 ところでジョージア。栃ノ心の故郷。映画で見る限り、家も街並みも豊かそうにみえる。黒海に面した小さなキリスト教国だ。エネルギー資源はない。人口は約220万人。観光案内やワイン製造が主な産業らしい。
 一度行ってみたい国のひとつである、
 
 

スコアというイヤなAI

2019年12月29日 | 社会・経済・政治
 みずほ銀行の社長ととソフトバンクの社長がにこやかに握手をしていた。AIで提携するのだという。個人の信用度がスコアとなってスマホに表れ、それによって融資の可否、限度額などがわかる。
 アメリカでは起業家は失敗は勲章のようなものであると聞く。これはひとつの文化である。事業で失敗した人はどんなスコアになるのだろう。別のシステム、たとえばベンチャーキャピタルとか。
 中国では自転車を置くにも違反をしないよう、仕切り白線にまで気をつけている青年を紹介していた。スコアを落とさないためである。監視社会があって、それが金融や仕事、教育と繋がっていく。
 みずほとソフトバンクの社長の握手を見ていて、日本のような一度失敗したら、銀行取引もクレジットカード発行もできないような経済社会文化をもつ国で、彼らは何を考えているのだろう。
 はたまたイギリスはどうするのだろう。一人あたり800万円ほどの借金をもち、800万人ほどの人が借金返済不能になっている。因みにイギリスの人口は日本の約半分である。
 要するにAIというのは当面は情報をインプットするときに国の状態や文化が織り込まれるということなのだろう。これに帯する反乱はあり得ると思う。自立しなければならない個人幻想がギクシャクとし、強力なシステムに紐づけされるからだ。

 客を囲い込もうと新しい技術を得意気に見せて笑顔で握手をしているこの人たちに哲学的思考はあるのだろうかと穿って見てしまう。

 それはさておき、2020年は、再度糠漬けを作って大根の皮をパリパリ食べたい。ナマコとアワビを食べたい。タコの唐揚げを食べたい。
 
 

ハラリ氏のホモ・サピエンスについて

2019年12月28日 | 文学 思想
 ユヴァル・ノア・ハラリ氏の「ホモ・サピエンス全史」は尾鷲の書店でも置かれ、続く「ホモ・デウス」でついに人類は別の物、つまり神の領域に入り込み「神」になると分析している。昨年、今年の世界的ベストセラーである。出版後、彼はテレビインタビューにも世界各地での講演会にも出席した。
 日本ではNHKがトンマな池上彰が聞き手となって要は本の解説をさせるだけで、この本にたいする疑問、批評というものはまったくなかった。多くの分野の「わかりやすい解説」で有名だからどんなインタビューをするのか、好奇心があった。
 ハラリ氏はホモ・サピエンスが他のホモ属より抜きん出たのは「フィクション」を作り出す能力をもったからだと断じている。

 ぼくらはこの「フィクション」という観念世界については1970年に吉本隆明の「共同幻想論」ですでに知っていた。吉本隆明は観念の領域には、個人幻想と対幻想と共同幻想があると「古事記」「遠野物語」を解きながら、この三つの観念を証明した。残念ながらこの本は日本語で書かれたため、またその意義を見出だす英語圈人が現れなかったため、翻訳されて世界に紹介されることはなかった。ついでに言っておくが2016年に漸くフランス語翻訳電子版が刊行された。
ハラリ氏はこれを読んでいないように思える。翻訳するに難解なこの共同幻想論の「共同幻想」とハラリ氏の「フィクション」は同義語である。

 ハラリ氏の論は単純である。ホモ・サピエンスがフィクション(共同幻想)を生み出す。フィクションの代表的なものは集団の一員で生きるためにまもらなければならない「法」であり、もっとも集団を大きくまたがってより大きなフィクション(幻想)を作り出した。ハラリ氏は無神論者のユダヤ人であるが、絶対の神を強く意識している。神を作り出したホモ・サピエンスはテクノロジー、たとえば分子生物学や遺伝子工学、AI などによって神の領域に入り、神の領域に入った人間と無役な人間にホモ・サピエンスは分かれていく、と説く。具体的に言えばAIのような知能を操り、コントロールする人間と知能に仕事が替わられ、役に立たない人間の層に分かれるということだ。

 ぼくの理解のしかたではこのハラリ氏の書物は以上の事が分厚い四冊の書物の物語である。いわば「神とテクノロジー進化論」である。この書物では何の解決案も示されていない。
 ぼくは以前にも何度かブログで書いたように、個人幻想と共同幻想が完全に一致したときが人間の一番危ないときだと吉本隆明の本を読み、さらに50年たって真面目に考えるようになった。解決の方法は共同幻想を解体することであり、個人幻想が共同幻想に対して自立することである。共同幻想にいくつかの出口を作っておき、個人幻想が自由に出入りできるようにすることである。それは知能ではすることができない。優秀な知能というのはおうおうにしてアホだからだ。自由に出入りさせられるのは「意識」である。
 AIがどうなろうと、ビッグデータがどうあろうと、それが豊かさをもたらすことを保証しない。それらの知能も人間に乗っかっているだけだ。ハラリ氏の思索では戦争を止揚することはできない。
 その視点がごっそりと抜けている。戦争を生むのは強固な共同幻想と強固な個人幻想が結び付いたときだ。

JRは民営企業なのか 競争もないのに 

2019年12月27日 | 社会・経済・政治
「モーニングショー」では年末年始の交通渋滞について特集していた。
 交通渋滞が起こるのは車でいくほうが安いからだ。JRだと一家四人(大人2人、子供2人)で東京から尾鷲に来るには9万円かかる。
 ぼくら夫婦が東京にいくにもこれだけ高いとそう頻繁には行けない。

 ぼくは前々からこのブログでも愚痴っているのだが、今日は愚痴らずにちゃんと言おうと思う。
 ひとつはJRの料金である。高すぎる。JRは独占民営企業というのも腑に落ちない。なぜなら競争相手がいないからだ。そこで、例えば12:00 発はA社、12:05発はB社、12:10発はC社 、12:15分はD社と5分おきに発車するのを4社ほどに分けてはどうか。レ-ルや電線の管理は別会社。別に国有にしてもいい。とにかく競争原理に持ち込む。地方路線では鉄道の上をバスを走らせばよい。
 JRは料金を安くする努力をしているようには見えない。子供、高齢者、外国人旅行者への割引だけである。しかもこんな小さな島国に、しかも災害の多い島に、どんな必要があってリニアモーターカーを走らせるのか知らないが、技術をもっと広い外国にでも売って、その分国内料金を安くしてもらった方がよい。政府は株主配当を国民に還元すればよい。

 次に高速道路である。これは無料化するか、少なくとも半額にするべきだ。民主党政権で一部やり始めたが、残念ながら東日本大震災でとん挫した。財源は?とリアリストはすぐに言うが、列車と車で安く移動できるようになれば消費効果、ひいては経済効果は大きい。したがって税収もちょっとは増える。
 武器の購入を減らす。県議会など10人くらいでよい。そもそも県は要らない。愛知・三重・岐阜がひとつになればよい。議員数も公務員数も相当減らせる。州は経済政策をやり、市町村は住民サービスに徹する。尾鷲ならば「地場産業振興」と念仏のようにすでに50年言っているだけだ。それで地場産業は成長したかと言えば衰退したのである。こういう経済政策は「州」に任せたほうがよいと思う。それだけでも大きな財源になる。

 また憂鬱な年末年始が来る。尾鷲のような温暖なところでもこの時期は寒く、魚も釣れないし、市場に魚も揚がらない。美味しいものを子供たちにたべさせようと思っても、この時期だけは高いスーパーの派手で美味しそうでもない物を買わざるを得ない。普段買っているものはなくなり、あるコーナーなどはかまぼこばっかりである。別のコーナーでは漂白した数の子だのスペイン産の貝だのイカをどうたらしたのだのが満載である。
 いっそのこと元旦はバリ島のような「ニュピ」にして、飛行機も、公共交通も、ビジネスもストップし、家でじっと過ごす。ついでにテレビやラジオ、携帯もストップして。1日を静かに過ごすことを想像するが、消費大国日本ではできることではないだろう。

 またしばらく交通情報が頻繁にニュースネタとなる。報道記者はテンションあげて声高に実況する。必ずやJR東京駅の乗車光景や帰りの子供へのインタビューを報じる。みんなJRも高速も高いと思っていると思う。特別な人(議員や大金持ち、相撲の幕内力士などなど)以外は。 

知らないことはいけないこと?

2019年12月26日 | 文学 思想
「世界のニュースを日本人は何も知らない」(谷本真由美著 ワニブックスPLUS新書)の題に騙されて読んだ。思えば、「何も知らない」という馬鹿にした書き方に騙されたのである。
 さて、自分はどれほど世界のニュースを知らないのだろう。まずこれがそもそも付け入れられた弱みである。「扱う話題がぜんぜんちがう! 新聞・テレビではわからない世界の真実に迫る」と表紙に書いてある。

 この著者は著述家・元国連職員であり、1975年の神奈川県生まれである。
 読んでいくと「ああ、そうなん」「ほうそうなん」ということが書いてある。例えば、アフリカのメディアを中国が買っている」とか「本当はものすごく豊かなアフリカ」とか、「日本人が知らないトランプ大統領の意外な評価」とか、まあ、いろいろ書いてある。

 ロンドンはもはや白人が郊外へ行ってしまい移住1世、2世、3世というような外国から入ってきた人の方がが多くなった。というニュースには「ああ、そうか。アメリカももうすぐなるな、と思ったり、ロンドンのパブ、特に東ロンドンの昔ながらのパブは潰れていき、欧州大陸式の店やアメリカ式のバーが、進出。ビールがえらく高く、もう国民はあまりパブに行かないとか、「話の特集」のようなどうでもいいようなことを延々と書いている。加えて、この著者は説教するのである。「老いを恐れる必要はない」とか「成功に重要なのは共感力や感性」とか、「効率は創造性を殺す」などと後半はほぼこの著者の説教である。「世界のニュースはどうした?」と言いたくなる。

 実をいうと、この著者のいうニュースなどはぼくもだいたい知っていた。知らなくてもいいようなことなどまで知らなくてよい。

 普通に生きる人というのは世界のニュースにまでアンテナを伸ばしたりはしない。まずこの著者はそういう普通の人、いわば「大衆の原像」のようなことを知らなければならない。今日の仕事のこと、今日の心身の状態のこと、ちょっとした人とのいざこざからくる不快、美味しかった昼飯、休みたい、風呂に入りたい、あるいはあの人のことが気にかかってしかたがない、という風に生きている。そういうことが生活の基本なのだ。

 世界のニュースを日本人は何も知らない。著者は、よくそれで生きてるね、と言わんばかりだ。
 ぼくの場合は来年の今頃は入れ歯ででも「なまこ」「あわび」を食べたい。ギリシャとキプロス、トルコとリビアとの天然ガス問題など知るか、ということになる。

 さてさて、この本を読み終えたので、更科功の「残酷な進化論」を読む。更科という苗字は母方の苗字と同じだ。苗字由来ネットによると更科名の人は約1400人いるらしい。信濃、越後、北海道に分布している。

役立つ知識

2019年12月25日 | 日記
口を精一杯に開けて10秒。これを日に5セットすると、1か月もすれば、誤嚥が防げるようになるとテレビでドクターが言っていた。のどにある引っ張りたり、緩めたりする筋肉が鍛えられるらしい。気管支に物や飲み物や唾液が入ってしまうのは食道に入れるべきところを筋肉のせいで、気管支に蓋ができないのである。この筋肉を鍛えるのが口を思いきりいっぱいに開けて10秒数えるということだ。
 前々からこの筋肉をどう鍛えたらよいのかわからなかったので、「ためしてガッテン」は大いに役立った。
 「ためしてガッテン」ではそのほかにも「動脈マッサージ」や「腰痛を起こす脳にある「側座核」の機能研究とその成果も役立った。
 血圧高めの人は片手5本の指を別の指でクルクル揉み擦る。腕も片方の腕で揉み擦る。最後は鎖骨下動脈に指をあて、肩の上げ下げをする。これを毎日1回から2回。確実に血圧は下がる。
 ほとんどの人が腰椎にヘルニアをもっている。ヘルニアがあっても痛くない一人がもいれば痛い人もいる。側座核がなにかしらの理由で機能が十分に果たせていと痛みを抑えることができない。推理作家の夏樹静子が経験した腰痛もたぶんこれである。彼女はあらゆる治療も呪いも、先祖供養も行った。ストレスと自分に対する怒りが側座核を弱めたのだろう。最後にとうとうこのことを知る若い心療内科の医師と出会って、腰痛は治ったのだった。
 「ためしてガッテン」みたいな番組や「歴史ヒストリー」のような番組を見ていれば人間はどんどん物知りになり、成長していく行くよう思えるが、知識のつきぐあいと成長は別の事のようである。
 いつも思うことだが、NHKはよい番組をつくる。Eテレなどは作る側の熱情と知恵、と才能と努力を感じる。

超スッキリした

2019年12月24日 | 日記
 58年前、9歳か10歳の頃、前の歯一本の乳歯が抜け落ちず、その乳歯一本について両親も敏感ではなく、永久歯が生えてきているというのに放っておいたら永久歯が乳歯に邪魔されて、行き場がなく、まっすぐではなく、乳歯を避けるように生えてきた。これには歯医者さんも困ってしまい、抜いてしまうのもまだ子供だからどうかとも思ったのだろう。なんとか格好をつけてくれたもののこれが人生で一番の鬼となった。

 大人になってからでもいっそのこと前歯4本を抜いて入れ歯にするという方法もあったのに、「抜く」という気持ち悪さに、できるだけ歯医者さんは避ける、意気地なさが身についてしまった。
 寄る年波には勝てず、歯周病も出てきた。なんとか歯肉を強める歯ブラシと歯磨きで頑張っているが、なんとも深いで「鬼の歯」も含めて、前歯4本、抜いてもらうことにした。
 その覚悟を決めて今日歯医者さんに行った。ぼくは60年も気にしてきたのに、歯医者さんは、ぼくの言うことに「うん、うん」と合図地を打ち、代替案もないらしく、ぼくの希望とおり、歯肉に麻酔を打って、ゴリゴリと歯を抜いた。全く痛くない。
 前歯4本がなくなったと思うとスッキリした。このスッキリ感は60年のこころの羞恥、苦痛、重荷なども吹き飛ばしてくれた。
 なんだ、こんなものか、と次には「もっと早くやっておけばよかった」という若干の後悔の念も湧いた。しかし断然、ようやくこの日が来たか、と感慨深いものがある。

 今はまだ口の中に血止めの綿が入っている。1時間で取り除いてもよい、というので、あと15分でさらに具体的にスッキリする。正月は前歯がないので、子供や孫には照れ臭いが、マスクでもしておればよかろう。
 歯医者さんには、「なまことあわびが食えるようにしてくれ」と言ってある。

 日中韓首脳会議、とくに日韓首脳会議があるとテレビは報じているが、日韓問題よりもぼくには「歯」のことに今日は思いが集中するだろう。人ひとりの細かいこと、小っちゃいことが人には国際問題よりも重要なのである。あと5分で血止め綿が取れる。

 
 
 

倫理

2019年12月23日 | 社会・経済・政治
 かんぽの鈴木副社長の言動を見ていると、人間というのはえらくなればなるほど悪くなるのではないか、と思ってしまう。天下って、総務省の先輩後輩の関係を利用する。えらそうで、潔さもない。いつも悪いことをする人間ではないと思うが、呆れたことをする人だ。どのようにこういう人間になってしまうのか。
 人間は危機に陥ったとき、あるいはとっさの想定外のことに直面したときに、その人間の核心がみえるときがある。突然にある有名女性議員が歩いたところ、週刊誌記者に「不倫をしているのではないか」と直撃された。その狼狽ぶりはその後のどんな言動もダメにした。必死になって再選されたものの、あの狼狽ぶりの映像は彼女の今後に事あるたびにでてくることだろう。
 ぼくらは、その正義ぶる記者も含めて不倫をやってしまうかもわからない存在であるし、政治家に人間の模範たれ、と思っているわけではない。週刊誌であれ、テレビであれ、不倫を報道したがるのは、その種のネタが好きな国民がいること以上に、有名で人気者でもある人間が危機に陥ったときの様に強く興味を引かれるように思える。
 話が逸れてしまった、かんぽの鈴木副社長は営業の最先端などに立って陣頭指揮などしていなかったろう。えらそうにしていただけだと推測する。間違っていたら謝る。
 近代社会に入ってからは戦争の規模が拡大し、国民が戦争に出掛ける、あるいは国民に人を殺させるというようになった。幹部は部屋にいる、という具合だ。記憶力だけがよい学歴人間は部屋の方にいたがる。
 筆記テストでは合格と落第の境界線がある。人間にはそういうテストはないから、天下りを禁止するとか、罰則を設けるしかなく、あとは学校時代の教育しかない。
 選挙後援会の資金引き継ぎをさせて、臆面もなく世襲してわがことの力のようにいる政治家も、倫理的にダメだとぼくは思っている。


アベノミクス

2019年12月22日 | 社会・経済・政治
 消費者は名目賃金が上がっていることも、実質賃金が下がっていることも知っているのに、名目賃金があがっているからアベノミクスはいいんだ、と主張してやまない安部首相は奇妙である。
 株価が20000円を越えているからアベノミクスは間違っていない、という安倍首相。なぜ株価があがっているかと言えば33兆円を日銀が投資しているからだ。
 雇用が増えているからアベノミクスはいいんだ、と言っても非正規社員が多くなっているからである。
 橋下徹や三浦瑠璃が安倍政権を支持するのがわからない。普通だったら、誤魔化しの政権を批判してもいいははずなのに、野党はよいことばかり言っているのが気に入らないように見える。自称「腹黒派」(自分で自分のことをそう呼んでいる)の橋下はいずれ、安倍政権も終わり、いつの日か、自民党と組む方が政権に入りやすく、野党でいるよりもできることが多いと腹では思っているのかもしれない。
 安倍や麻生、その他自民党議員には賃金が200万円以下で暮らす人たちにとっての消費税や物価のアップからくる心情はわからないだろう。

 土建業をやっていて、経理をある女性にまかせていた。その女性はこっそりと会社のお金を着服し始めた。その金額が億を越えてもわからなかった。社長は経理の結果でさえ見ないのである。その女性社員の羽振りがすこぶるよいことからようやく発覚した。発覚しても悠然として鯉の品評会にだす社長は、使い込みの金額などはした金だという風である。要するに自民党はこういう人たちに支えられている。
 どうやら層が明確になってきたのがこの30年のような気もする。共産党員が大金もちとは言わないが、公務員が多いため、それなりの安定性と収入を得ているように見える。労働組合の連合も、非正規社員や年収200万円以下、四人に一人が貧しいといわれるこの人たちの実際はわからないことだろう。
 忖たくと斟酌、公私混同の安倍昭恵。こんな政権や官僚に現在および未来をまかせることなど、ぼくには理解できない。代わる政権が出てきて切磋琢磨しないと、まさに日本は先進国から脱落する。すでにそうなっていると思うが。
 

夢古道の湯

2019年12月21日 | 日記
尾鷲に「夢古道の湯」 という銭湯があって、海洋深層水を風呂の湯使っていると壁の貼り紙に書いてある。海洋深層水を取る装置が故障して深層水を取水できなかった時期があった。本当にここの湯は深層水のカルマグ水なのだろうか。
 ぼくでは謎解きはできないため、今はすっかり水道水だと思って風呂に入っている。
 カルマグ水を使っているかどうかはぼくにはどうでもよい。それよりもここの湯はぬるいのである。ミストサウナもある。なにかしらここもぬるいのである。
 それで時たま見回ってくるスタッフの男性に、ここの湯は何度に設定しているのか、と訊くと、「はて?」みたいな顔をして、「わからない」という。帰りがけ受け付けで聞いてみた。あのミストサウナは何度位に設定してるのか、ときくと、なんとまああきれた答えが返ってきた。「あたし、サウナは得手悪いもんで」とエヘラと笑って言う。おまえの好き嫌いなど聞いとらんわい、と言いたくなってくるが、あどけないアホさに自ら気づかず、多分上司に聞いてみることもしないだろうよ、と思う。客の入りを見ていると、あと何年もつことやらと来るたびに思うが、ミストサウナは癌の補助療法としても注目されていて、体内が42度、43度にあると熱ショックたんぱく質がでて、細胞変異を修復するのだという。
 因みにぼくの知識だと海洋深層水のカルマグ水は皮膚美容にとってもよいんである。カルシウムとマグネシウムが2:1がよいと資生堂の研究所が発表している。「夢古道の湯」のスタッフはこういうことすら知らない、
漫然と仕事をしている。この施設に市も絡むのであれば、これは市及び市会議員が鈍感だと言うしかない。
 仕事というのは掘り下げることに楽しみもあるというものだ。自分が関わる「湯」に客はどれほど喜び、不満をもっているか、どのように「湯」を伝えるか。どう広告するか、仕事はこれに尽きる。風呂でいくら物を売ろうとしても「湯」の温度にさえ鈍感な社長、役員、スタッフならば明日はない。

腹立たしい

2019年12月20日 | 社会・経済・政治
 今日はいつものように4時半に目が覚め、トイレにいった。またすぐに寝入って、起きたのが7時半。また酒を抜いた。熟睡度がちがうとまた感じた。9時前にシホンケーキとカスタードクリームが一緒になったよう菓子を食べた。その20分後くらいに、柿を食べた。夜中に目覚めたのはそのせいだろうか、と疑った。まさか、そんなことまでにもバタフライエフェクトがあるのだろうか、
 今夜もようすをみようと思う。3日の断酒ができるはずだが。
 いわき市で暮らす義弟からこの時期にいつもいただいている「バチ」「マグロ」「ヤナギカレイ」「メヒカリ」が届いた。尾鷲からはいつも「からすみ」を送る。尾鷲は今年はボラが不漁で、からすみを他所から買って作るという案配である。昔北川の河口あたりでボラの群れが泳いでいたが、この数年見なくなった。これも気候変動のせいなのだろう。
 いなくなる魚があれば新しく登場する魚があってもいいはずなのに、出て来ない。昔、アイノバリという魚もよく釣れたがめっきり姿を消した。バリ島で島民が釣っているのを見て驚いた。アイノバリであった。
 尾鷲港の岸壁からは昔はよくアジやサバが釣れたが近頃は回遊してこなくなった。投げればキスやコチが釣れた。ぼくはキスとコチはこの5年ほど釣っていない。天婦羅にするなら断然「ハゼ」なのでハゼ釣りはしている。
 正月は娘の婿も夏と同様に来るというので、初釣りにカサゴとハタを狙う。かれもでっかい企業の部長職をしているが、たいへんなことだろう。仕事の合間の休みは貴重だから、釣れてほしいものだ。
 釣りを予定するその浜では今年クエが釣れたので、活きアジでもひっかけて竿を置いて置こうか、などと余計な欲が出てくる。その欲が出ると本命が釣れないことはよくわかっているつもりだ。婿どのも、数匹でも釣れればストレスも吹き飛ぶことだろう。この婿どのの世代はよく働く。多くはブッラクだが、今ようやく働き方改革派やらで、ブラックに厳しくなってきた。
 年金が70歳からだなんて、人が苦労して、お金もかけて健康寿命を伸ばしてきたのに、それがちゃっかりと政府に利用されて年金が引き延ばされる。これもどこか変だ。ぼくなどはオリンピックなどやるお金があれば違うところに使ってほしいと思っているので、定年70歳は腹立たしい。

酒と睡眠

2019年12月19日 | 日記
 東紀州は冬温かく、夏は涼しい。昨日は気温が20度もあり、tシャツで買いものをしている男の人も見かけた。
 今日は4度ほど下がるというが、平年11月並であるそうな。金魚槽の水温気温と連動しているから、金魚たちの餌の食い方や動きで冷たさもわかる。メダカはづっかり冬籠もりをしているようである。姿を見せない。
 朝起きると実にすっきりとし、熟睡感を味わった。
 アルコール飲料を飲み始めてからついぞ休肝したことがなかった。風邪をひいても飲んでしまうのだから、もうアル中だろうと思うが、NHKの朝ドラの主人公の父親のようではない。それとぼくの場合、やけ酒とか恨み酒というのがない。
 このところ熟睡も、3時間とか5時間で終わり、あとは浅い眠りで、夢をみることが多かった。
 昨日は「湘南のドライカレー」を食べ、柿とマスカットを食べて、ドライカレーなど食べるのがひさしぶりで、合わせる酒は何を飲めばよいのかわからないまま、食事、果物と終わってしまった。「相棒」を見て、上にあがりぽっかり空いた1998年から2010年くらいまでの見ていないテレビドラマをDVDで毎日見ているので、「傷だらけのラブソング」の第八話を見て、いよいよドラマが収束に向かう感じがして、そのまま眠ったのだった。37年ぶりくらいの酒抜きである。トイレには夜中にいかず、7時間熟睡したのだった。細君から指摘された。「酒を飲まなかったからよ」
 ほうこんなに違うものか。一昨日は忘年会で日本酒4合弱とその後、ビール中瓶1本程度を飲んだ。翌日は少々調子が悪かった。酒を飲まなかったのはそれもあったのだろう。
 この熟睡を知ったら、睡眠の質と至極の酒とのバランスをとらにゃならん、と思ったのだった。






30年の変化

2019年12月18日 | 社会・経済・政治
この30年ほどの間で大変化したことがいくつかある。
 どのあたりから書こうか。
 まず、資産。土地の値は都市の必要とされるところ以外はすべて価値が下がり、取引さえも成立しないような状況に加え、空き家が増えに増えている。尾鷲でも人が死ぬとそこが空き家になるため、中の荷物処理、掃除のアルバイトが忙しい。尾鷲市は毎月人口が20人から30人の間で減っている。他所へ働きに出るのと、老人の死だ。せっかく買った資産がゼロになっている状況が今の日本、特に地方である。つまり30年で多くの個人の経済力は衰退したのである。

 次に政治家。世襲議員の数が多すぎる。親の事務所のお金まで引き継いで、親の名の下で選挙をする。代表が安倍晋三であり、小泉進次郎である。全く公平性を欠いている。よくまあ、日本列島人はこれを許すものだ。だから改革ができない。

 次に先進国との差である。先進国に簡単には旅行でいけなくなってきた。物価が高すぎるのである。日本の100円ショップ維持はたいへんなものである。

 資格を必要とする職業の内、数字、データ、過去の資料、申請手続き、などを扱う資格、つまりは弁護士、公認会計士、税理士、司法書士や行政書士、その他あらゆる分野の事務作業は相当縮小されるだろうということがAIなどの発達によってリアル感を増してきた。ぼくの知りあいの弁護士の子供は弁護士にはならない、とはなから見限っている。弁護士業はテレビのようにカッコいいものでもない。半分は手続き業であり、半分は」判例を調べる作業だ。おおよそ80%はAIがやってくれるだろう。客側もいちいち弁護士に訊かなくても検索で上等だろう。昔の電話交換手や国鉄の切符切りのような職はなくなっていったようにかなりのホワイト系の仕事が縮小される。逆に清掃運搬の人などは貴重で、エステのような癒し系、体を使っての指導などは重宝されていく。

 銀行のM&A、銀行員のリストラ、銀行ITシステムの構築の遅れが「みずほ銀行」以外で目立つ。銀行のカウンターにいる女子スタッフはアルバイトばかりである。そして銀行の融資の有り方は30年前と変わっていない。相変わらず中学生でもできる「担保確認」「保証人確認」であり、一度失敗した人はブラックリスト入りで貸さないという臆病さである。改革できずリストラに走るだけである。この世界も安穏としておれなくなった。

 30年変わらないこともある。みんなで貧乏になるのなら怖くないというような日本人の右に倣え脳。変わらぬデフレマインド。増え続ける借金。JRの運賃の高さ。