エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

団地の空は

2015年07月14日 | ポエム
団地の空は、風の道である。
団地内には、意匠を凝らした空間がある。



とりわけ、並木はその嚆矢(こうし)である。
この団地には、ユリの木並木があり銀杏並木がある。



団地に住んだ事は無いのだけれど、一度は住んでみたかった・・・。
ただし、高齢化ばかりの進む団地では困る。

自治体は有効な手立てを失っている。
団地自治会も又、同様とみられる。

高齢化社会、という魔物が巣食う団地は夜になれば恐ろしい。
更に高齢化が進めば、鵺(ぬえ)が鳴くだろう。







「青嵐団地の空の風の径」







団地の空が風の道だと云う事に、異を唱える方はいないだろう。
新しい社会が、団地という形をとって現れる。

その来し方行く末を、ちゃんと描いた為政者がいかほどいたのだろうか。



高齢化の進む団地に、桜の名所だけが残されている。



雲は知らず、ただ風に吹かれている。
しかして、青嵐が吹き荒れるのだ。




      荒 野人