「ですから、愛する者たち。これらのことを待ち望んでいるのなら、しみも傷もない者として平安のうちに神に見出していただけるように努力しなさい。」(Ⅱペテロ3:14新改訳)
Ⅱペテロ書は使徒ペテロが殉教する直前に記した最後の書簡だといわれる(→1:14)。彼はイエスのいちばん近くで生活し、後に12弟子のリーダーとなって活躍した人物であった。主イエスから特に愛され、いつも近くにいて教えを受け、失敗も多かったが純粋に主を慕った点で右に出る者はなかった。▼彼とヨハネの二人は、神が人となって地上に来られたという受肉の事実、それに復活された主のおからだをありのまま見つめ、その確かさを目撃した証人として最大の弟子であり、二千年に及ぶ教会の土台になったことを否定する者は一人もいないだろう。▼そのペテロが遺言ともいえる本書で、最後に言い残したのはキリストの再臨、新しい復活世界(新天新地)の到来とそこに入れられることの重要性である(三章)。同じ頃ローマで殉教したパウロもピリピ書の中で、キリストの再臨と信仰者の復活こそ、すべてのキリスト者の最大目的になるべきことを強調している。だから私たちも、決してここからそれてはならないのである。