
2009年6月27日公開『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE.)
テレビシリーズに近いリメイクの趣が強かった序と比べて、新劇場版が新たな新ストーリーであることを決定付けた破。
序から続く登場人物同士の絆、テレビシリーズとは異なるベクトルへ進む碇シンジの強い意志が描かれていたのが印象的でした。
笑い有り、涙有り、アクション有り、謎有りの全世代で楽しめるような壮大なエンターテイメント作品になっています。
破の第一印象は、、まず驚きだったと思います。
加持を特別な目で見ないアスカ、3号機に乗らないトウジ、セカンドインパクトの4体の光の巨人、食事会を計画するレイ、使徒に浸食されてリタイアするアスカ、シンジの意志で覚醒する初号機
テレビシリーズと明らかに異なるストーリーになっていたからです。
旧作からのファンにとっては、もしかしたらQよりも、にわかには信じられない展開だったと思われます。。
僕としては、やはり序で感じたミサトとシンジの絆の輪がさらに広がっていくのを感じたことが、今作に魅了された要因です。
画質は良いですが、序と比べてCGのEVAが動く場面が増えた為、シャープが強い設定だと手書きとCGの差が見て分かってしまうので注意が必要だなと感じました。
映画感で見た時は、判別不可能だったからです。その状態が、ベストだと思います。
4kプロファイルは(フィルム)で、スムージングをかけるといい案配でした。
第9使徒の戦闘シーンは手書きとCGの使い分けが絶妙で、凄まじいクオリティだと想います。
後半前の繋ぎになっている第3新東京市の日常シーンでフルCGの人波が描かれていますが、プロジェクターで見て初めてCGだと気付きました。。
序、破両方ともパナソニックレコーダーBZT760で再生しました。
別ページで、BZT760とPS3を比べて、、BZT760は階調性が高く、コントラストよりも細部のディテールの再現が良いと評価したのですが、、
PS3再生で見ていた時と比べて、今回、何か違和感を感じました。ちょっと押しが弱いというか、、ハイライトが足りないというか。。
新劇場版EVAに関しては、PS3の方が見慣れてしまったのかもしれません。
音声に関しては、ドルビーTrueHD 6.1chとDTS-HD Master Audio 6.1chの2つから選べるようになっています。
2004年発売ののDVD『劇場版EVANGELION DTS COLLECTORS Edition』では、ドルビーよりもDTSの方が低圧縮で良質な音声だとされていましたが、
この新劇場版においては、ドルビーの方が音がいいと感じました。
生々しいというか、、僕の環境においては、ダイナミックレンジが広いような気がしました。
前半の第3使徒に戦車隊が砲撃するシーン、発射音や爆撃音などが全然違います。
DTSの方は、ちょっと遠くで聞こえているような感じで、高音部分が足りないと感じます。
ドルビーに切り替えると、欲しいところまで高い音が届く感じ。
スピーカーだとまた違うのでしょうか。。
ストーリーにおいて、僕が今回見て思ったこと。
それは、第10使徒に対して零号機を単独で出撃させたのは、ゲンドウの指示で、それは賭けだったのではないかということ。
自分の知らない死海文書外典に従い、行動しているゼーレに対して焦りがあったのでは。。
暗い目線で「冬月、、少し、、頼む」と言って、司令塔から降りるゲンドウ。その後の零号機出撃。
テレビシリーズでは、レイの独断で出撃しているように見えます。(その後)
新劇場版では、零号機(レイ)を使徒と融合させた後、初号機(シンジ)が救い出すことで、初号機を覚醒させるのがゲンドウの目的だったようです。
第10使徒(ゼルエル)に左腕を吹き飛ばされた時の血しぶきを微動だにせず浴びるゲンドウ。
この時のゲンドウ目線は、賭けの行く末を見守って、レイとシンジの両者に向けられたものだったと考えます。
テレビシリーズではタイトル「男の戦い」とあるように、自らの意思で使徒殲滅に立ち上がったシンジを、息子の戦いを見ていた。
「やはりあの2人で初号機の覚醒はなったな」「ああ、我々の計画まであと少しだ」
あの2人は、レイとシンジのことかなと僕は思っています。
テレビシリーズでは初号機が生命の実を得た後、量産型による儀式で補完計画、サードインパクトが発動しますが、、
新劇場版はもう少し事態が複雑みたいです。ゼーレがサードインパクトで満足するのは変わらないみたいですが。。
ゲンドウの計画はゼーレの補完計画とは違う結末を、さらにその先を求めているのかもしれません。
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