Mrs.ベリーのVeryな一日

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ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂

2012年08月07日 12時15分51秒 | ベリーの感想文(本・映画)
ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂
金原 瑞人
集英社

マギー・プロイス 著 : ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂
を、読みました。


14歳で、漁師の見習いとなり沖合に漁に出た万次郎。
これ以上ない貧しい土佐の農家の息子でありながら、
侍の持つ、誇り高き精神に憧れ、
いつか侍になりたいと夢見ていた少年は、
冬の海で遭難してしまう。
命からがら流れ着いた島は、岩島で
草木もなく、水もない絶望の島だった。
漂流半年目、彼らを助けたアメリカ人たちとの出会い、
その後の足取りを綴った、日本人少年の愛と希望の冒険記。


小さな頃から、なぜ万次郎は江戸時代の日本人なのに
英語が話せたんだろう?始めて見る毛唐達をどんな気持ちで眺めたんだ?
そんな疑問がずっとずっと私の中にあったのですが、
この本のおかげで、すべては解決しました。


難破したときの恐怖や、その後の数か月に及ぶ漂流。
そして流れ着いた場所での、想像を絶するサバイバル生活の中でも
いつも前向きで、天才的な好奇心と機知に富んだ人柄で
その時代の階級も、差別も、国籍もすべてを超えていったんだな。凄い!!!
一度の人生を、悠々と航海した万次郎の物語が
ほとんど、本人の手記によるものでリアルストーリーだなんて
この夏一番感動した本です。


この本は、去年か一昨年に、アメリカの児童文学賞を取った本で
アメリカでベストセラーになりました。
アメリカンドリームを看板に掲げ、誰でもチャンスがあると謳っているアメリカですが、
世界中が抱える閉塞感は、子どもたちも敏感に感じ取っていることでしょう。
そんな儘ならない世界でも、やっぱりこんな物語を読むと、
少し心が軽くなって、未来に希望を感じれたことでしょう。


きっとこれ、夏休みの感想文用に図書館に置かれた新刊だったんですけど
一番に手にしたのは、43歳の私・・・・・。
今日急いで図書館に返しにゆきたいと思います(^_^;)