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斜陽 (角川文庫) |
太宰 治 | |
角川グループパブリッシング |
太宰治 著 : 斜陽
を、読みました。
終戦後、いろんな価値観がひっくり返ってしまった時代。
そんな時代に、静かに自分たちのアイデンティティーを
奪われてゆく人々を、描いた作品。
旧華族の娘の視点から描かれる物語は、
現代からその当時を想像して読んでも、明らかに浮世離れしており
あきれるほどなのですが、そんな彼らの人生と
国家や、敗戦、人格の崩壊、どうしても奪えない人の心などを
上手にシンクロさせて描いていて
あ~、やっぱダザイってすごいんだなぁ~っと、
43にもなって、やっと知りました。
本作も大変興味深かったのですが、
解説がですね、角田でですね。
その解説に本当に凄いと思いました。
どちらかというと、本編よりも・・・・・。
そんな一冊でした。