情景をイメージさせる作詞家

「壁際に寝返りうって背中で聞いている。やっぱりお前は出て行くんだな」
狭いアパートの一室で、壁際を向いて寝たふりをしている男が背中を緊張させているイメージが浮かぶ。
しかもタイトルが「勝手にしやがれ（ゴダールの映画と同名）」なので、和室でなくベッドに寝ているイメージ付けも出来ている。

「上野発の夜行列車降りたときから青森駅は雪の中」
見たこともなく、行ったこともない青森駅がシンシンと降る雪で真っ白なイメージが浮かぶ。

ブログで言葉を尽くしてもイメージが伝えられないもどかしさをよく感じる。
阿久　悠さんのように短いセンテンスでイメージを伝えられる凄さに敬服していた。

その阿久　悠さんが昨日亡くなった。　　　合掌