日々是気の向くままに

日々是好日(口実)いろんな分野を気ままに書いていきます。

有難迷惑とはこんなこと

2022年12月06日 | 日記
40年以上前、高校生の頃にアルバイトで山小屋にいた。知らない先輩アルバイトが社会人となって小屋の主人に感謝の意味を込めて、海で獲れた魚の刺身を、わざわざ山小屋まで大変な苦労をして持ってきた。しかし、小屋の主人は、その刺身に、なかなか手を付けようとはしない。手を付けても、わずかなひとかけらを、食べたか食べないかだ。それが終わると、他のアルバイト達も食べてよいことになっていた。しかしながら明治生まれの小屋の主人は、山から外へ出たことがなく、魚の刺身など食べたことが無いから、とても苦手だったのだ。それを見た先輩アルバイトは、自分が持ってきた刺身では量が少ないと勘違いしたのか、ご丁寧に後日再度、刺身を持って来たではないか。そして私は、小屋の主人がなかなか手を付けないのを見かねて、腹が減っていたのも手伝って、先に箸をつけてしまった。小屋の主人は怒鳴ったが、そのとき私は、小屋の主人は刺身を食べられないのだ。と言った。そのときから、刺身を二度も持ってきた先輩アルバイトは、二度と来ることは無かった。そして後日、私は小屋の主人からも、その先輩アルバイトからも、両方から感謝されたのだった。