FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<レッスン日誌>レベルアップレッスン@pump2

2013-07-18 11:48:04 | クライミングレッスン報告
6月28日(金)
メンバー:ユキちゃん(小5)、タクミ(中2)、りんちゃn(高1)、ユイちゃん(高2)

りんちゃんとユイちゃんは今年の国体の神奈川代表選手だ。
7月19、20日に行われる関東ブロック大会に向けて、今最も登り込まなければならない時期

タクミも念願かなって今年度から東京の強化選手になり、夏の全国大会「JOCジュニアオリンピック」に出られることになった
やはりここ一番、グンと実力を伸ばしたい時期である

そして、ただ一人小学生であるユキちゃんも、今年から憧れの強化選手(神奈川)に選出された
来年からはみなが行っている全国大会にも出られるはずだ

それぞれの理由で、クライミングの目標に向けて、今とっても頑張りたいメンバーがそろった今日のレッスン。

ユイちゃんとりんちゃんは各自自分のトライ中のルートに2回ずつトライした後、持久力のトレーニング。
ぎりぎり限界まで攻めるので、安全を確保するため&最後まで動きを止めずに力を出し切るようにするためにトップロープで。
このトレーニングはあまりに下のほうで落ちてしまっては効果がない
ギリギリの線でやっと登れる、くらいの感じが良いトレーニングとなる。

レッスン前半のトライの影響を見極めながら、彼女たちのグレードを調整。

ユイちゃんは2本の11cを交互に3回連続でトライ
2本目からは完登は出来なかったが、どのトライも上部まで達し、良いトレーニングが出来た 強くなっているよ

登り込みが今一つ足りていないりんちゃん。
クライミングセンスはあるので、しっかり取り組めばかなりの線まで行けるのだが。
前半のトライでかなりヨレているようなので、トレーニングはグレードと本数を下げ、11aを2本連続で。
2本目は半分程でフォール

「代表選手」であるからには、すでに自分だけの問題ではない。
神奈川は、君たちを「強化」するために、君たちに投資している。
全力で、がむしゃらに取り組む義務が生じて来ることを、きちんと理解しておきたいものだね


タクミは目下ツナミの12bに取り組み中。
ずっと1テンが続き、惜しいところで完登に持ちこめていない。
今日も2回トライしたがいずれも1テン
ワークアウトで苦労した11台にトライしたが、こちらは安定して登れる力がついていた

ツナミの2本目の12a、黄色にトライ中のユキちゃん。
集中しているときは良い登りをするのだが、手がパンプして来て不安がよぎると気持ちが負けてテンションしてしまう
パンプと闘いながら登るこのルートは、ユキちゃんにとってはちょっと苦手

でも、近頃はルートに取り組む気持ちが徐々に上がって来ていて、自分なりに「ルートも頑張りたい」と思うようになっているようだ
ちょっと苦手なこのルートを、今日の2回目のトライでレッドポイントした



<レッスン日誌>ちびっこクラブ@pump2

2013-07-12 12:16:20 | クライミングレッスン報告
6月18日(火)
メンバー:まなと(小1)、はやくん(小2)、トージ(小3)

1年生のまなとが今日は体験でやって来た。
先輩のトージとはやくん。

今まで、トージはとてもマイペースな子だと思っていた。
だが、今日はそんなトージのイメージを一新させる光景が多数見られ
ある意味新鮮な驚きがあった

体験で来たまなと。
まだ1年生で一番小さい上に、クライミングの経験もほとんどなく、スクールの進め方なども全く初めてだから、当然何も分からない。
そんな彼に、トージが実にいろいろと丁寧に面倒を見ていたのだ

このスクールに入ったばかりの頃、登る順番を巡って仲間とケンカをしたりすることの多かったトージは、とても気の強い子だと思っていた。
クライミングのセンスは実に光るものがあるので、良く強くなる子にありがちな「俺様体質」なのかと思いきや、レッスン前後の挨拶など、けじめを付ける場面では、小さいながらも実にきちんとした、礼儀ある行動がとれる。
一度は終わりの挨拶を私が忘れそうになり、彼に指摘されたくらいだ。
そして今日は、面倒見の良い一面を垣間見ることが出来た。

他の子の面倒を見る、という行為は、「他者視点」という点で重要だと思う。
小さい子どもたちは当然主観の中で生きている。
が、成長の段階で、自分を客観的に捉える視点が不可欠になって来る。
クライミングの上達にも、この客観性は欠かせない。客観性が芽生えて初めて、自己分析が出来る。
「自己分析能力」は、選手もしくはクライマーが主体的に自立して、自分を強化したりケアしたり出来るようになる上で欠かせないが、
その客観性獲得の第一段階が「他者視点」だと思われる。
他の子の面倒を見るためには、その子の身になって気持ちを推察したり、全体の状況を俯瞰して把握する必要がある。
こうした主観から離れたスタンスで物事を考える習慣が身についているトージは、貴重な資質を伸ばせている、と言えるだろう


子どもたちはいろいろな面を持っているものだね
おかげで今日は、まなとも楽しくスクールに参加出来て、仲間に加わることになった

はやくんはロープの結び方のテストだったが、あともう少し。次回再テストだよ

<レッスン日誌>レベルアップレッスン@pump2

2013-07-10 13:44:49 | クライミングレッスン報告
6月16日(日)
メンバー:かんちゃん(小4)、しょーた(小6)

日曜日はアウトドアなどに出てしまうことが多いのだが、月に数回、日曜日もpump2でレベルアップレッスンを行っている。
普段は忙しくてなかなかレッスンに来ることが出来なかったり、土曜日に用事があったり、土曜日が満員で入れなかったりした子どもたちが利用することが多い。

今日も忙しくてなかなかレッスンに来ることのできないかんちゃんがレッスンにやって来た。


レッスンの頻度は、子どもたちの成長度に加えて、クライミングへの思いと比例するようにしてあげると良いだろう。
まだ低学年の子どもたちは、クライミングに特化する必要はないように思う。
様々な運動経験を重ねる一環として位置付けるのが良いのではないか。
なので、クライミングの時もむりやり課題を完登させたりするよりも、頭が下になる動きやタイミングをはかって飛びつく動きなど、いろいろな動きを経験させてあげると良い。
もちろん、クライミングの動き自体が彼らの運動経験となるので、トラバースで重心移動をする経験をしたり、高いところに向けて登ったりすることも大切だろう

中学年から高学年になって来たタイミングで、クライミングが自分にとって大事なものであると感じ、「もっと登りたい、上達したい」と思ったならば、頻度を増やして行って上げると良い。
体力も上がって来る高学年は、クライミングも伸びる時期
この頃には他の運動に比べてクライミングの時間を大幅に増やすなど、徐々に特化が図られて良いように思う。

ちなみに、チームの子どもたちは大方の場合が週に2回の頻度でレッスンに通い、その他週に1~2回の頻度で自主練習をしている。

さて、忙しいかんちゃん。
一時定期的にレッスンに来ることが出来ていたので、今日はその時の貯金が効いているようだ
ボルダーでは6級も善戦し、あと一手というところまで迫ったが、完登出来なかった
そのかわり、ルートクライミングではものすごい粘りと頑張りを見せ、100度壁の5.8緑をリードでレッドポイントした

1年生の時からクライミングを始め、小さかったかんちゃんも、もう4年生。
クライミングが上手になりたいと願うなら、そろそろ登る頻度を増やして行く時期ではある。
全てはかんちゃんのクライミングに対する熱意だと思うけど、かんちゃんはどうしたいのかな?

一方のしょーた。彼はもう6年生だ。
今日はスラブの6級を苦労の末完登
1年ほど前に、やはりスラブの6級をものすごく頑張って完登した時に、気力も体力も使い果たし、その後青い顔でへなへなと座り込んで動けなくなってしまったことがあった
そのことを良く覚えていたしょーたは、今日はかつてと同様の場面だったにもかかわらず、平然としていられる自分に気付いて、自分の成長を自覚出来た様子だった

体力も気力も、楽をしていては向上しない。精一杯のことをすると、上がって行くんだよね
そして、精一杯の頑張りも、たま~にやるだけだと、ただ疲れるだけで自分の身にはつかない。
継続して、定期的に頑張り続けることが、大事なんだね




<レッスン日誌>チームFCC合同練習会

2013-07-09 13:47:07 | クライミングレッスン報告
6月15日(土)
メンバー:コーヘイ(中2)、タクミ(中2)、しいちゃん(中1)、ユキちゃん(小5)、たけくん(小4)、のんちゃん(小4)

月に1回行っているチームメンバーの合同練習会。
今日は新しくのんちゃんを迎えての練習会なので、はじめに自己紹介カードの交換。
自分の名前やら長所、短所、クライミングの得意技やクライミングへの意気込みをカードに記入し、それを時計回りにまわして順繰りにみんなにコメントをもらう。
他者の理解や共感、傷つけずにアドバイスするスキルなどをそれとなく磨くこととともに、自己分析の能力も高めてもらうのが狙いだ

自己分析に慣れていない子は、結構戸惑ううえに、何も書けない
でも、これは将来本格的にアスリートとして、そしていっぱしのクライマーとして活動して行く上で不可欠の能力。


がんばって自分を見つめよう

次に今年も半年が経ったので、自分の今年の目標の見直しと修正
多分、自己紹介カードで時間を食ってしまうと思われたので、こちらはなるべく簡潔に。
果たして自己紹介でかなりの時間を割き、実技に入る前に約45分をミーティングに要した

最初はボルダーから、と思っていたのだが、ボルダーエリアはスゴイ人混み
で、ルートから・・・とはいってもこちらもかなりの混雑だったが。。。

今日は各メンバーがトライしているルートへのトライを中心に。
この練習会はいつものレッスンより時間にゆとりがあるので、フルレストをしてしっかり回復させてから、最低でも2回はトライすることにした。

13bにトライ中のコーヘイ。
2回目のトライでものすごく良い登りをし、1テンでトップアウト
自分でも会心のトライだったらしく、「ものすごく集中出来てて、でも冷静で・・・楽しく登れて体も楽だった」とのこと。
「この時の感覚、トライ前の心境をよ~く覚えておこう」と言うと、「う~ん・・・トライ前はタクミとバカ話してた・・・」・・・ガクッまぁ、そんなものかもしれないね

タクミは12b白/が登れそうでなかなか登れず、1テンが続いている。今日も2回トライして、2回とも1テン。。。
そろそろ違う刺激を入れたほうが良いかな?

しいちゃんは中学に上がってから週1ペースでしかクライミングの時間を確保できていない。
なので、なかなか力を取り戻せないでいる。
今日は、10dにトライしてみたが抜けられず
ならば、少しずつグレードを下げて10c、10bとトライを重ねてみたが、どれも全滅だった
1本目の10dでヨレてしまったかな・・・?
いずれにしても、週1回のレッスンだけでは練習時間が少なすぎるね。

ユキちゃんは奥壁の黄色■11cとツナミの12a黄色■の2本にトライ中。
今日は11cは下部のムーブが出来ずにリタイア、12aは惜しくも2テン
ユキちゃんは80パーセント、メンタルの問題だね

たけくんは今ルートが低迷中。
前に登れたルートまでもが登れなくなっちゃった
今日は10bを2本トライして、どれも上部で×。。。
ボルダーでは5級もオンサイトするたけくんだから、動き的には全く難しくないはず
やはり気持ちの問題が大きいね

中級に上がったばかりののんちゃんはとにかく進級したい
中級は10aを全てリードで登ることから始まるので、今日は10aマラソン
「暑い~」と呟きながら登りまくった。
さらに10cも1本オンサイト
体も心も元気で、とても良いよ

<レッスン日誌>レベルアップレッスン@FREEDOM

2013-07-08 13:49:58 | クライミングレッスン報告
6月11日(火)
メンバー:りょーた(小6)、ユキちゃん(小5)、リューセイ(小4)、たけくん(小4)

DAM KIDS SCHOOLの後は、初級~中級合同のレベルアップレッスン。

子どもたちはボルダーが大好き
ルートはやはり怖いこともあるし、体力的にも精神的にも「我慢」が必要
でも、ボルダーはクライミングの「楽しいところ」を凝縮している。
いろいろな動きを感覚的に楽しみながら覚えるにはもってこい、なのだ


私は、ルートもボルダーも、子どもたちにとって両方必要だと考えている。
神経系統の発育の盛んな小学生は、ボルダーで動きのパターンや微妙な体の使い方を覚え、
ルートでテクニックや精神性、安全面への認識を磨く。


そう意味では、今日のメンバーは全員、ルートもボルダーも満遍なく取り組んでいる点でなかなかの精鋭と言える

特に中級に上がり、ルートへの取り組みも本格化してきたユキちゃんとたけくん。
ユキちゃんは登るグレードも上がり、ルートへのスイッチも入って来たせいか、
真面目に、そして地道にトライと努力を重ねた結果、完登した時の達成感を味わうことに喜びを見出しつつある

一方のたけくんは、クライミングへの取り組みがストイック。
レッスンのたびに涙を流しながら、一途な思いで真面目に取り組む姿勢は素晴らしい
ビッグロックのちびっこクラブでクライミングをはじめたたけくん。
スクールは結構人数がいたけれど、ちびっこクラブはたけくん一人。
でも、彼はクライミングが大好きになり、一人でもレッスンに来続け、自主練習にもお母さんについてもらい、一人でビッグロックに通うようになった
いつも一人。大人の人に囲まれて、一人で自分の課題と対峙して来た。
チームに入った後も、一番年下でまだ小さいたけくんは、何となく他のメンバーとは距離があるようだ。
そろそろ、同世代の子どもたちと一緒に登る経験を重ねて、もっとクライミングを楽しみ、自信をつけて行っても良いのではないかな?とお家の人と話し合い、こちらのボルダーレッスンにも時々来ることにしてみた。
ここには毎回、同学年のリューセイがレッスンに来ている。

そんな二人にとって、ここでのレッスンは、「レッスンを楽しむ」時間として貴重な役割を果たしているのだ。

そんな理由もあって、この時間は、するべき練習をした後はゲームなどを取り入れて、なるべく楽しくクライミング技術を学べるように工夫している。
もちろん、ここフリーダムでクライミングをはじめたりょーたやリューセイにも、楽しみながら上達してもらいたい

今日のゲームは課題作り。
2チームに分かれて、あるムーブをテーマにした課題を作成。
テーマのムーブは、今日は各チームで決めてもらった。
課題が出来たら相手チームに登ってもらう。
一人登れるごとに得点。
次に、相手チームがテーマにしたムーブを当てる。
当たったら、また得点。
そして最後に、そのムーブを使わずに登れる方法を考え、トライする。
子どもたちは「破る」と呼んでいるが、相手チームのムーブを破れたら、また得点。
だから、課題を考える時も破られないように考えないといけない

今日のチーム分けは、ユキちゃん&りょーたチーム VS たけくん&リューセイチーム。
登れた点数で、からくもユキちゃん&りょーたチームが勝ったけど、
両チームとも相手に破られないよう、上手く課題が考えられていたから、とても良かった