音楽のファンというように使うFANという言葉は扇風機とかうちわとか、あるいは煽ぐとか、感情をかきたてるとかの意のfanと同じスペルだ。もともとそこから来た言葉なのかもしれない。
ふと思うのだけど、たとえば、ライブ後の自分たちのアンケートに必ず記入ということで「あなたの今よく聞くアーティスト及びバンドを洋楽、邦楽それぞれ3組づつ書いてください」と答えてもらったら、自分のファンの傾向が分析できるのではないかな?特にアマチュアバンドにおいてはこれからメジャーに行こうとする上で自分たちの進み方を分析できる資料になるのではないかと思うわけ。へたすると未来が見えたりする恐さもあるかもしれないけど・・・
最近、痛感するのはやはりインディーズのバンドなんかにとってはCDを買ってくれるよりも、むしろライブに何度も足を運んでくれるファンの方がプラスになるということ。だって、そうでしょ?音楽関係者が来るようなライブだと、これだけのライブハウスにこれだけのファンを動員できるという目に見える形で伝える方がCD何枚売れてますってオリコンにまだ出ない段階では絶対的に力があるわけだから。バンドによってはもう手段を選ばないで、とにかくファンを増やす対策に徹しているところもあるみたい。でも、それは仕方のないことで、音楽で生きていくためには多少のことには目をつぶってのし上がっていくこともあるのだろう。
私がある時、ファンが何人かなんて気にしないで、ただ自分がやりたい音楽をやるということでのしあがってきたバンドの事を話したら、それで食っていけるのか・・・みたいな反論を得た。ほんときれいごとを言っててはいけないのかもしれないね。そして、そうしてやりたい事やってすごいバンドになる人たちはもともと天才なのかもしれない。それはほんと一握りの人たちなんだよね。
たまに考えるのはあるオーディションライブでグランプリをとったバンド1組だけがメジャーデビューできるとして、そこに自分の好きなバンドが数組出たとする。でも、自分には1票しか権利はない。そんな時どうするか?
これを思ったのは私の知るインディーズバンドのファンでファンがかぶっているところがあって、そういう時どうするのかな~、どちらにつくのかな~って思ったりするから。実際私もそうなんだけど・・・
たとえば2組好きなバンドが重なったらということで考えた場合、私はやっぱりどちらかを選ぶ。だって、絶対に僅差ではあってもどちらかの方が好き度が高いと思うから。それこそ無人島にどちらかを一枚もっていくなら、どちらを選ぶか考えればわかるだろう。
ただし、それはいつでも逆転可なんだ。たとえ今までの10曲が1つのバンドの方が好きでも、もう1つのバンドが最新に作った1曲がすごく好きな曲であって、これだけははずせないと思った時、左に大きく振っていた針は一気に右に振りかぶるんだ。もちろん、そのバンドをアイドルのように見ているファンではなくて音楽を大切に聴いているファンの場合だけど・・・
名曲を1曲作れば、逆転満塁ホームランとなる。
メジャーバンドではあるけど、レミオロメンの「粉雪」はそういう1曲だと思う。あの曲はこれからもずっと冬になれば、必ず流れるだろうし、人は口ずさむだろうし、演奏されるだろう。
そういう曲が1曲でもあるバンドやアーティストは本当に強い。