HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

男気

2006年09月06日 | Weblog
まだ13歳になったばかり。そんなヤツが校内で札付きの2年の不良ども5人に取り囲まれた。

先生すら精神的に参らせて長期休養をさせたことのある連中だ。

とにかく指導が入らないようで好き勝手にしている。校外でもたむろしているので、奴等を見たことがある。そいつらのボス的存在は今人気ある某ボクサーに外見が似ている(想像つくでしょ。見た目の凄みも)

昨日朝学校にいくといろんな子やあるいは知らない他学年の子にまで

「お前すごい事言ったらしいな。奴等探してたぞ。まあ、頑張れや」

と声をかけてくる。本人には何の事かわからない。

何も言ってないのに。

しかし、奴等にひっついている、おそらく実際は気の弱い子がどうやら被害妄想でたまたま、13歳の子が言ってないことを言われたと勘違いし、悪ガキどもに告げ口したようだ。

終わりの会が始まる前にそれは起こった。

奴等が教室に来て名前を呼ぶ。最初は無視していたらしい。しかし、クラスの友達が恐怖で固まってきた様子を見て

「これはオレが出ていかないとクラスの皆に迷惑がかかる」

そう思って出て行ったらしい。

すぐに取り囲まれ、わけのわからない威嚇なのか身も凍るような声をあげる奴等。

もう頭の中は恐怖で真っ白だったそうだ。

しかし、彼は泣かなかった。毅然と

「言ってません。」

と言い続けたみたい。

誰かが先生を呼びに行ってくれたようで先生が助けに来た。


彼は本当に怖くて泣きたかったらしい。


でも、泣くのも嫌だけれど、暗い顔で教室に入るとクラスの雰囲気も暗くなる。
そう思った彼は泣きたいのにその全く反対の笑顔で教室に入ったらしい。
それはきっと暗い顔をするより辛かっただろう。

しかもその日に限って日直で前に出てその日にあった良いことをいわなければならない。

誰かが

「今あったこというの?」

と言った時、

彼は「いやバッドニュースはいえないよ」とかわしたそうだ。

それを聞いた皆はどっと笑ったらしい。
恐さで固まっていたクラスの皆は笑顔になり、彼に言った。

「すごいな。俺だったら足なんてがくがくだよ」


実際は恐くて恐くて泣きたかったんだ。



彼は結局、家に帰るまで泣かなかった。
しかし、家に着くやいなや思いっきり泣いたらしい。



こんな危機的状況にあっても、クラスの事を思える心に私は感動した。
まだ先月13才になったばかりのやつが・・・


5人がかりで囲んできたやつらは結局、彼より小心者だ。5人でしか
来れなかったし、言えなかったわけだから。


よく頑張ったね。って思いっきりほめた。



時々、親によっては「恐いからとりあえず謝っておきなさい。」とか「あんたが悪いのよ。誤解されるような態度とって」とか言って、わが子を責める人もいる。

それは子どもとの信頼関係を崩すものだ。


理不尽な事を子どもにさせてはいけないし、責めてはいけない。どんな事があっても親だけは子どもの味方でなければいけないし、恐いからと謝らせては何も解決しない。


あるいは親や先生に言うと「ちくったな~」って言って余計にいじめられるなんていうけれど、そこで黙ると余計にエスカレートするんだよね。

何度でも「ちくってやるよ」ぐらいにしつこくやらないと・・・


テロが恐いからと黙ってはいないだろう?恐くても負けずに立ち向かうだろう?

***********


君はよくやったよ。

だから今度は大人たちにまかせてよ。

君を守るからさ。

恐かったら逃げていいんだよ。

ちっとも臆病でもなんでもないんだ。

泣きたければ泣いたっていいんだよ。

でも、プライドがあるのなら、そっと一番信頼できる人のもとで泣けばいい。



絶対に守ってやるから。

君のためなら、不思議なんだけどあれほど恐い幽霊でも、不良どもでも
ちっとも恐くないんだ。いつでも「来い!」って感じでさ。

先生をたまには信じてごらん。でも、もしだめだと思ったら
さっさと帰ってきたっていいからさ。

守ってやるから。大丈夫さ。


*******

今日彼は心は重く出かけたけれど、大人たちは動き、彼は笑顔で一日を終えた。


コメント
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