Cさんは、何分も何十分も、富士山の風景画を見ている。
「あのね、アンコさん、不思議なんですよ…」
「え?何がですか?」
「ここの、トンボ、無かったと思うんです…。」
「…え?」
風景画を、見るたび変わる気がする…と言っていたCさん。
本当に変わっていた?!
…そんなことってあるの?!💦
「…って、言うのも、ここのトンボが居た場所…、先日まで私が居た場所なんです」
絵の中に、居た?!
Cさん、"変な人"では無いんです。
絵の楽しみ方っていろいろあると思います。
ただただ、部屋の一角に飾って愛でる人が多いのかも知れませんが、Cさんのように、絵の中に、入ってしまって疑似旅行を楽しむ人も居ます。
私自身も、昔、『ウォーリーを探せ』が大好きで、ウォーリーを探しながらも、絵の中に入って妄想の世界旅行を楽しんでいたものです。
Cさんも、そのタイプ。
絵の中に入ってしまって楽しんでいたようです。