偽善エコロジー

先日買った『クロワッサン』の8月25日号の初っ端のページにあった記事。

中部大学総合工学研究所教授の武田邦彦さんの話

そのエコ生活は、本当にエコロジーか。
もう一つ別の視点をもってみませんか。　　　という題で。

エコバッグを持つ＝エコロジーに貢献している、と誰もが信じている。が、本当にレジ袋は悪なのか？と疑問視する声もある。
「実はレジ袋を廃止することで、かえって石油の消費量が増えるんです」と武田邦彦さん。「もともとレジ袋は、石油の不要な成分を有効利用したものなのです。これをなくすと、新しくその用途を作るか、燃やすかすることになる。石油の貴重な成分を使うエコバッグの製造も必要ですし、専用のゴミ袋も石油をレジ袋の2倍使っています」
レジ袋を追放したとしても、日本全体の消費エネルギー量からすると、年間0.023％の削減にしかならないという。

「レジ袋や割箸のような個別のモノを取り上げ、その善し悪しだけに目を向けると『木を見て森を見ず』になる。モノが作られ、リサイクルされるまでの全体を考慮しなければ、環境にいいかどうかの判断はできません」

リサイクルもうまくいかなければ、税金の無駄遣いにつながり、廃棄物を発展途上国に押し付ける問題も過去に起こっている。
と言うふうに、彼の主張が展開されている。

楽母には、数字の事は分からないけれど、なんとなく思ったのは、レジ袋や割箸が悪いと決め付けられると、それらを製造していた業者の生活はいったいどうなってしまうのだろう？ということだった。
それに、近所でも犬を飼っているうちがあるのだが、散歩の途中の犬のう〇こを、使い古したレジ袋に入れて持ち帰っては処分していた。が、それらがなくなると、ほんとうに、さらのビニール袋を買ってくる、という事態になっているのだという。

プラゴミの回収でもそうだ。分別してプラ用のごみ袋に入れる際、ひどい汚れはさっと洗い流すことが言われている。買って来たお弁当の入れ物など、ケチャップやソース、油でぎとぎとしていたりする。と・・・これらを洗剤で洗って水で流すというひと手間は、温暖化の観点からはいいのかもしれないが、水質汚濁の点からはどうなんだろう？なんて新たな疑問も起きてくる。
私はムードだけに流されてはいないのだろうか？
という事で、この武田先生の著書『偽善エコロジー』とやらが幻冬舎から出ているらしいし、『間違いだらけのエコ生活』というのも22日に主婦と生活社から出るという。どこかで立ち読みでも←お財布にエコ（笑）