原田ひ香 著 光文社文庫 2022年 12月20日 初版第1刷
「三千円の使いかた」「一橋桐子の犯罪日記」
前に読んだ2作品もお金と生活にまつわるものだったけれど、この「DRY」は、お金がないことで精神的にもむしばまれていく女たちを描いていて強烈。
笑える箇所など一つもない。
世間でやっと問題視されてきたヤングケアラーの悲惨な日常と、時折事件にもなる親や祖父母の年金不正受給。
親の年金で生活している子世代が、親が亡くなったことを隠して不正受給するのって、聞くよね。 たまに。
普通に働くより、生活保護を申請したほうがたくさんのお金が入ってくるというとんでもない現実も。
それにお金がないばかりにネグレクトに走る親も絡んでいるのかなぁ。
とにかく、げんなりどんよりするけれど、あるかも知れない(きっとある)社会のひずみみたいなものが重すぎる。
DRYという表題で、あの人ドライな人ね、というようなすぱっと割り切れるようなものを想像したのが見事に覆されていく。
本の全編はドライというよりむしろじめじめじとじとしている。
そして、登場人物の藍と隣人の美代子がつくるDRYなものも恐ろしすぎる。
作れるの?? 本当に??
これはちょっと重すぎてしんどいから、なにか笑えたり心温まるようなものでお口直ししなければ。
「三千円の使いかた」「一橋桐子の犯罪日記」
前に読んだ2作品もお金と生活にまつわるものだったけれど、この「DRY」は、お金がないことで精神的にもむしばまれていく女たちを描いていて強烈。
笑える箇所など一つもない。
世間でやっと問題視されてきたヤングケアラーの悲惨な日常と、時折事件にもなる親や祖父母の年金不正受給。
親の年金で生活している子世代が、親が亡くなったことを隠して不正受給するのって、聞くよね。 たまに。
普通に働くより、生活保護を申請したほうがたくさんのお金が入ってくるというとんでもない現実も。
それにお金がないばかりにネグレクトに走る親も絡んでいるのかなぁ。
とにかく、げんなりどんよりするけれど、あるかも知れない(きっとある)社会のひずみみたいなものが重すぎる。
DRYという表題で、あの人ドライな人ね、というようなすぱっと割り切れるようなものを想像したのが見事に覆されていく。
本の全編はドライというよりむしろじめじめじとじとしている。
そして、登場人物の藍と隣人の美代子がつくるDRYなものも恐ろしすぎる。
作れるの?? 本当に??
これはちょっと重すぎてしんどいから、なにか笑えたり心温まるようなものでお口直ししなければ。
暗い内容はどんよりしますが、読んでみたいです。
直近で読んだ本・桐野夏生さん「燕は戻ってこない」
が、分厚いけど読み応えありました。代理出産の話ですが、暗くなくて、最後がスカッとしました。
本のご紹介、ありがとうございます。
ひ香さんのこのDRYは、今までのとテイストが違うと思います。
登場人物がみなろくでもない。
いや、ろくでもないというと語弊があるかもしれませんが、まともな人がいないんですよ。
みな少しずつ狂っている。その自覚もあるのにもがけばもがくほど堕ちていく蟻地獄みたいで。
問題作でしょうね。
実は・・数ページ読み進むうち、えっ?なんか見覚える?? 去年の読書ノートを見返したら、どうも
途中まで読んで、ミ〇ラのところで嫌気がさして
挫折したようです。
仰るように蟻地獄みたいで読後感が
ろくでもない、同感です!
一昨日読み終えた桐野夏生さんの「砂に埋もれる犬」すごくよかったです。男にだらしない母親によるネグレクト・・少年の物語ですが、最近の事件を彷彿させます。
今回もまた本を紹介してくださってありがとうございます。 今、ネットで「砂に埋もれる犬」を探してました。 そうしたら、ゴヤが同名の絵を描いているんですねぇ。 ゴヤが精神的にも肉体的にもしんどかった時の作品。 桐野さんの作品のイメージも重なってるのかなぁ? なんて。
「DRY」は私も〇イラのところでしばらく放りました(笑) ときたま、別に作ったわけでもないけれどミイ〇化した遺体が出てくる事件ありますよね。
それとか大型冷蔵庫に遺棄してたとか、もう想像しただけでおぞましいです。
テレビドラマで、田中美佐子さんが主演だったかも?
「砂に埋もれる~」は、貧困がテーマで分厚い本ですが、会話が多く引き込まれました。
里親夫婦と幸せになってほしい。
「OUT」読みました。
あれもすごかったですよね。
ドラマもちょい見しました。
田中美佐子さんでした。 画面も暗くていかにもアウトな作品だったと思います。
OUTのような死体遺棄、工業薬品などで一瞬にして溶かしてしまうような方法、現実でもありそうなのが恐ろしいです。