真南風ふけば~♪

沖縄本島北谷にあるダイビングショップ『BIG DOG沖縄』は、少人数でのんびりダイビングが好きな方にピッタリ!

BIG DOG 沖縄

「ビッグドッグ沖縄」は、沖縄本島の北谷にあるダイビングショップです。 ソフトコーラルのお花畑といわれるダイビングポイント『砂辺』の近くにあります。 ビッグ ドッグ沖縄 〒904-0113  沖縄県中頭郡北谷町宮城1-147 ℡&Fax ;098-926-2105 お急ぎの場合は、090-2569-6319まで。 http://www.bigdog.jp/

沖縄 誰にも書かれたくなかった戦後史 佐野眞一

2012-01-26 | 沖縄の本

表紙からして楽しい本とは思わないので、読むのを伸ばし伸ばししていましたが、

年末から読み始めて、やっと読み終わりました

実際、楽しい内容ではなかったですが、心配したほど滅入るものでもありませんでした

起きている出来事は滅入るような事なのですが、登場人物があっけらかんとした人が多いので、

深刻に感じないのかもしれません

伝説のヤクザ達も、なんとなく面白いし、組長を撃ったヒットマンの独白も、気が抜けて笑えました

それもこれも、みな沖縄人(うちなーんちゅ)の人間としての面白さかもしれません

金秀グループ創業者の呉屋秀信が資金不足で三線を手放した時、父親は

「事業に失敗したときはまず建物を売り、次に土地を売り、最後に三線を売りなさい。

三線を弾く心のゆとりがあれば必ず再起できる」と言って、その三線を買い戻してくれたそうです

この本は、ぎりぎりに追い込まれても、面白みがあるキャラクター『沖縄人(うちなーんちゅ)の賛歌』だと思いました

 


松山御殿(まちやまうどぅん)の日々  (尚順の娘・茂子の回想録)

2011-11-17 | 沖縄の本

松山御殿(まちやまうどぅん)の日々  (著・知名茂子  ボーダーインク)

著者は、琉球王国最後の国王(尚泰)の四男・尚順男爵を父に持つ茂子さんです

尚順は、首里城明け渡しの思い出を、遺稿の中で、

『子供心にも、城中騒然としており、あちこちに聞こえる嗚咽を夢のように聞いていた』と書いています

その父と暮らした松山御殿での日々を、食事のメニューを中心に日常の出来事を記しています

料理講習会で再現された料理の数々

右:小豆粥、チリムジ、干しロクジュウ揚げ、湯葉とかつお節のふりかけ、ポーポー

左:トードゥーイ、ヌンクー、ゴーヤーサトウナジ、カラシジー、クーンムニー

決して贅沢な食材ではありませんが、手をかけて丁寧に調理されているのが分かります

父からの教育の数々が紹介されていますが、中でも印象的だったのは、

『父は男爵だが、お前たち(子供たち)に身分はない。使用人は父の使用人で、お前たちの使用人ではない。』

というところです

この教育があったから、茂子さんは戦後も孤立せずに周りの人々となじんでいけたのだと思います

第二次大戦後に夫と台湾から引き上げて沖縄に帰ってきた茂子さんを、周囲の人は尚家にまつわる人として遠巻きにしていました。

それを『進んで自分から声をかけ、仲間に入れてもらえるように話しかけた』そうです。

茂子さんの人柄を物語るエピソードだと思います

写真の着物はヤマト式ですね

 

 


南沙織がいたころ (永井良和著 朝日新聞)

2011-10-24 | 沖縄の本

琉球新報で紹介されていたので、早速読んでみました

(ワタシ、小学生の時に南沙織のファンで、同じ髪型してました

沖縄出身で、本土復帰の際には沖縄を代表するイメージキャラクターも務めましたが、

はたして『南沙織はウチナーンチュか

母は日本人ですが、育ての父は、基地で働くために沖縄に来たフィリピン人でした

学校は、米以外の外国籍の子供が通うミッションスクールで、英語で学びました

家でも、話すのは英語でした

『フェンスの中』ではないけれど、境目で育っていたんですね

本土復帰は父の失職を意味するので、本当のところあまり歓迎はできなかったようです

『いったい自分は何人で、どこの立ち位置にいるのか

きっと思い悩むことも多かったでしょう

これを読んで、更にファンになりました

 

17才 - 南沙織

いま見ても、やっぱりかわいい~

 

 


沖縄の美しいもの 芸術新潮

2011-01-07 | 沖縄の本

芸術新潮の1月号は「沖縄の美しいもの」です

なんといっても、美しいものNo.1は紅型でしょう

つい130年ほど前まで、琉球は王国だったわけで、王家の衣装というのは特別な美しさがあります

ところが、庶民の衣服である、絣や芭蕉布もまた独特な実用の美があるんですね

琉球漆器は、高い技術の割に、図柄はあまり精巧でないラフなものが多いそうです

大和であれば精密画に走りそうなところを、精密すぎるのを嫌ってわざとラフにしたのではないか、

それが琉球人の美意識だったのではないか、と言っています

 そして、沖縄のやちむん(焼物)の良さも、そのおおらかさのように思います

この大嶺實清さんの工房に、12月のやちむん市の時に行ったのですが、

目をつけたブルーのお皿を、タッチの差で他の人に買われてしまいました

さっさと買えば良かったな~

 

 


運命の人

2010-12-15 | 沖縄の本

読みましたよ『運命の人』

長編なので時間かかるかと思いましたが、読みだすとどんどん進んで早いです

「とりあえず1冊」で始めるのではなく、最初から4冊用意してから読み始めることをお勧めします

でないと、夜遅くに書店まで走ることになりそうです

≪あらすじ≫沖縄返還にまつわる政府の機密文書を入手した新聞記者と、ニュースソースの女性秘書が逮捕された「外務省機密漏洩事件」に材をとり、ひとりの男の挫折と再生のドラマ。国家権力に完膚なきまでに叩きのめされ、職も、家族も、誇りも失った男が辿り着いたところは――。

 1~3巻は「外務省機密漏洩事件」と、その裁判の話で、4巻は挫折した主人公が沖縄に逃れ、沖縄戦と基地問題の話になります

1~3巻と、4巻は、ちょっと趣が変わるのですが、どちらも筆者の力量を感じさせます

『沖縄問題』という魑魅魍魎のような世界を、こんなわかりやすい形にまとめられるのはさすがです

前作の『沈まぬ太陽』は、いまひとつ感がありましたが、これで山崎豊子の面目躍如といったところです

 

 

 


テンペスト  池上永一

2010-11-17 | 沖縄の本

琉球王国を舞台とした池上永一の大ヒット長編小説『テンペスト』の文庫版です

たぶん全4巻だと思うのですが、まだ3巻までしか出てないんですよね

毎月1巻ずつ発刊されるのですが、どんなにゆっくり読んでも1か月は持たないよ~

早く次を出してもらいたいものです

3巻までのあらすじ

真鶴という少女が『孫寧温』と名乗り、宦官と偽って首里の役人登用試験で首席合格し、首里城で活躍します

その後、失脚した孫寧温は島流しになりますが、次に首里城に戻ったときには女性の真鶴として、王の側室になります

そこに孫寧温に対する恩赦と、首里に戻るように王令が出て、真鶴と孫寧温は同時に首里城にいなくてはならなくなってしまいます

そして・・・・・



仲間由紀恵が孫寧温役で舞台化されるそうです

見たい~

東京公演
2011年2月6日~28日 赤坂ACTシアター





風に聞いた話

2010-04-26 | 沖縄の本
  編・文 三枝克之     写真 垂見健吾     角川書店

沖縄の風土が紡ぐ、21の物語
季節ごとの豊かな風の名前を持つ南西諸島
いにしえより続く島人のいとなみや歳時記と、島々の神話を、美しい写真とともに織りなす風土記


沖縄では、今の時期(3~4月)を『うりずん』と言います
うりずんは『潤い浸む(うるおいしむ)』が原意といわれています。

うりずんに吹く南風は『うりずん南風(ベー)』
この風にあたると、草木は芽吹き、鳥や獣は躍動し、恋に夢中になります


『風』をテーマに、沖縄の四季が語られています
風の名前の多さからみても、沖縄の人が『風』に敏感なのが分かります
それだけ日常の生活が、風の影響を多く受けるということでしょう。

写真の美しさにつられて21の物語を読み終わると、いつの間にかゆったりした気持ちになっていました





あまんちゅ

2010-04-14 | 沖縄の本
    著者:天野こずえ     株式会社マックガーデン
マンガを貸してもらって読みました



伊豆を舞台にした、高校のダイビング部のお話です



耳抜きの仕方とか、水圧の話とかが分かりやすく書いてあって、ダイビング入門書としても良いと思います




だけど、なんといっても一番魅力的なのは、主人公の『海が好き』という気持ちがストレートに伝わってくるところです



(以下、主人公の言葉です)
海の中ってね
始めのうちは自分の呼吸しか聞こえないんだけど、
それが、だんだん海に溶けてくの
どこまでが身体でどこからが海なのかわからなくなる感じ
そんな時ね
わたし
わかっちゃうんだ
ああ みんな海から生まれてきたんだなあって



まったく同感です  by Gangaze


百十踏揚 全5巻

2009-12-11 | 沖縄の本
1巻を読み終わった感想を、前に書きました
その後、2、3、4巻と、物語はどんどん切なくなっていきます

歴史の上では、首里を攻めようとした護佐丸を阿麻和利が攻め滅ぼし、その阿麻和利を鬼大城が滅ぼし、またその鬼大城と暴君であった王を金丸(尚円)が滅ぼし、王座に就いたことになっています

この本では、金丸はもともとヤマトから渡って来たと言われているので、人の良い琉球人がヤマト人に騙されて、まとめて滅ぼされたのではないか、というような事が書かれてています

絶世の美女・百十踏揚は、その護佐丸の孫であり、阿麻和利の妻であり、後に鬼大城の妻となります
歴史に翻弄され続けた百十踏揚ですが、この本にあるように、せめて晩年は穏やかに暮らすことが出来たと信じたいですね












琉球王女 百十踏揚 ①

2009-10-16 | 沖縄の本
   著者:与並岳生     新星文庫

ネーブルカデナの本屋さんで、見たことない文庫本が並んでいました
文庫で全5巻あったので、5巻全部買おうか迷いましたが、面白くなかったらもったいないと思い、1巻だけ買ってきました

全部買えばよかったよぉ~
とっても面白くて、あっという間に読んでしまい、続きが読みたいっ

琉球王朝の『絶世の美女』と名高い王女『百十踏揚(ももとふみあがり)』の生涯を書いたものです『百十踏揚』という名前の意味ですが、百十は百に十を重ねる(いついつまでも末永く)ということで、踏揚は、踏み揚がる(気高い・栄える)ということだそうです
琉球発音だとムムトゥフミアガイとなります

百十踏揚の父は第6代尚泰久王で、父方の祖父は琉球を統一した尚巴志王、母方の祖父は護佐丸です

①巻は、勝連の阿摩和利へ百十踏揚を政略結婚させようかと、父の尚泰久王が思いつくところで終わりです。
後に第一尚氏を滅ぼし第二尚氏となる伊是名金丸も、優秀な家臣として登場しています

歴史を知ると、また更に琉球が好きになりますね


がじゅまるファミリー声優募集

2009-09-16 | 沖縄の本
声優を募集しているそうですよ
がじゅまるファミリーがアニメ化されるんだって
そのアニメに登場するマンタやサンゴ、てぃだ子、清明らキャラクターの声を演じる人で、経験は問わないそうです

てぃだ子に応募してみようかな~ナンテ



《応募方法》
住所、氏名、年齢、電話番号、演じてみたいキャラクター、簡単な略歴、プロフィルをA4用紙に記し、顔写真1枚(3カ月以内に撮影)を添え、26日までに郵送する。

応募先は〒904―1103 うるま市石川赤崎2の20の1 IT事業支援センター2号館5 オキナワデジタルモーション株式会社「がじゅまるファミリー声優募集係」。問い合わせは(電話)098(989)1080担当・池宮城まで。

琉球新報 マンタら声優募集 がじゅまるファミリー





単行本、こちらで買えます、クリックしてね
がじゅまるファミリー(1)


父・山之口貘

2009-09-09 | 沖縄の本
   著者:山之口泉      思潮社

私の好きな沖縄出身の詩人『山之口貘』の一人娘である泉さんが、お父さんについて書いたものです
山之口獏ファンの方には、もちろんお勧めですが、そうでない方でも、「家族って何だろう」と考え直す、よいきっかけになるのではないかと思います

私が常々自分の両親に感じていたのと、とても似ているところが出てくるのですが、それは「父と母は違う種別の人種だったので、お互いの言語が通じないため、理解しあえないようであった」というところです。
そして、それは本の帯にある「父と母は、結婚して幸せになれたであろうか!」という疑問に繋がるわけです。

その疑問に対する泉さんなりの答えは、最後に書かれています。彼女がこれを書いたのは30代後半か40歳くらいと思われますが、その老成したような洞察力には脱帽です。



また、山之口貘の『沖縄に対する思い』も随所に出てきます。

《以下、本文より》   
父は、ある雑誌のインタビューに答えて沖縄の現状に言及し、涙ぐんで絶句したばかりだった。十九歳で故郷を後にしてから、四十年にたった一度しか帰ることのできなかった父だが、沖縄のことを忘れたことは、一瞬たりとなかったと言っても大げさではない。身勝手な日本など、どうしていつまでも祖国と呼ぶのか、一番、ひどい目に会わせた国へ、どうして帰るのか、と、私は父に尋ねたことがある。父は、暫く黙っていた。それから、穏やかな口調で、答えたのである。「沖縄は、日本の子供だ。どんなにひどい親であろうと、子供が親のところに帰って行くのは、あたりまえのことだろう。」



まず最初に読むなら、これがお勧めです
『山之内貘 沖縄随筆集』
こちらで買えます、クリックしてね



がじゅまるファミリー③④

2009-06-01 | 沖縄の本

いつの間に
「がじゅまるファミリー」の③と④が発売されてるじゃないですか
もちろん2冊とも買って来ました

これ、夜の睡眠導入本に最高なんですよーー



早く読み終わると、もったいないので、1日4ページまでに決めてるのですが、ついつい読んじゃうんですよね・・・





うちの大事に育てた「がじゅまる」の観葉植物が盗まれてしまいました
なんでこんなの盗るかねぇーー
がじゅまる、こちらで買えます、クリックしてね






基本の沖縄ごはん

2009-05-21 | 沖縄の本
りうぼうの本屋さんの“郷土の本コーナー”で「基本の沖縄ごはん」という本をみつけました
中を見ると、リシピも分かりやすく書いてあるし、写真もなかなか良いので、買ってきました


ティビチは、まだ料理したことないけど、近いうちに手がけてみたい素材です



私の好きなパパイヤのレシピもいくつか載っていて、豚肉と煮たのが美味しそう

それにしても、よく出来た本だなぁどこが出してるんだろう
と、見てみたらなんと“オレンジページ”でした

ということは、全国版なの
こんなマニアックなレシピが載った本が、東北や北海道の本屋さんでも売られてるんですか
ビックリです






ハワイでは「毎日パパイヤを食べていれば病気にならない」と言われているそうです
沖縄では「妊婦が食べると乳の出が良くなる」と言われています
健康食のパパイヤ。こちらで買えます、クリックしてね



沖縄を撃つ!

2009-02-25 | 沖縄の本
      集英社新書      著:花村萬月

たしか、山田太一さんが、どこかの紙面で新しいドラマについてインタビューされてた時の文章だったと思うのですが、

「最近の若い人はコンプレックスという言葉は使わないそうですよ。
じゃあ何て言うか、と聞いたら“個性”というそうです。」

というようなことが書かれていました
今は、お互いに傷つけ合わない文化というか、あたり障りない関係の文化というか、古い世代の者から見ると「うわべだけの薄っぺらい関係」が主流になっていて、そんな若い人達に対して年寄り達は、内心は「嘘つけ、このヤロー」と思いながらも、顔だけはニコニコと物分りよい翁の表情を浮かべているわけです

そういう鬱屈した「嘘つけ、このヤロー」という思いを、沖縄に、というよりも沖縄をメシの種にしている人や、利用している人に対してぶつけた本、というように理解しました。



たぶん弱者ほど、更なる弱者に対する差別は壮絶なものがあるのでしょう。
ヤマトから差別される沖縄。更にその沖縄から差別される八重山の人やアメラジアン達。
そして、ヤマト(特に関西)の風俗業へ多量供給している沖縄女性たち。

沖縄の理想論をつべこべ言う前に、毎夜ヤマトで股を開いてるオマエの妹はどうなんだ。
そんな現実に蓋をして見ないふりして、なにが“楽園”か。
ということでしょうね

確かに沖縄を定型に填めて“楽園”扱いするメディアにはうんざりするし、“よくぞ言ってくれた”というスッキリ感もあるけれど、うそ臭いメディアに乗せられた振りをして、自分の欲望を満たす女性のしたたかさは、更に上手な気もします

文中の「真栄原の社交街」に出てくる女性達の著述に、筆の鈍りが見えるあたりも、著者は“心優しい男のコ”なんだなぁと思います

今まで花村萬月さんの作品は、喰わず嫌いだったけど、意外に面白くて、他の作品も読みたくなりました






次はこれを読んでみたい、芥川賞受賞作「ゲルマニウムの夜」
こちらで買えます、クリックしてね