20130年頃から退役が始まるとされている航空自衛隊のF2戦闘機の後継機の開発に着手する方向との報道。ただし、現時点では開発の方向性も定まっていないことから、開発費の額は8月末の概算要求では金額を示さない「事項要求」にとどめ、年末の予算編成時に算出する模様。
今年6月末には、設計方針がまとまらないことから2020年度予算の概算要求を見送ると報道されていたことを考えれば大きな前進であるが、配備までの15年間に1兆5000億程度(「MRJ=三菱スペースジェット」の例からも、最終的にはこの倍くらいの開発費が必要になることだろう)の開発費が必要と云われており、2021年度以降どの程度の予算要求をするのかは現時点では不明。
ただ、自主開発とは云っても第6世代の戦闘機を技術及び資金面から一国で開発ができるのはアメリカ合衆国とロシアだけだと云われており、事実ドイツとフランスがタイフーンとラファールの後継機を共同開発、イギリスとスウェーデンがタイフーンとグリペンの後継機を共同開発する動きが現実化している。
注:イギリスはEU離脱がらみで、タイフーンを共同開発したドイツ、イタリア、スペインと袂を分かち、スウェーデンはロシアの脅威から、独自開発のグリペンよりも強力な次期戦闘機を必要とする事情がある。フランスはファラールを独自開発したが、第6世代戦闘機の開発を一国で担うのは不可能との判断からドイツと手を組む。
第6世代戦闘機はF22やF35と云った第5世代戦闘機以上に高度のネットワーク機能を持ち、有人機と無人機とが有機的にリンクした作戦行動が要求されるなど、技術的にも高度で開発期間、経費共に長大なものにならざるを得ない。
そんなこんなを考えると、我が国においてもF2後継機を全く独自に開発するのは事実上不可能であり、アメリカと距離を置くためにもイギリス・スウェーデン組あるいはドイツ・フランス組と手を組んで共同開発、もしくは二卵性双生児のような戦闘機を同時に二機種開発するのが現実的であるように思える。いずれにせよF2の時のようにアメリカの横槍に屈することなく主体的な開発体制を構築することが肝要であることは間違いない。
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と云うわけで今日の一枚は、航空自衛隊のF2戦闘機の勇姿。画像は航空自衛隊のWebsite https://www.mod.go.jp/asdf/equipment/sentouki/F-2/index.html より。
blog「恩田の森Now」 https://blog.goo.ne.jp/ondanomoriに8月17日に撮った写真を6点掲載いたしております。猛暑に見舞われた森の様子をご覧いただければ幸いです。
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