1,267,905分の947

 郷秋<Gauche>のblogは、お気付きの方はお気づきの通りgooのblog Advanceサービス(有料)を利用している。Advanceサービスはエントリ(記事)毎のアクセス数や検索キーワード等アクセスの詳しい状況がわかる他、一般的なpv(ページビュ)とunique IP(訪問者数)の統計も当然表示される。

 そのunique IPの昨日の数字が571となり、1,267,905 blog中947 位と表示されていた。ここ数ヶ月のunique IPは300~400、順位は2,000~3,000番程だったものがいきなりの躍進し、gooの全blog中上位0.075%に入ったことになる。しかしだ、実は全blog 1,267,905件と云うのが大いに怪しい。以前にも書いたことがあるけれど、かなりの数の休眠blogが含まれていることが考えられるからである。

 ともあれ、足をお運びくださった方には感謝申し上げたい。
「この度は、当blogをお訪ねください、誠にありがとうございました。これを機会にどうぞご愛顧頂き、度々お越しくださいますようお願い申し上げます。ペコリ。」

 考えてもみれば「独り言」を公開して、それをご覧くださった方が多いからと喜んでいるのは「独り言」と云うタイトルであることを考えるといささか奇妙でもあるが、書く以上はより多くの方にご覧いただきたいと云うのが偽らざる思いである。ただ、「郷秋<Gauche>の独り言」の場合には、話題が実に偏っていると自認しているだけにそれ程多くの方がご覧くださると云うのは意外な感もある。

 昨日の571 IPに貢献した記事はリコー GR DIGITAL III登場(156件)、ついでニコンD300s、まもなく登場(145件)、D300s?(79件)、である。今週相次いで登場した話題のカメラに関する記事が良く読まれたと云うことであるが、郷秋<Gauche>の独り言には実は隠れたる人気記事、長寿記事あるいは定番記事と云うべき記事がある。

 それは、「お化けマンション」シリーズ(全6編)である。詳しくは上記の記事をご覧いただきたいが、小田急線鶴川駅の北方500m程の所に30年前まで存在していた、建設途中のまま放置されたマンションの写真を中心とした記事である。「お化けマンション」は所謂「心霊スポット」として興味を引かれる方が多いらしいけれど、ネット上を探しても関連情報、取り分けその写真が少ないことから掲載以来長期にわたって安定した人気を得ているようである。

 所謂人気blogの上位にはタレントが書いているものが多いようだが、それ以外のフツーの方が書いているものでは特化した内容、つまりある特定のジャンルの話題について日々書かれたものが人気のようである。では郷秋<Gauche>はと云えば、F1、写真・カメラ、クルマと云うメインのジャンルはあるものの飛行機、本、音楽もあるし「徒然なるままに」の話題は「ごった煮」状態であるから、blog全体を見渡すとまったく取り止め無い状態とも言える。

 ただしだ、この「ごった煮」、取り留めない状態もポジティブに捉えるならば「多様性が保たれている」と云うことも出来るはずだ。多様性を失った組織や社会はいずれその活力を失い低迷し時に消滅する。個人としての人間も同じだろうな。性格・嗜好としての多様性あるいは多様な事柄に対する受容性が無くなれば思考と言動・表現は硬直化する。思考や言動・表現の多様性を「筋の通った哲学が無い」と捉える人にいるかも知れないが、郷秋<Gauche>は多様性の中で生き、考え、表現したいと、思う。ってか、そういう生き方しかできないんだけどね。

 そんな「郷秋<Gauche>の独り言」ですが、Web上の事ゆえコーヒーもビールもワインも差し上げることが出来ませんが、これからもどうぞ気が向いたとき、気を引くジャンル、タイトルの時にふらりとお立ち寄りいただければ幸いです。


 今日の一枚は、郷秋<Gauche>の好きな事とモノども。しかしだ、こうしてみると「多様性」などと云うものではない。良く言えば混沌と云えなくもないが、いや、やはり「ごった煮」と云うべき状態だな。トホホ。
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ミヒャエル・シューマッハ リターンズ

 一昨日、そんなこと有り得ないだろうと思いながらも面白半分で アロンソがフェラーリに移籍? ! と云う記事を書いた。有り得ないとは思っても、あったら楽しいし、なくても噂が立つだけでも面白いから、書いた。でも、やっぱりなかった。

 その代わりに、ミヒャエル・シューマッハがヨーロッパGPでF60をドライブするという驚きのニュースが待っていた。ミヒャエルは2006年シーズン終了時点で引退しているから2シーズン半ぶりの現役復帰となるわけだ。果たしてレギュラードライバーに伍して走ることが出来るのか?と云う質問は、まっ、ミヒャエルについては愚問だな。

 そうは云っても予選で、あるいは本選でどれ程のタイムを出し、どれ程のペースで周回するのか、KERSを上手く使いこなせるのか、ピット戦略などチームとの連携は上手くいくのか、心配でもあり楽しみでもあるぞ。

注:ヨーロッパGPは8月21日から23日、スペイン・バレンシア市街地コースで開催される。


 今日の一枚は、今が盛りの鹿の子百合。自分の重さに耐え切れず下を向いて咲かせることが多い花ですが、無理やり引き起こして撮ってみました。やはりいかにも不自然な写真になってしまいました。反省。
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リコー GR DIGITAL III登場

 GR DIGITALが予てよりの噂通り、IIIに進化した。
 レンズはこれまで通り単焦点28mm(35mm換算、以下同様)だが、IIの5群6枚から6群8枚と、新設計、大口径化されF値が2.4から1.9と明るくなった。画素数はリコーの見識により1000万に据え置かれたが画像処理エンジンは「GRエンジン III」に進化している。

 ボディ形状はIIと事実上同一だが、データを確認すると幅と高さが2mmと僅かに大きくなっているのがわかる。重量は168gから188gと20g(12%)増加。バッテリーはDB-60からDB-65に型番が変わっているが、チャージャーはII用のBJ-6が使える。

 レンズが新設計になったために、II用のワイドコンバージョンレンズ(GW-1)、フード&アダプタ(GH-1)は使用できない。III専用のGW-2、GH-2が用意されるが、III用のテレコンバージョンレンズは今のところ用意されていない。

 以上がIIとIIIの主な相違点である。高級コンパクトカメラとしてこれまで独自のポジションを築いてきたGR DIGITALであるが、フォーサーズセンサーを搭載したレンズ交換式コンパクトカメラ、オリンパス E-P1が登場した今、GR DIGITAL IIIが、これまでの独自かつ孤高のポジションを保てるかどうかは大いに怪しい。

 GR DIGITAL IIIのイメージセンサー(撮像素子)サイズはこれまで通り1/1.7サイズ(正確を期せばIIは1/1.75だったから僅かに大きくなったことになる)。GR DIGITAL IIIにとって最大のライバルとなるであろうE-P1はフォーサーズ(4/3)だからその差は非常に大きい。

注:1/1.7センサーのサイズは7.6mm×5.7mm、面積は43.3mm2、対する4/3センサーは18mm×13.5mm、面積は243mm2。面積では5.6倍の差となる。

 イメージセンサーの大きさの差は画質、取り分け高感度時の画質に顕著に現れる。わかりやすい数字で説明すれば、GR DIGITAL IIIの1600に対しE-P1の6400と云う ISO感度に現れる。

 イメージセンサーが大きければ当然のこととしてレンズが大きくなり、消費電力が増大することからバッテリーが大きくなり、結果としてボディサイズの肥大化、重量増大を招く。ここでは重量だけを記すがGR DIGITALIII の188gに対してE-P1+17mm(34mm)F2.8は406g。

 コンパクトタイプの中では抜群の画質と操作性のGR DIGITALIIIを選ぶか、GR DIGITALIII の倍程の重さではあるけれど 4/3イメージセンサーの高画質・高感度とレンズ交換の可能なE-P1を選ぶのか、一見悩ましい選択には思えるけれど実は簡単。両方買えば良いのである。


 今日の一枚は、郷秋<Gauche>のサブカメラたち。お手軽に撮ったためにすべてのカメラにピントが行っていないのはご愛嬌。手前からNikon COOLPIX S52(1/2.5型センサー、125g)、RICOH GX200(1/1.7型センサー、208g)、Nikon EM(135フィルム、460g)、Nikon EF2(135フィルム、550g)、Nikon D40X(APS-C型、495g)。郷秋<Gauche>としては、GX200があるからGR DIGITAL IIIの導入はあり得ないが、上の写真の5台のどれとも似ていないE-P1の可能性は、なくはない。
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アロンソがフェラーリに移籍? !

 2010年にはフェラーリに移籍するのではないかと噂されているアロンソだが、ここに来てバレンシア市街地コースで行われる次戦、ヨーロッパGPからフェラーリのマシンをドライブするのではないかと囁かれている。「火のないところに煙は立たない」の諺どおり、「火」はある。しかも二つも。

 一つはハンガロリンク予選時のマッサの負傷。負傷の場所が場所だけに四週間後のヨーロッパGPにも出走できないのではないかと云う憶測。二つ目はハンガロリンク本選時、アロンソのマシンからのホイル脱落によりルノーチームがヨーロッパGPに出走できないという重いペナルティを受けたこと(ドライバーに対するものではなく、あくまでもチームに対するペナルティ)。

 操るドライバーのいないマシンがあり、操るべきマシンがないドライバーがいる。それがフェラーリとアロンソと来れば、「アロンソにフェラーリのマシンをドライブさせれば良いではないか」と、誰しもが考える。煙が立って、囁かれて当然の噂である。

 そうなれば今シーズン残り7戦がますます面白くなること必至だが、果たしてそんなことが契約上、レギュレーション上可能なのかどうか、郷秋<Gauche>にはわからん。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、杉林の中の光の通り道。
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ハンガリーGP終了 ―当たったこと、外れたこと―

 ドイツGP終了後の今月13日に どうした、ブラウンGPと題した小文を書いたが。その中で書いた分析結果と、ハンガリーGP終了時点での状況について、郷秋<Gauche>なりの検証をしておきたい。

当たった事
その1:フェラーリはマッサが3位に入るまでになった
 マッサはアクシデントの為に欠場となったが、ライッコネンが2位に入った。予選では7位と冴えなかったが、レース中のラップタイムは1'22.434とマーク・ウェバーに継ぐ2番手のタイムをたたき出しており上り調子である事は間違いない。それにしては表彰台のライッコネンはいかにも不機嫌そうであった。「俺にとっては1位以外は何の価値もないんだ」と云わんばかりの表情でシャンパンを一人でがぶ飲みしていたなぁ。

その2:結果は冴えないものとなったがマクラーレンが調子を上げてきていることに疑う余地はない
 2週間前に郷秋<Gauche>が書いた通りの展開となり(郷秋<Gauche>がそれを望んだかどうかは別の問題だが)、ハミルトンが優勝した。マクラーレンの復活はもはや疑う余地はない。今シーズンのチャンピョンシップ争いに加わるのにはいささか遅すぎる復活ではあるが、ハミルトンが残りレースで勝利を重ねるということは、すなわちベッテルやウェバーの勝利数が少なくなることを意味し、それは取りも直さずバトンに有利な結果を生むことになる。

外れた事:ブラウンGPが失速したのではなく、他チームが力を付けてきたと云うのが正解なのかも知れない
 これは見事に外れた。バトンがさかんに「曲がらないんだ。シーズン序盤ととはまったく違うクルマのようだ。」と訴えていることからも判るように「ブラウンGPが単独で失速」したのは事実のようである。ハンガロリンクでは「大幅にUp DateされたBGP001(Bスペックと呼ぶのか?)を投入すると云われている」と書いたが、果たしてまったく効果は無かったことになる。それでもバトンはしぶとく2ポイントを獲得し、ベッテルのリタイヤにも助けられその差を2ポイント開くことが出来たが、ウェバーには4ポイント詰め寄られることになった。

 さて、ハンガリーGPが終わったところで今シーズンの残りレースは7つ。2008年シーズン同様、最終戦の最終コーナーまでチャンピョンシップの行方が見えないような、面白い7戦になる事を期待したいぞ。


 例によって記事本とは何の関係もない今日の一枚は、なるせの森の尾根道。右が横浜市青葉区、左が東京都町田市。なるせの森の尾根道は都県境の道でもある。
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ニコンD300s、まもなく登場

 かねてより噂のNikon D300sがNikon Rumorsによればいよいよ4日後、30日に発表になるらしい。

 ニコンのSLR末尾の「s」はマイナーチェンジの印(例:D70s、D2Xs)。画素Upの時には「X」が付く。(例:D40X、D3X)。(この辺りの事情は2009年4月17日掲載のNikon DSLRの系譜をご覧いただきたい)

 マイナーチェンジ版とは云え、動画機能が内臓されるのは大きな進歩だと云っても良いと思うが、郷秋<Gauche>にとっては特段必要な機能ではないので興味はない。ハード的に変わるのは、これまでCF用1つであったメモリカードスロットがダブルになること。

 メモリカードのダブル化は、D3シリーズに導入されていることでも判る通りプロ用のきこうメカニズムであるが、ニコンはこれをD300sにも導入する。つまり、D300(s)のファインダー視野率が100%であることと併せ、D300シリーズがAPS-Cセンサー搭載のプロ機=高級機であることを訴求したいんだろうな。

 ただし、D300sのダブルスロットはD3シリーズのようなCF×2ではなく、CFとSD/SDHC用のダブルスロットのようである。プロユースを考えると余り意味がないようにも思えるけれど、それにはちゃんと訳がある。

 つまり、SD/SDHCカード使用カメラユーザーの獲得である。D300sは発売当初は20万円程だと思われる高価格機である。そんなに高いカメラを誰が買うのか(買って欲しいのか)と云えば、ニコンで云えばD90以下のSLRユーザー、コンパクトタイプのユーザーなのである。

 CFとSD/SDHCダブルスロットにした理由は、もったいぶるまでもなく至っては簡単。20万もするカメラを買って、さらにSD/SDHCカードと比べると随分と高いCFカードを買うのでは、奥方が首を縦に振らないからである。「D300s1台で動画も静止画も撮れるし、カードも今まで使っていたのが使えるから新しく買わなくていいんだ」これで奥方も首を縦に振ってくれることだろう。ニコンも随分と商売が上手くなったものだ。

 でも、郷秋<Gauche>は買わない。先にも書いたとおり、郷秋<Gauche>に動画は必要ないし、実際問題としてカードに記録したはずの画像データが飛んでしまったという経験もないからである。次もAPS-Cでいくかフルサイズに移行するか、いまだに結論を出していない郷秋<Gauche>だけれど、取り合えずD300sはパス。今年末までに登場するであろうD800(D700の後継機)を見てから考えても遅くないからね。


 D300の後ろに「s」の文字が入り、そのD300sのロゴの下にステレオマイク用のスロットが開けられるようである。防滴防塵対策は大丈夫なんだろうか。
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クルサードが現役復帰? !

 2008年シーズンで引退したはずのデビッド・クルサードがレッドブル・レーシングとトロ・ロッソ両チームのリザーブとドライバーとして再び登録されたようである。

 レッドブルのレースドライバー引退後もチームのアドバイザー兼テストドライバーとして関係を保っていたクルサードだが、当初リザーブドライバーに予定していたブレンドン・ハートレイに対するスーパーライセンスの発給が遅れたために開幕2戦はリザーブとドライバーとなっていたのである。

 そのハートレイにスーパーライセンスが発給された時点でアドバイザー兼テストドライバーに戻っていたクルサードだが、今度はハイメ・アルグエルスアリがトロ・ロッソのレースドライバーに昇格したことに伴い、空いたリザーブドライバーの席に再び座ることになったようである。

 随分豪華なリザーブドライバーであるが、今年からシーズン中のテストが禁止されたことから、スーパーライセンスを取得できる若手ドライバーが少なくなったことがその理由のようである。


 例によって記事本文とは何の関係のない今日の一枚は、ポーチュラカ。
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100円ビール

 ジャスコなどを展開するイオングループが、PB(プライベートブランド)のビール風味アルコール飲料(第三のビールと云われているヤツのことだ)「トップバリュー 麦の香り」を売りだしたが、この「麦の香り」、350ml缶が1本100円という凄まじい低価格なのである。どのくらい凄まじいかは書くまでもないだろう。同じ量の緑茶やコーラよりも安いのである。

 この「麦の香り」を作っているのは、実はサントリーである。そのサントリーは、イオングループが「麦の香り」として売りだしている「ビールもどき」をセブン&アイグループにも供給しようとしていると云われている。もしそれが実現すると、サントリー製の「ビールもどき」はイオングループ3,700店舗とセブン&アイグループの12,000店舗、合わせて15,700店舗で販売されると云う事だ。

 何故サントリーがこれほどまでにPBビールの供給に熱を入れるのかと云えば、それはコストダウンとシェアアップのためである。郷秋<Gauche>は今月16日にトヨタが自社のハイブリッドシステムのマツダへの供給を検討していることを書いたが、それと今日話題にしたサントリーのPBビール供給はまったく同じ発想である。量産によるコストダウンだ。

 それともう一つ、サントリーの場合にはシェアアップというメリットもある。郷秋<Gauche>も詳しくは判らないが、公表されるビールのシェアは、ブランドではなく生産したメーカーで課税される時点、つまりメーカーから出荷される時点でももののようだ。つまり、サントリーが作れば、それがイオンのPBであろうとセブン&アイのPBであろうと、出荷された分だけサントリーのシェアが上がるという寸法だ。

 しかしだ、サントリーとの経営統合が囁かれるキリンはPBへの供給は否定的。そんな中でのサントリーのPB戦略加速は、経営統合後の主導権争いまでもを見据えた戦略だとする見方は、果たして奇を衒い過ぎだろうか。


 例によって記事本文とは何の関係のない今日の一枚は、なるせの森のサトイモ畑。
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人はなぜ騙されるのか

 「年金たまご」って、いったい何の事かと思ったら、毎月14,000円の健康食品を買うと、毎月数千円から最大50万円のボーナスが支給されるという「ねずみ講」(マルチ商法)紛いの詐欺であることが新聞各紙で報道されていた。毎月14,000円の出資で最大50万円のボーナスが支給されるって聞いただけで「怪しい」と思うのが普通だと思うけれど全国で約5万人もの人が騙されたと云うのだから郷秋<Gauche>はびっくり驚いた。

 それにしてもだ、「振り込め詐欺」もそうだけれどこの手のマルチ商法や「絶対に儲かる先物取引」や「必ず話せるようになる英会話教材」などの騙し商法って、騙されないようにと新聞でも、市区町村の広報紙でも、新入生に配布する大学のハンドブックにもしつこく書かれているのに、いつまでたってもなくならないから不思議である。

 大体がだ、毎月14,000円の健康食品を買うだけで50万円のボーナスが貰えるなんて、どう考えたっておかしいだろう。もし興味を持ったとしても、どうして僅かな投資でそんなに儲かるのかの説明を聞けば、それがインチキであることがすぐに判るではないか。世の中にそんなに旨い話がある訳がないし、もしあったとすればそれは絶対にインチキなのである。

 「必ず儲かる先物取引」だって同じだ。いま、100万円で「小豆」を買えば、1年後には200万円で売れるって、そんな旨い話はある訳がないだろう。もしそれが本当だとすれば、そんなに美味しい話を人に教える奴がいたとしたら、そいつは間違いなくバカだ。自分で借金してでも「小豆」を買って大儲けすれば良いだけの話で、人に教える必要はまったくない。

 「必ず話せるようになる英会話教材」もまったく同じだ。郷秋<Gauche>が学生だった時(だから相当昔の話だ)、四畳半、トイレ・風呂共同、家賃15,000円の安アパート住む郷秋<Gauche>に数十万円の「必ず話せるようになる英会話教材」を売りに来たお兄さんがいた。閑をもてあましていたときだったので部屋に上げて話を聞いてあげた。

 「大学を出ても英語が話せないばかりに一生うだつの上がらない人も多いのです。今からこの教材で勉強しておけばあなたの未来はバラ色です」みたいな話を1時間程聞いてあげてから「実は僕、帰国子女だから英語、ヘラヘラなんです」と云ってお引取り頂いた。ホントにそれで英語が話せるようになるなら、まずあなたが勉強してみたら。どれ程優れた教材なのか、英語で説明してくれたら買ってあげてもいいよ。

 今月初めに郷秋<Gauche>のもとに「規約違反による契約不履行の損害賠償請求」というメイルが届いた。引用するのも馬鹿馬鹿しい気がするけれど、面白いから一部だけ引用しておこう。

(前略)その後、違約金【四十五万円】の請求になります。
以降お客様からの和解の申し出には一切応じませんのでご了承下さい。メールでのお問い合わせは一切受け付けておりません。未払い金のお支払いの手続きや退会処理の手続きをご希望の方は、
(株)サ○バー△ジ□ル
03-6***-7***
担当 ○△までお願いいたします。
営業時間 [平日]
午前10:00~午後19:00(日・祝日を除く)

 最初から最後までまったく意味不明。騙されたくても騙されようもないない稚拙な「騙しモドキ」である。土日は営業していないというのに、このメイルが届いたのは金曜日の夜である。45万円を払ってあげたくたって営業日外で連絡のしようもないじゃないか。

 ネット絡みの詐欺行為では、郷秋<Gauche>が知る限りでは誰宛の請求書なのか、誰を騙そうとしているのか、一番肝心な騙したい相手の氏名が書かれていないようだ。それはそうだろう、そんなこと知りようもないまま当てずっぽうにメイルを出しているだけなんだから。

 いくらなんでもこんな稚拙な騙しに引っかかる人はいないだろうけれど「年金たまご」では5万人も騙されたと云うし、必要もないのに高価な(だけの)鍋や羽根布団を買わされたり、そんなこと、ある訳もないのに飲めば必ず痩せたり胸が大きくなる薬を数十万円で売りつけられたりする人が後をたたないようだ。おっと、郷秋<Gauche>も、つければたちどころに髪が生えてくると云うインチキ薬を買わされないように気をつけなくちゃ。


 例によって記事本文とは何の関係のない今日の一枚は、郷秋<Gauche>のオフィスの窓から見える夏椿の木。お恥ずかしい話、数日前までまったく気付かなかったのですが、鬱陶しい天気の中で実に爽やかな景色でした。
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陳謝していない

 東京・練馬の公立中学校の副校長が覚せい剤取締法違反(所持)で逮捕された。中学校では生徒に対する禁煙教育が一つの大きな課題となっているのではないかと思うが、その教育を担当すべき教師が煙草どころか覚せい剤に手を染めていたとは、以ての外である。

 さて今日の「お題」は、その事件を報じる親愛なる神奈川新聞の記事である。同紙によれば「同校(郷秋<Gauche>注:容疑者の勤務する中学校)の坂井晃校長は『高橋副校長は今春、他の学校から異動してきた。平常通りに勤務しており、言動などにおかしなところはなかった。教育的立場にいる者が、このような事態を起こして残念です』と陳謝した。」されている。

 容疑者の勤務校校長の「今春、他の学校から異動してきた」というコメントは、3年前から覚せい剤を使用していたとする容疑者の供述を踏まえ、「最近転勤してきたばかりであり、自分の責任ではない」と言わんばかりのコメントである。また、「教育的立場にいる者」とコメントしているが、教師は「教育者」そのものであり「教育的立場にいる者」などという生易しいものではないはずである。

 この校長のコメントはいかにも無責任にも聞こえるが、容疑者は53歳。「不惑」を過ぎ「天命を知る」歳である。考えてもみれば、勤務校内で覚せい剤を使用していたのならばいざ知らず、容疑者が勤務時間外、私生活の中で覚せい剤を使用したからと云ってどうして勤務先の校長が陳謝しなければならないのか、不思議である。まっ、一般的、道義責任は感じて当然だろうが、校長には管理上何の責任もないと郷秋<Gauche>は断言する。

 さて、問題は神奈川新聞の記事、「このような事態を起こして残念です』と陳謝した。」である。件の校長は「残念です」と、自分の想いを語ったのである。「残念です」はあくまでも自分の想いであり、陳謝の言葉ではない。にも関わらず神奈川新聞川崎総局は「校長が陳謝した」と書いた。これは、新聞としてはあってはならない明らかな事実誤認である。校長は「陳謝するに違いない」という思い込みがあったのだろうな。


 例によって記事本文とは何の関係のない今日の一枚は、我が家の菜園で今夕採れたシシトウ、茗荷、トマト。大豊作だった今年のきゅうりはそろそろ終わり、これからはこの三種が毎日食卓に上ることになりそうだ。
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江戸時代にビール?

 開港150年を迎えた横浜は、近代文化の発祥地である。江戸時代にも長崎・出島に種々の近代産業の成果が入っては来ていたが、それらの物と事は特別の限られた人の手に渡っただけで、それが文化として国内に広がることはなかった。

 横浜は鉄道、ホテル、近代下水、外国郵便、電信、電話交換、消防救急、ガス灯、アイスクリーム、近代街路樹、鉄のトラス橋、テニス、近代競馬などなどの発祥の地であるとされているが、広く世界に、と同時に国内津々浦々(「津々浦々」は港や入り江のことだ。これに相対する山の奥深くまでを意味する同義語はあるんだろうか)に対しても開かれた港としては1859年に開港された横浜港が最初であるから、多くの物と事の発祥の地が横浜にあっても不思議ではない。

 既に書いたように横浜は多くの物と事の発祥の地なのだが、実は重要なものを書き落としている。それは「ビール発祥の地」である。

 開港から11年後の1870(明治3)年、ウィリアム・コープランド(ノルウェー系アメリカ人)が当時の横浜居留地山手123番地(現在の中区千代崎町)に「スプリング・バレー・ブルワリー」を開設しビール醸造を始めたのが「日本のビール事始」とされている。

 因みに「スプリング・バレー・ブルワリー」は1885年に買収され名前を「ジャパン・ブルワリー」と変え、1888年に販売契約を結んだ明治屋が「麒麟ビール」を発売する。更に1907年に三菱と明治屋が出資した「麒麟麦酒株式会社」が「ジャパン・ブルワリー」の事業を買収している。これが今のキリンビールにつながる流れである。

 こんな経緯で横浜が日本のビール発祥の地とされているわけであるが「スプリング・バレー・ブルワリー」の開設に先立つこと17年、1853(嘉永6)年に、摂津三田藩出身の蘭学者、川本幸民(かわもとこうみん / 1810-1871)が江戸・萱場町にあった自宅の庭に釜場を築いてビール醸造の実験をしている。

 1853年7月12日、川本は浦賀奉行与力の香山栄左衛門らと共にペリー提督の乗船する旗艦サスケハナ号に乗り込む。船上では香山とブキャナンとの間で外交上交渉がなされたが、一通りの交渉が終わった後、夕刻からは宴席が設けられた。ここで供されたのがビールであった。

注1:川本幸民に関する記述はこちらのサイトを参考した。
注2:幸民のビール醸造実験は「ペリー艦隊に招かれてビールを飲んだ人の話を聞いたのがきっかけらしい」と書かれたものがあること、上記サイト以外では、川本がサスケハナに乗船したとの記述を見つけることが出来なかったことを付記しておく。

 科学全般に通じていた川本はまた好奇心旺盛でもあったのであろう、さっそくビールの実験醸造に取り組む。原料の大麦、馬鈴薯、酵母を釜で煮たようであるが、ホップは入手できなかったため、ホップの変種であるカラハナソウを代用に使ったようである。川本は後にユリウス・ステックハルトの 「Die Schule der Chemie」のオランダ語版を日本語に翻訳した「化学新書」を出しているが、この中にはビールの製造方法が詳しく書かれていると云う。

注3:川本ビールの原料については日経ビジネス2009年7月20日号「実験から生まれた江戸のビール」を参考にした。

 さて、苦労の末に出来上がった川本ビールがどんな味であったのか知りたいものであるが、実は2005年にキリンが残されたレシピを元に川本ビールを再現している。その再現ビールは、泡は足りないがフルーティーな味わいであったとか。まずまず飲める程度のビールが出来たらしい。しかし川本、ホップこそがビールの「肝」である事に気付き、その代用品を探し出してでもビールを醸造してみるあたり、余程の酒好きとみたが、如何に。


 例によって記事本文とは何の関係のない今日の一枚は、「あけび」の実、だと思うのですが・・・
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写真は真実を写していない、かもしれない(その二)

 昨日、「写真は実をしていない、かもしれない」と書いた。長年ノートリミングだと思っていた写真が実はトリミングされていたとか、まさに「決定的瞬間」を捉えた写真だと思っていたものが、実は「やらせ」だったかも知れないと云うのはまさに氷山の一角であり、むしろ真実を写していない写真の方が多いと云っても良いほどである。

 稚拙な例で恐縮だが、たとえばこの写真。


 これは2004年12月11日になるせの森の尾根筋で、まだ色づいていた楓を300mmの望遠ズームレンズ(35mm換算)で撮影したものである。バックには遠くあかねの森の南端の紅葉・黄葉がぼんやりと見える。穏やかな初冬の森の雰囲気を伝えることが出来ているだろうか。

 そしてもう一枚。


 まったく同じ時に、同じ300mmのレンズで同じ方向を撮った写真である。違いはと言えば、ピントを楓の葉ではなく、そのずっと向こう、あかねの森の南側に開発された住宅地に合わせたのかということだけである。

 この2枚の写真について云えば、2枚目の方が客観的な現実(事実あるいは真実と言い換えても良い)をより正確に表現していると云えよう。しかし1枚目の写真が現実を捩じ曲げているかと云えば、決してそうとは云えない。ある物をなかったことにすることと、ある物を余り見せないようにするのとは違うと、郷秋<Gauche>は思うのである。

 1枚目は都会に残る里山の美しさを強調し、2枚目はその里山にも開発の手が伸びていることを強調した、それだけの違いなのである。そしてその違いは、撮影者の視点、云い換えれば考え方の違いによるものなのである。1枚目は美しい自然を愛でる視線であり、2枚目は美しい自然を破壊する開発行為を糾弾する視線と云うことも出来よう。

 考えてもみれば、写真、つまり英語のPhotographはphoto「光」(で)graph「描かれたもの」だから、直訳すれば「光画」程の意味。その仕組みを有体に表現したはずのPhotographであったはずなのに、これに「真実を写す」と解釈することの出来る「写真」という訳語を付けてしまったことが間違いの始まり、「写真には真実が写っている」という思い込みを醸成してしまった原因なんだろうな。
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写真は真実を写していない、かもしれない

写真は実をしていない、かもしれない例:その1
 ロバート・キャパ(1913-1954)を一躍写真界の寵児とした彼の代表的な一枚「崩れ落ちる兵士」が、実は「やらせ」であった可能性が高いという報道により写真界、写真好きの間で大きな話題になっている

 「崩れ落ちる兵士」はスペイン内戦中の1936年9月5日にスペイン南部アンダルシア地方のセロムリアーノで撮影されたもので、右翼のフランコ軍と戦闘中の人民戦線側の兵士が撃たれて崩れ落ち、右手からライフル銃が離れる瞬間を捉えたとされる。この説明で「あの」写真をイメージできる方も多いことだろう。

 しかしスペイン紙ペリオディコ(電子版)は17日の記事の中で「実際に撮影が行われたのはセロムリアーノから約50キロ離れたエスペホという町付近だとし、最近撮影された同じ場所の写真を並べて説明。エスペホ付近で戦闘があったのは36年9月22~25日だけだったとして、キャパの写真は前線から離れた場所で撮られた」と断定している。

 余りにも有名な一枚故にこれまでも「やらせ」説がくすぶり続けていたのだが、今回の報道で一気に火がついた格好である。

写真は実をしていない、かもしれない例:その2
 アンリ・カルティエ=ブレッソン(1908-2004)の有名な一枚もまた、実は疑わしい写真の代表である。写真集「決定的瞬間」の中の一枚「水たまりを飛ぶ男」がそれである。これもまたその一枚を思い浮かることの出来方の多い一枚だろう。

 アンリ・カルティエ=ブレッソンはフラッシュを使うこともトリミングすることも嫌い、演出を拒み「決定的瞬間」をじっと待ち、愛用のライカのシャッターを切った。若いころ通った写真学校で「絶対非演出」「ノートリミング」こそが写真の真髄だと教え込まれた郷秋にはいささかショックな出来ことであったのだが、「水たまりを飛ぶ男」が、実はトリミングされたものであることが2007年に、こともあろうかカルティエ=ブレッソンの全遺産を管理する財団から公表されたのである。

 しかし、「水たまりを飛ぶ男」は「崩れ落ちる兵士」とは違い(ペリオディコ紙の発表が事実ならばということだが)、「やらせ」ではなく、よりそれらしく見せるためのトリミングである。写し撮った事実を「多少誇張しただけ」のものであるが、「ノートリミングの神様」と思っていたカルティエ=ブレッソンの最も有名な一枚が実はトリミングされていたとは、かなりの衝撃であった。

 もっとも、「決定的瞬間」という写真集のタイトル自体も実は怪しい事を考え合わせると、一体全体何が本当で何が嘘なのかわからなくなってくる。「決定的瞬間」と云う写真集のタイトルは英訳題”The Decisive Moment”からの重訳であり、オリジナルのタイトルは”Images a la sauvette”(直訳「かすめ取られたイメージ」)なのである。

 現象としての事実は常に一つであるはずであるが、その事実をどの角度から見るのか、遠くから見るのか近くで見るのかなど、その視点によって見え方は違ってくる。だから写真は「真実を写し取った」ものではなく、撮影者が自身の立場・視点で自由に「かすめ取ったイメージ」、つまり「事実を基にした撮影者の自由な視点による創作物」であると云うことになるんだろうな。

お断り:写真の著作権は著作者(撮影者)の死後50年とされているのでキャパの「崩れ落ちる兵士」を掲載することは可能なのだが、カルティエ=ブレッソンは死後数年であることからの「水たまりを飛ぶ男」を掲載することはできないこと、Web上で検索していただければどちらも見ることが出来ることを考えて「崩れ落ちる兵士」も掲載しないこととした。
 


 記事本文とは直接の関係のない今日の一枚は「事実として存在するなるせの森の尾根道を基にした郷秋の自由な視点による創作物」。

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 昨日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
恩田Now 

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暑い!

 いやはや、まったく暑い一日でした。厚い雲に覆われていたので気温はそれ程高くはなかったようですが、ものすごい湿度でちょっと歩くと汗。それもドッと流れ出る汗ではなくジトッとまつわり付いてくるような汗。一番嫌なパターンの暑さでした。


 と云うわけで今日の一枚は、多少なりとも涼しげなもの。恩田の森唯一の水系である奈良川の「滝」です。見るからに涼しげて飛び込みたくなりますが、残念ながら水遊びが出来るほど綺麗な水ではありませんね。

 写真で見る限りでは15日にご紹介した箱根山中千条の滝(ちじょうのたき)にも劣らぬ感じですな。写真の腕が良いということか?
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リコーGX200のファームウェア、アップデート

 リコーのGX200のファームウェアがアップデートされました。GX200ユーザーの皆さん、こちらからダウンロードして、最新のファームウェアに書き換えましょう。


 今日の一枚は、今日の話題のリコーGX200。バックはOLYMPUS XA。こうして二台を並べてみると、XAが135フィルムを使いながらGX200とほとんど同じ大きさだと云うことをご理解いただけることでしょう。XAの電子部品がいかに少ないとは云え、撮像素子(フィルム)の大きさを考えた時には、XAが小さいのではなく、GX200が大きいというべきなのでしょうな。もっともGX200程の大きさが、カメラとしては操作性を犠牲にしない最も小さなサイズと云うことが出来るかとは思いますが。
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