去る7月15日に届いた、プラッツ発の公式キット「ガールズ&パンツァー劇場版 巡航戦車 A41 センチュリオン 大学選抜チーム」について、昨晩、模型サークルの唯一のガルパン戦車仲間T氏と電話であれこれ話しました。
「星野、これはやっぱりアレやね。完全なガルパン仕様のキットではないねえ」
「そうですね」
「センチュリオンは、僕は昔に六日戦争のMk5を作ったことがあるんよ。そのパーツとおんなじのが入ってる」
「でしょうね、既存のキットをベースにして、劇中車に合わせる部分だけを新規開発で追加してるわけですからね」
「そういうこっちゃねぇ。その新規追加のパーツ、ランナー3枚ぐらいあるよな」
「4枚ですよ。自分は、OとPとQとSの4枚が新規開発やな、とみました」
「あっ、Sもやったんか・・・」
今回の公式キットには、既存のパーツと新規開発のパーツとが入っており、ランナーO、P、Q、Sの4枚には、AFVクラブの既存のセンチュリオンシリーズの製品番号FV系とは異なるAF35308の番号が入っています。おそらく、AFVクラブの従来のシリーズに加える形でMk1のキットを出すのではないかな、と予想されますが、果たしてどうなりますでしょうか。
「組み立てガイド図、チェックはしてみたん?」
「一度みましたけどね、あちこち間違ってたりしますね・・・」
「せや。僕もそれを思ったのよ。Mk5のガイド図引っ張り出して比べてみたら、今回の公式キットのガイド図もけっこうミスがあるなあ、って分かった」
「既存のガイド図を流用してますからね。公式キットのガイド図に編み直す際に、消し忘れたり、パーツ番号を直し忘れたりしてますね・・・」
「初心者が勢いで買って作り出したら、絶対2、3度はつまずくなあ」
「ですね」
今回の公式キットの組み立てガイド図には、現時点で把握している限りでは、消し忘れが2ヶ所、パーツ番号の間違いが2ヶ所あります。前者はステップ11のC36とステップ13のC4です。後者はステップ19のQ51およびQ52が間違いで、正しくはQ54およびQ55となります。
まだ他にもあるかもしれませんが、いずれ製作する積りですので、その際にもう一度再チェックも進めてゆきたいと思います。
「あと、問題はガルパン仕様になっているか、やな。僕の見たところでは大体そうなってるような気がするんやけどな・・・、星野はどう見るかね?」
「やっぱり、あちこち修正とか改造とか必要ですね。でも、パッとみた感じではあんまり目立たないから、そのままストレートに組んじゃってもええのと違いますか」
「ふむ・・・、そんなら、ディティールアップもあんまり必要無いかな・・・、ハンドルとか・・・」
「こだわる方は、たぶんハンドルとかは真鍮線で作り直すんと違いますか。側面防護板のハンドルが6つ、砲塔側面ボックスのが6つありますから、これは外見上はかなり目立ちますね。これは直したいかな、と私でも思いますね・・・。でも、問題はこっちなんですね・・・」
そう言いつつ、直前にメールで送っておいた画像のある部分を示しました。T氏は電話の向こうで低く唸っていました。
「これ、ガルパン公式のアハトゥンクのガイド図じゃ、あんまり見えない所やね・・・」
「ええ、やから劇場版のシーンで見てやっと分かる程度です。こういうのは幾つかありますね」
「そう言えばさ、アハトゥンクのガイド図だと、背面のところがよく分かんないんやな。あれも円盤でコマ送りとかして見ないとよく分からんよね」
「ですね」
劇中車のディテールが一番分かりにくいのが背面部の遮熱板の下の範囲であることは、従来より指摘されているようです。アハトゥンクのガイド図では陰になっていたり、図が小さくてよく分からなかったりします。劇場版のDVDで観てチェックしてみても、細部がハッキリしません。公式キットの組み立てガイド図では、色々とパーツを組み付けていますが、T氏は「あれも余計なんと違うか」と話していました。
でも、個人的には、たぶん公式キットの組み立てガイド図のままで良いのでは、と思っています。劇中車の背面部は、Mk5のそれと同じに見えますので、AFVクラブの従来の製品シリーズのパーツ群がそのままあてられているようですが、そのまま組んでも良さそうに思えます。
以上、当記事作成の段階での、センチュリオン公式キットに関する検証結果を述べました。まだ見落としがあるかもしれませんが、製作時になれば判明することですので、その機会を楽しみに待ちたいと思います。