銀幕大帝α

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チェックメイト

2011年09月20日 18時31分56秒 | 洋画ホラー
5150, RUE DES ORMES/09年/仏/110分/サスペンス・ホラー/劇場未公開
監督:エリック・テシエ
出演:マルク=アンドレ・グロンダン、ノルマン・ダムール、ソニア・ヴァション

<ストーリー>
偶然通り掛った町で拉致監禁に遭った青年が解放の条件として出されたのは、チェスの勝負で勝つことだった。狂気に満ちた犯人の暴走は、すべてを破滅へと導いていき…。

<感想>
横切った猫に驚いて自転車ごとズッコケタ映画学校生の青年が、近くのタクシー運転手の家に行き、助けを求めたら一室に閉じ込められちゃう所謂監禁ホラーもの。

この家の主であるおっちゃんは

「犯罪者には罰を!死を!」

と、良く分からない正義感を持っていて、麻薬密売人やら児童愛好者らを撲滅させる運動に励んでおります。

どうやらかなりチェスの腕前が凄いらしく、監禁した青年に

「私にチェスで勝ったらここから出してあげるよ」

と言うのですが、言葉通り全く歯が立ちません。
青年はどうしても勝ちたいという衝動を抑えられなくなり、彼なりに策を練って何度も挑んでいく訳ですね。

おっと、その前に、この青年、おっちゃんの家に助けを求めに行った際、勝手に上がり込んで、勝手に家中をうろつき回っております。
人の家に無断で、堂々と何しとんねん(笑)。
で、そこで別に監禁されていた男を見付けちゃう訳で、
「見ちゃいけないものを見てしまったね」
と男の代わりに彼が部屋に閉じ込められちゃうんですね。
自業自得だわww

おっちゃんには家族がいまして、妻と長女、そして言葉が離せない次女(可愛い)がいます。
おっちゃんは長女に自分の裏仕事の後継ぎをさせようとしているのですが、長女にはまだ人を殺すまでの度胸がないのかどうにも上手くいきません。
そこで、勝手に家に入って来た青年に目を付けたって訳。

「君が私の後を継げ!」

おっちゃんの自分勝手さには目に余る物があり、

妻は暴力で支配

長女には人殺しの手伝いをさせておきながら、後継ぎの資格がないと分かったらダメだし

次女は存在が危ないとかの理由で精神病院送り

そして極めつけは、究極のチェス盤を作るべく、秘密裏に地下である計画を練っていた!

そう!
人間チェス駒
を何十年もかけて制作していたんですよ。

ここで何故、犯罪者を殺しまくっていたのかってのが判明します。
チェスの黒駒にしていたんですね。
で、白駒は悪人じゃないものを利用。
例えば死産で亡くなった長男とかの遺体。

頭イッちゃってますね。

おっちゃんのキチッぷりが話を盛り上げていて、結構作品に入り込めちゃいます。
ちょっとでも自分の思い通りにならないと一瞬で周りが見えなくなるらしく、急に暴力性を表す所が恐ろしい。

ショットガンずどーん!!

無茶苦茶でんがな。
きゃーって叫んだだけやん。
いたいけな次女に、いきなり発砲って。
非道やわ~悪魔やわ~。

ラストまでは中々良かったんですけどね。
いざ、おっちゃん対青年の運命を賭けた人間チェス対決までは。
最後の一手がどう転ぶのか、というドキドキ感が解消されないまま終わっちゃったのが心残り。
後、長女が何処に行っちゃったのかってのも描かれていないし。

映画製作を夢見ていた青年が、監禁を機にチェスの魅力に取りつかれちゃったというオチはしっかり余韻を残してくれただけに、もう一人の主役であるおっちゃんに対しても、夢破れた上の転落みたいなのをきちんと見せてくれたらもっと作品として面白くなったんじゃないかなぁ。

なんか惜しい出来なんだよね~。

オフィシャル・サイト(仏語)

評価:★★★
11/09/20DVD鑑賞(新作)
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レンタル開始日:2011-08-26
メーカー:アース・スター エンターテイメント

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高校デビュー

2011年09月19日 01時07分51秒 | 邦画ロマンス
10年/日本/93分/青春ロマンス・コメディ/劇場公開
監督:英勉
出演:溝端淳平、大野いと、塚地武雅、温水洋一

<ストーリー>
熱血女子の晴菜は、高校生活は恋にすべてを捧げようと決意するが、彼氏ができる気配はなし。そんな彼女の前に、校内一人気の先輩・ヨウが現れる。
<感想>
大野いとが好い!
本作で高校デビューならぬ映画デビューとなる新人女優ですが、まぁ酷い棒読み、業とらしい演技で(笑)。
でもそこが好い!!

素人からまだ抜けきっていない演技下手な所が逆に一生懸命さが伝わってきて、恋に奥手な長嶋晴菜という役にピッタリ当てはまっている。
セリフ、仕草など、まだまだだなぁという感じは観受けられるが、彼女なりに頑張っているな、というのが凄く伝わってきて妙に可愛らしいのです。

私は演技が下手な役者には冷たい視線をついつい送っちゃうのですが、彼女は別。
この素人臭い所が魅力になっちゃっているんですよ。

実は敢えて下手くそな演技をしていたっていうならそれはそれで凄い逸材ですけど。
それはないか。

これからもっと映画に出演するようになるかも、ですけど、個人的には大野いとにはこのままの演技力でいって欲しいな~。
そう願う位、初々しい演技に私はハマッちゃっていました。
演技上手な大野いとは観たくない!

女性客は溝端淳平にキュンキュンさせられていたみたいですね。
負けを認める訳じゃないけど確かに乙女心をくすぐるイケメン君。
気に入った女優がキスをすると何かイラッとするもんなんですが、本作でのラストにある大野いととのキスシーンでは、それまでに底抜けに元気な長嶋晴菜というキャラクターに応援心を抱いて観ていたせいもあってか、ぱぁ~と明るくさせてくれるような心地良さがありました。
素直に「良かったね~☆」って。

デーブ・スペクターの寒い出番は別として、お笑いタレント達が程良いタイミングで出てくる所も面白かったし笑っちゃったな。

うん。
私は好きですよ、終始ニコニコしながら楽しんで観れる作品って。

オフィシャル・サイト

評価:★★★★
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コメント (6)
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富江 アンリミテッド

2011年09月18日 20時15分03秒 | 邦画ホラー
11年/日本/83分/ホラー/R15+/劇場公開
監督:井口昇
原作:伊藤潤二
脚本:井口昇
特殊造型監督:西村喜廣

出演:荒井萌、仲村みう、多田愛佳、大和田健介、大堀こういち、川上麻衣子

<ストーリー>
1年前に死に、生きていれば18歳になる富江の誕生日。生前の富江を偲び、妹・月子が両親と3人でバースデーケーキを囲んでいると、死んだはずの富江が家に現れる。
<感想>
あれよあれよと長寿シリーズになっちゃいましたね。
シリーズ8作目です。

今作は井口昇監督という事もあり、どれだけエログロホラーになっているのか興味を持って観たのですが。

ド変態ホラーになっていました(笑)。

大堀こういち氏、今回も気持ち悪さ全開です。
荒井萌を四つん這いにし電気コードを鞭代りにビシバシ。
食事する仲村みうの後ろで黒髪を舌でベロベロ&ムシャムシャ。

AKB多田愛佳、ファンには必見?欲情行為炸裂。
「は~ん。。。ねぇキスしてぇん、キスぅううう」
画面に迫りくる多田愛佳の唇、変態顔。

『冷たい熱帯魚』よろしく、淡々と風呂場で仲村みうを解体していく飯塚夫妻。
無表情で生首を持ち上げゴミ箱に放り込む川上麻衣子。
全身血まみれのまま翌朝、娘に弁当を作る姿がいやはや何とも。

オープニングでの鉄骨串刺しから絶妙なグロさを保ちつつ、異様な空気に包まれながら物語は進んでいきますが、後半での飯塚家内における富江増殖&変化&大暴れはギャグすれすれ。
巨大富江顔がドスンと現れれば、ムカデ富江が家中を走り回り人間に食らいつく。
なんじゃこの笑うに笑えない方向転換仕様は^^;

色んな意味で井口昇の世界になっていて安心感を得たと言うか、脱力感を得たと言うか、観終わった後は複雑な気持ち。

この手の作品には必ず特殊造形師・西村喜廣が絡んできますが、この人、やり過ぎる所が度々あって私的には苦手。
富江弁当はまぁ良いとしても、そこから触手が飛び出して多田愛佳に「淫獣教室」みたく襲いかかるとか、造りに安っぽさが滲み出ていて白けちゃう部分もある。
首の無い富江ちゃんが走って追いかけてくるシーンは好きだがね。

上手く造っているな、と思える部分と、適当に造っているな、と思える部分のむらが有り過ぎるんだよね。
今作ではCGも使っているけど、この辺も微妙。

退屈しない作品にはなっていたけれど、凄く面白いと思える作品にはなっていなかったですね。
過去作もそんな感じのものばかりだったけれど。
何よりも仲村みうに絶世の美女という役柄に対する色気が足りなかったのが残念。

オフィシャル・サイト

関連作:
『富江 tomie(1999)』(シリーズ第1作)
『富江replay(2000)』(シリーズ第2作)
『富江re-birth(2001)』(シリーズ第3作)
『富江 最終章 ~禁断の果実~(2002)』(シリーズ第4作)
『富江 BEGINNING(2005)』(シリーズ第5作)
『富江 REVENGE(2005)』(シリーズ第6作)
『富江VS富江(2007)』(シリーズ第7作)
『富江 アンリミテッド(2011)』(シリーズ第8作)

評価:★★☆
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レンタル開始日:2011-09-09
メーカー:東映ビデオ

切り株画像こちら

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切り株画像(映画『富江 アンリミテッド』より、仲村みうと多田愛佳)

2011年09月18日 20時03分14秒 | 切り株“TV”画像(閲覧注意)
【ネタバレ注意】
解体しましょ。
首を刎ねましょう。
胴体を引き千切りましょう。
憎愛に取り憑かれた者達による切り株アンリミテッド!

1枚目

両親によって富江バラバラ。

2枚目

柔道部員の手により大バサミで首チョン。
「あ、切る部分間違えちゃったよ」

3枚目

ムカデ富江により胴体ぶっちぃ~。
「いいいいいい・いった~い!」
切り株度(2/5)

レヴュー:『富江 アンリミテッド』
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アジャストメント

2011年09月16日 00時03分20秒 | 洋画ロマンス
THE ADJUSTMENT BUREAU/11年/米/106分/SFサスペンス・ロマンス/劇場公開
監督:ジョージ・ノルフィ
製作:ジョージ・ノルフィ
原作:フィリップ・K・ディック『調整班』
脚本:ジョージ・ノルフィ

出演:マット・デイモン、エミリー・ブラント、アンソニー・マッキー、テレンス・スタンプ

<ストーリー>
若手政治家のデヴィッドは、運命的に出会ったバレリーナのエリースにひと目惚れする。しかし、突如現れた「アジャストメント・ビューロー」と呼ばれる男たちに拉致されてしまい…。
<感想>
‘どこでもドア’を使った鬼ごっこ大合戦はユニークな設定。
けど、ラストでの「逃走」にはもっと大掛かりな「追跡」も加えて、観る側にハラハラ感を与えるようなものが欲しかったです。

んもう、やっかいな奴やな~

ちんたら後を追いまわす調整班たちだが、良く良く考えたら、そんなに手こずらされる派目になるのなら、最初に拉致した時に「リセット」しとけばいいやん、とちょっと思った。

男子トイレでの初キスもえらい衝動的ですな~(笑)。
え?なんで?
え?互いに一目惚れ?
で、いきなりキス??

デヴィッドの一途さは言い方変えれば単なるストーカー。
そんな彼に振り回されるエリースも諦めの悪いしぶとい女。
いきなり‘どこでもドア’を体験させられて

意味分かんな~い
でも、貴方が好き

あんたの楽観的な所が意味分からんわ。

深い愛は運命をも変える
はいはい、ええ話ですな。
結婚目前で二回もフラれた元彼を空気みたいな存在にしちゃって、なんて可哀想な。

つっこみ映画として観ると妙に面白さがあります。
そういう意味では私は楽しめましたよ。

オフィシャル・サイト(日本語)
オフィシャル・サイト(英語)

評価:★★★
11/09/15ブルーレイ鑑賞(新作)
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レンタル開始日:2011-09-16
メーカー:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
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