徳丸無明のブログ

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RIZIN FIGHTING WORLD GP 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND & Final ROUND 観戦記

2017-01-02 22:28:58 | 雑文
過去にないほど出場選手の平均年齢高めの2大会。
無差別級トーナメントの8人の対戦表、「日本で知名度がある側」と「知名度ない側」できれいに分けましたね(直前に2人入れ替わってちょっと変わっちゃったけど)。誰が勝ち上がっても必ず決勝に知名度のある選手を残すための狡知。テレビがらみだとこうならざるを得ないのか。
ただ、選手は誰しも無名からスタートしているわけで、知名度がない選手を売り出す努力をしていかないと、将来的にはイベントが尻すぼみになってしまう。魔裟斗引退後にK-1 WORLD MAXがお寒い状態になってしまったのは、魔裟斗におんぶにだっこでずっとやってきて、新しい選手を育ててなかったことのツケだと思う。RIZINはその教訓を生かすべき。
去年もそうだったけど、トーナメントは29日と31日で最高3試合こなさなくてはならない。選手の負担、あまりに大きすぎ。ミルコが以前、「1日3試合もしなくてはならないK-1はキチガイじみてる」って言ってたけど、僕は1日2試合にも反対。疲労が蓄積されていたらいい勝負は生まれないし、2試合分のケガを重ねることで、選手生命を損ないかねない。イベントが盛り上がらないと選手が活躍できないというのも事実なんだけど、もう少し選手に配慮すべきだと思います。


高坂剛VSバルト・・・バルトがブーイング浴びてたけど、体重差利用してひたすら上から押さえつけて判定勝ちを狙う戦法でやってたら、負けはしないだろうけど、そのうち試合のオファーが来なくなると思います。もっと体を絞って、今以上に動けるようにならないと、今後は厳しいのではないかと。

ミルコ・クロコップVSキング・モー・・・前大会の煽り映像でミルコが「PRIDE無差別級のチャンピオンだ」って言ってたけど、この時のミルコって、「対戦相手に恵まれていた」という点において、2000年のトーナメントの時のマーク・コールマンと似てると思いませんか?
コールマンの場合は、一人目・・・総合初心者の佐竹雅昭→二人目・・・体格が二回り以上小さい小路晃→三人目・・・試合開始直後にセコンドのタオル投入によりほぼ不戦敗の藤田和之→四人目・・・疲労困憊のイゴール・ボブチャンチン。
ミルコの場合は、一人目・・・二階級下で、しかもその階級の中でもトップとは言えない美濃輪育久(現・ミノワマン)→二人目・・・道衣着用などのルールに守られることで活躍できていた吉田秀彦(袖車みたいな技がアリなんて、どう考えてもおかしい。高山善廣が「これがアリならスパッツの紐で首絞めてもいいのか」って言ってたけど、まったくもってその通り)→三人目・・・階級一つ下のヴァンダレイ・シウバ→四人目・・・疲労困憊のジョシュ・バーネット。
要するに何が言いたいかというと、コールマンは事あるごとに「私は2000年グランプリのチャンピオンだ」って言ってたけど、それは「いや、アンタそれ実力よりも運によるところが大きいんだから、あんまり自慢しない方がいいよ」ってことだから、ミルコもあんまりPRIDE無差別級の優勝振りかざさない方がいいと思います。
試合と関係ない話を長々とすみません。モーが勝つと思ってました。

桜井“マッハ”速人VS坂田亘・・・マッハ is back!相手が坂田なのは謎だけど。正直注目してたのはマッハの方で、坂田はどうでもよかったんですけど、あれだけ殴られ続けても最後まで心が折れなかったのは素晴らしかったです。

才賀紀左衛門VSディラン・ウエスト・・・紀左衛門はMMAにこだわりがあるの?K-1だけ出てればいいんじゃないのかなあ・・・って考えてたら初勝利。とりあえずおめでとう。寝技もできる選手になってね。

那須川天心VSニキータ・サプン・・・天心面白い。こんなファイターがいたとは知らなんだ。KIDと同様、実力以上の神懸かり的何かを身にまとっているタイプ。入場曲が永ちゃんなのは親父の趣味かな。

ミルコ・クロコップVSバルト・・・バルトの負け方、同じくミルコに敗れた時のボブ・サップと重なって見えました。

所英男VS山本アーセン・・・久々に所の良いところがみれた。KIDとの対戦は、本人の意思以外に障壁があって難しそうですけどね。

川尻達也VSクロン・グレイシー・・・また川尻の試合が日本で観られるという、この喜び。UFCとの契約上、RIZINには出られないものとばかり思ってたので、驚きのぶん嬉しさもひとしお。相手がクロンなのもいい。大会屈指の好カード。
スタンドにも付き合えるクロンはすごい。川尻の踏み付け攻撃は不用意な気がしたけど・・・。
クロンの次の相手は青木でどう?それと、川尻と青木の両方からラブコールを受けている五味は、この後どう出るんだろ。魔裟斗と戦ってる場合じゃないよ!(あと、なんでTBSはPRIDEの映像使えるの?フジに権利譲ってよ)

北岡悟VSダロン・クルックシャンク・・・またメジャーな大会で北岡が観られるとは。クルックシャンクもいい相手。
北岡の出血が激しくなるにつれ、「ドクターチェック入れなくていいの?」ってハラハラしたけど、チェックしてたらTKO負けしてたかもしれませんね。
クルックシャンクが勝ったなら、青木が北岡の弔い合戦にのり出す、というシナリオがありえたと思うんですけど、これでまたRIZINで北岡の試合が組まれるでしょうから、素直に喜びたいです。これからは引退するまでパンクラスあたりで戦い続けるものとばかり思ってましたので。ただし、北岡の入場時の顔は地上波放禁で。

宮田和幸VSアンディ・サワー・・・宮田の印象ってあんまり良くなかったんですよね。ジャーマンスープレックス三連発とか、「だから何なの?」って思ってました。でも、普通に寝技ができる選手になってたので、これならまた観たいです。


懐かしい顔ぶれがそろった今大会。川尻も北岡も、あとマッハも、出続けてくれるよね?欲を言えば、ジョシュ・バーネットにも来てもらいたい!懐かしいと言えばヒース・ヒーリング。4点ポジションからの膝蹴りを得意としてて、「なんでその体勢からバネ仕掛けのおもちゃみたいな蹴り出せんの?」っていうぐらい凄かったけど、4点ポジションの蹴り禁止のイベントだと、特技が封じられる形になるせいか、活躍できずにいた。そういう意味じゃRIZINは格好の舞台なんだろうけど、また出る気あんのかな。
それからトーナメント。正直、ミルコが優勝するとは思ってなかったです。対戦表の反対側から勝ち上がってきた誰かが優勝するものと。「イノキボンバイエ」での石井戦なんかみてたら、全盛期過ぎてる感じしたけど、また調子を上げてきてますね。左ハイのキレがなくなったのを差し引いても充分戦えるようになってる。今回の無差別級はちゃんと実力での優勝と言っていいと思います。
言っちゃあ悪いけど、ミルコにせよシウバにせよ、そんなに現役生活残されているわけではないので、上にも書いたように、次世代スターに出てきてもらわなくてはならないのですが、そこは真剣勝負の世界。今後は若手がミルコに挑んで、世代交代を果たさねばならないでしょう。
えーと・・・あと、ミノル君のリベンジマッチは?