今日は甘いグラップラーです。
1兆本売れたという伝説のアイス。チョコの層がけっこう厚めなので噛みごたえがあり、ホントにバキッとなります。
アイスに賞味期限があるのって珍しいですね。洋菓子店シャトレーゼに足を運びましょう。
1兆個売れる商品もあれば、ひと桁しか売れない商品もある。そんな売れない商品にまつわる話をします。デタラメがまかり通っていた話。
もう10年くらい前になります。AmazonでFather Moo(ファザー・ムー)の『Father Moo & the Black Sheep』というCDを買いました。
僕は元々Acid Mothers Temple(アシッド・マザーズ・テンプル)のファンでして、Father MooさんはAMTの参加メンバーだったこともあり、それで聴いてみるかと思って購入したのです(Acid Mothers Templeについては、過去記事「聴かれることのない音楽のために・第一夜」(2018・1・22)をご参照ください)。
海外のマイナーなレーベルから販売されてたCDで、こういうのは国内のCDショップでは購入不可能。なのでAmazonを利用させてもらいました。アルバムであるにもかかわらず値段はお安めで(購入履歴を確認してみましたが、商品の小計が1280円で、送料無料になっていました。無料?そうだっけ?)、ありがたく注文確定。たしか2週間くらいで到着したように記憶しています(海外からの取り寄せ注文を何度もしたことがありますが、到着までけっこう時間がかかるのが普通で、最長で1ヵ月かかったこともあります)。
至る所に英語が書かれた封筒をワクワクしながら開けてみると、そこには衝撃が待ち受けていました。
新品で購入したにもかかわらず、CDは包装がされておらず、プラスチックのケースは擦り傷だらけ。そのうえ細かいゴミがたくさんまとわりついていたのです。
なんじゃこりゃあ~!
僕はたしかに新品を購入しました。Amazonの販売ページには、新品と中古を選択できる箇所がありますが、間違いなく新品をクリックしていたのです。そもそも、中古は出品されていませんでした。
新品を選んだのに、間違って中古が届いてしまったのです。しかも、かなり状態の悪い中古が。
僕はAmazonのカスタマーセンターに電話しました。今はもう電話対応は行われていませんが、当時は通話可能でした。しかも、サイトの「通話する」を選ぶと、登録してある自分のケータイの番号に、向こうからかかってくるようになっていました。
最初に応対してくれた人に、購入商品と電話した理由を伝えると、担当者に代わるとの返事。ややあって、担当者の方から折り返しがありました。
以下に電話でのやり取りを書き示しますが、もう10年ほど前のことなので、正確な会話は覚えていません。「おおむねこんなかんじだった」という再現になっております。
相手は落ち着いた声をした中年女性らしき方。商品名を復唱し、「新品を買ったはずなのに中古が届いた、というご用件でお間違いないですか?」と確認してきました。
僕が「はい」と答えると、「では、商品のどこを見て中古と思われたのかを教えてください」と要求してきました。向こうの人は現物を見てはいないのだから、当然の求めです。
僕はまず、新品なら当然あるはずのフィルムでの包装がされておらず、むき出しだった点をつげ、次にケースが擦り傷だらけだったこと、最後にゴミがたくさん付着していたことを伝えました。
すると担当者さんは、「まず包装がなかった点ですが、海外のマイナーレーベルのCDですと、包装がされていないことがよくあります。こちらのCDもそれに当たります」とおっしゃいました。僕は少し驚きましたが、「あ、そうですか」と受け入れました。まあありそうな話です。
さらに担当者さんは説明を続けました。「それからケースが擦り傷だらけだった点と、ゴミが付着していた点ですが、こちらは配送方法によるものです。配送を委託している業者は、ほかのユーザーが注文されたCDも一緒に箱詰めして飛行機で空輸させます。緩衝材などは一切使わないため、CD同士は密着しています。箱の中はCDで密集した状態になっているのです。そうすると、積み下ろしのときや飛行機が揺れるときなどに、中のCD同士がこすれ合うのです。そのためケースに傷ができ、細かいゴミも発生するのです。したがって、そちらは新品なのです」
「はぁ!?」
思わず大きな声が出てしまいました。
担当者さんは、こういうことに慣れっこなのか、「まあそうなりますよね」という反応を見せています。
僕は動揺しつつも、「説明はわかりましたけど、そんな配送方法はおかしいじゃないですか。きれいな状態で届くようにしてもらわないと」と抗議しました。
担当者さんは、「おっしゃることはごもっともですが、当社は配送料をできるだけ安く抑えられるよう業者を選別しており、商品に傷がつきかねない配送方法であることは充分承知したうえで、コストの面からその業者を選んでいるのです。現状では新品の商品がそのような状態で届くということを納得してもらうしかありません」と答えました。
僕はなおもそれはおかしい、傷がつかない方法で送りなおしてほしいと抗議を続けましたが、担当者さんは「お客様の声を意見として上に伝え、配送業者の変更を働きかけることはできますが、今すぐにはどうにもなりません。納得できないなら返品を選んでもらうしかないです」との返答。このCDは絶対に欲しいので、返品という選択肢はありません。
僕はほとほとあきれ果ててしまいました。
担当者さんがおっしゃっていることを端的にまとめると、「あなたの言い分はごもっとも。しかし現在会社としてこの配送方法(配送業者)が決められている以上、どうしようもない」という主張になります。
こちらとしては突っぱねられてる形で、打つ手が見当たりません。担当者さんは悪くないんですよね。上から「こういうふうに説明しろ」って命じられてるだけなんですから。むしろ電話口からは僕に同情的な様子が伝わってきます。
抗議の手段を失った僕は、「じゃあこのボロボロの商品をこのまま新品として受け取れとおっしゃるのですか?」と尋ねました。
担当者さんは、「ハッキリ申し上げればそれで納得してもらうしかないというのが現状で・・・」と答えました。
僕は、「これをこのまま受け入れることはできない。せめて料金の一部返金とか、そういう弁済がないと納得できない」と訴えました。
担当者さんは、「同じ業者に新しく商品を配送しなおしてもらうことはできる」と提案しました。「でもそれ、配送方法は変わらないんですよね?」「はい」「じゃあまったく同じ状態で届く可能性が高いってことでしょ?」「そうですね」
僕はうなだれながら、「じゃあ弁済にしてください」と答えました。
それで担当者さんは、「賠償として300円をギフトカード残高に振り込ませていただきます」とおっしゃいました。ギフトカードっつーのは、Amazonで使えるお金のことです。
そんなこんなで、傷だらけのCDをそのまま受け取り、賠償金300円を支払ってもらうこととなったのです。
まーよくよく考えてみたら、傷ついてんのはケースだけで、ディスクとジャケットは何も問題なかったから、換えのケースを買って取り換えれば解決する話で、そんな大袈裟なことでもなかったんですよね。傷まみれに過剰に反応しちゃってたんです。
海外の業者って日本と比べたらけっこうテキトーっつーか、商品の取り扱い大雑把なところありますから、傷がつこうがお構いなしだったりするんでしょうね。そんでAmazonは過剰に合理主義的なところありますから、そーゆー業者も平気で選んでしまうと。
これは10年くらい前の出来事ですので、現在ではこのような配送を行う業者には委託していないのかもしれません。というか、そうであってほしいです。
Amazon。川口浩探検隊でも踏破できない深淵・・・。
1兆本売れたという伝説のアイス。チョコの層がけっこう厚めなので噛みごたえがあり、ホントにバキッとなります。
アイスに賞味期限があるのって珍しいですね。洋菓子店シャトレーゼに足を運びましょう。
1兆個売れる商品もあれば、ひと桁しか売れない商品もある。そんな売れない商品にまつわる話をします。デタラメがまかり通っていた話。
もう10年くらい前になります。AmazonでFather Moo(ファザー・ムー)の『Father Moo & the Black Sheep』というCDを買いました。
僕は元々Acid Mothers Temple(アシッド・マザーズ・テンプル)のファンでして、Father MooさんはAMTの参加メンバーだったこともあり、それで聴いてみるかと思って購入したのです(Acid Mothers Templeについては、過去記事「聴かれることのない音楽のために・第一夜」(2018・1・22)をご参照ください)。
海外のマイナーなレーベルから販売されてたCDで、こういうのは国内のCDショップでは購入不可能。なのでAmazonを利用させてもらいました。アルバムであるにもかかわらず値段はお安めで(購入履歴を確認してみましたが、商品の小計が1280円で、送料無料になっていました。無料?そうだっけ?)、ありがたく注文確定。たしか2週間くらいで到着したように記憶しています(海外からの取り寄せ注文を何度もしたことがありますが、到着までけっこう時間がかかるのが普通で、最長で1ヵ月かかったこともあります)。
至る所に英語が書かれた封筒をワクワクしながら開けてみると、そこには衝撃が待ち受けていました。
新品で購入したにもかかわらず、CDは包装がされておらず、プラスチックのケースは擦り傷だらけ。そのうえ細かいゴミがたくさんまとわりついていたのです。
なんじゃこりゃあ~!
僕はたしかに新品を購入しました。Amazonの販売ページには、新品と中古を選択できる箇所がありますが、間違いなく新品をクリックしていたのです。そもそも、中古は出品されていませんでした。
新品を選んだのに、間違って中古が届いてしまったのです。しかも、かなり状態の悪い中古が。
僕はAmazonのカスタマーセンターに電話しました。今はもう電話対応は行われていませんが、当時は通話可能でした。しかも、サイトの「通話する」を選ぶと、登録してある自分のケータイの番号に、向こうからかかってくるようになっていました。
最初に応対してくれた人に、購入商品と電話した理由を伝えると、担当者に代わるとの返事。ややあって、担当者の方から折り返しがありました。
以下に電話でのやり取りを書き示しますが、もう10年ほど前のことなので、正確な会話は覚えていません。「おおむねこんなかんじだった」という再現になっております。
相手は落ち着いた声をした中年女性らしき方。商品名を復唱し、「新品を買ったはずなのに中古が届いた、というご用件でお間違いないですか?」と確認してきました。
僕が「はい」と答えると、「では、商品のどこを見て中古と思われたのかを教えてください」と要求してきました。向こうの人は現物を見てはいないのだから、当然の求めです。
僕はまず、新品なら当然あるはずのフィルムでの包装がされておらず、むき出しだった点をつげ、次にケースが擦り傷だらけだったこと、最後にゴミがたくさん付着していたことを伝えました。
すると担当者さんは、「まず包装がなかった点ですが、海外のマイナーレーベルのCDですと、包装がされていないことがよくあります。こちらのCDもそれに当たります」とおっしゃいました。僕は少し驚きましたが、「あ、そうですか」と受け入れました。まあありそうな話です。
さらに担当者さんは説明を続けました。「それからケースが擦り傷だらけだった点と、ゴミが付着していた点ですが、こちらは配送方法によるものです。配送を委託している業者は、ほかのユーザーが注文されたCDも一緒に箱詰めして飛行機で空輸させます。緩衝材などは一切使わないため、CD同士は密着しています。箱の中はCDで密集した状態になっているのです。そうすると、積み下ろしのときや飛行機が揺れるときなどに、中のCD同士がこすれ合うのです。そのためケースに傷ができ、細かいゴミも発生するのです。したがって、そちらは新品なのです」
「はぁ!?」
思わず大きな声が出てしまいました。
担当者さんは、こういうことに慣れっこなのか、「まあそうなりますよね」という反応を見せています。
僕は動揺しつつも、「説明はわかりましたけど、そんな配送方法はおかしいじゃないですか。きれいな状態で届くようにしてもらわないと」と抗議しました。
担当者さんは、「おっしゃることはごもっともですが、当社は配送料をできるだけ安く抑えられるよう業者を選別しており、商品に傷がつきかねない配送方法であることは充分承知したうえで、コストの面からその業者を選んでいるのです。現状では新品の商品がそのような状態で届くということを納得してもらうしかありません」と答えました。
僕はなおもそれはおかしい、傷がつかない方法で送りなおしてほしいと抗議を続けましたが、担当者さんは「お客様の声を意見として上に伝え、配送業者の変更を働きかけることはできますが、今すぐにはどうにもなりません。納得できないなら返品を選んでもらうしかないです」との返答。このCDは絶対に欲しいので、返品という選択肢はありません。
僕はほとほとあきれ果ててしまいました。
担当者さんがおっしゃっていることを端的にまとめると、「あなたの言い分はごもっとも。しかし現在会社としてこの配送方法(配送業者)が決められている以上、どうしようもない」という主張になります。
こちらとしては突っぱねられてる形で、打つ手が見当たりません。担当者さんは悪くないんですよね。上から「こういうふうに説明しろ」って命じられてるだけなんですから。むしろ電話口からは僕に同情的な様子が伝わってきます。
抗議の手段を失った僕は、「じゃあこのボロボロの商品をこのまま新品として受け取れとおっしゃるのですか?」と尋ねました。
担当者さんは、「ハッキリ申し上げればそれで納得してもらうしかないというのが現状で・・・」と答えました。
僕は、「これをこのまま受け入れることはできない。せめて料金の一部返金とか、そういう弁済がないと納得できない」と訴えました。
担当者さんは、「同じ業者に新しく商品を配送しなおしてもらうことはできる」と提案しました。「でもそれ、配送方法は変わらないんですよね?」「はい」「じゃあまったく同じ状態で届く可能性が高いってことでしょ?」「そうですね」
僕はうなだれながら、「じゃあ弁済にしてください」と答えました。
それで担当者さんは、「賠償として300円をギフトカード残高に振り込ませていただきます」とおっしゃいました。ギフトカードっつーのは、Amazonで使えるお金のことです。
そんなこんなで、傷だらけのCDをそのまま受け取り、賠償金300円を支払ってもらうこととなったのです。
まーよくよく考えてみたら、傷ついてんのはケースだけで、ディスクとジャケットは何も問題なかったから、換えのケースを買って取り換えれば解決する話で、そんな大袈裟なことでもなかったんですよね。傷まみれに過剰に反応しちゃってたんです。
海外の業者って日本と比べたらけっこうテキトーっつーか、商品の取り扱い大雑把なところありますから、傷がつこうがお構いなしだったりするんでしょうね。そんでAmazonは過剰に合理主義的なところありますから、そーゆー業者も平気で選んでしまうと。
これは10年くらい前の出来事ですので、現在ではこのような配送を行う業者には委託していないのかもしれません。というか、そうであってほしいです。
Amazon。川口浩探検隊でも踏破できない深淵・・・。