徳丸無明のブログ

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R-1グランプリ2025 優勝予想

2025-02-09 01:11:54 | 雑文
10年に一度の寒波が日本を覆い、九州でも所々に積雪が見られ、極度の冷え性ために指先が氷のようになり、あかぎれまで発症してしまえば、今から春の訪れが待ち遠しくなるのもやむを得ないことで、『アナ雪』のエルサになったつもりで日々をやり過ごしているものの、違法ギャンブルに関与している芸人は2人だけなのかどうかが気になる今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか的なR-1グランプリの季節が巡ってまいってまいまいまいりました。
今年は3月8日に決勝が開催される、ひとり芸の祭典R-1グランプリの、優勝予想をさせていただきます。うっかりR-1のことを失念していまして、2月2日に準決勝が行われたことも気づかず、ファイナリスト決定のニュースも見逃しておりました。すみません。去年、芸歴10年以内という制限が撤廃されたので、ベテラン多めの顔ぶれとなってます。

ファイナルに残ったのは以下の9人。


ヒロ・オクムラ
ハギノリザードマン
田津原理音
友田オレ
チャンス大城
ルシファー吉岡
さや香 新山
マツモトクラブ
吉住


この中から僕が予想する優勝第1~第3候補は次の通り。


①ルシファー吉岡・・・去年、脱・下ネタを図ったルシファー。今回でなんと7回目のファイナル。今年も下ネタ以外でくるのか、それとも下ネタに戻してくるのか。そこが勝負の分かれ目のような気もするのですが、どうでしょう。いずれにせよ、下ネタじゃなくても充分笑い取れることを去年証明したんで、優勝に最も近い位置にいるのではないかと。優勝して、「激レアさん」のナレーション以外の仕事を獲得できるでしょうか。

②吉住・・・今回で4回目のファイナル。THE Wを獲っていながら、R-1もあきらめようとはしない吉住。執念を感じます。実力者なんで、固いかと。ネタ選びを間違えなければね。

③チャンス大城・・・地下芸人として長くくすぶっていたのが、ジワジワと露出が増え始め、今や売れっ子に。「これ」というキッカケがあったわけじゃなく、いつの間にか売れてました。ネタは独特で、当たりはずれあるけど面白い。うまくハマれば爆発を生むはずです。ちゃんとネタ観たことない人のほうが多いでしょうから、今大会キッカケでさらなる注目を浴びることになるかもしれません。


ほかのファイナリストにもひとこと。


ヒロ・オクムラ・・・三福エンターテイメントとのコンビ、今夜も星が綺麗(コンビ名です)で、去年M-1の準決勝まで行ってるオクムラ。正直、ほとんど知りません。なので今回、オクムラを学ばせてもらいたいと思います。

ハギノリザードマン・・・「ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ」や「千鳥のクセスゴ!」などに出演しているリザードマン。「形態模写風モノマネ」とでも呼ぶべき芸風で注目を集めています。心情的には一番優勝してほしいんですけどね。かまいたちと同期、と言えば、苦労人であることがわかってもらえるでしょうか。ですが、短いモノマネの羅列だと、笑いは取れても、審査員から評価されにくいと思います。モノマネ以外のネタ、もしくはひとつのモノマネで1本やるのであれば、あるいは、とも思うのですが。

田津原理音・・・2023年王者、田津原。またトレーディングカードネタでくるんでしょうか。正直、賑やかしに徹してほしいです。

友田オレ・・・早稲田大学のお笑いサークルで活躍していたという友田。唯一の若手。最近は令和ロマンを筆頭に、大学のお笑いサークル上がりの人達の台頭が目立ってますね。これは持論なんですけど、知的なタイプの芸人って、笑いより関心が先にきちゃうんで、爆発を生みにくいんですよね。友田もまさにそのタイプ。だから面白いんだけど、優勝は難しいのではないかと。

さや香 新山・・・見せ算兄さん、R-1の舞台へ。ボケとツッコミ、両方できるわけですが、今回はボケの面を出してくるのでしょうか。ピンネタは観たことないような気がするので、単純に楽しみです。

マツモトクラブ・・・芸歴制限撤廃により、マツクラもR-1に戻ってきました。ルシファーと同じく、7回目のファイナル。マツクラのネタって、笑いよりも、物語性や、全体的なまとまりのほうが優先されちゃってるきらいがあるんですよね。そこを脱却できていないと、今回も、「笑えた」よりも「いい話」で終わっちゃう可能性大です。あ、ダイタクの大じゃないですよ。好きなんですけどねー、マツクラ。過去に何度も優勝候補に推してましたから。


今回も復活ステージは行われないみたいで、敗者復活の予想はなしです。
でもせっかくなんで、一応準決勝進出者の名簿を載せときます。


苺ちゃん
真輝志
ZAZY
ホロッコこまり
須藤ジム
カシ
トンツカタン お抹茶
kento fukaya
金澤TKCファクトリー
岡野陽一
ソマオ・ミートボール
中野なかるてぃん
ヒューマン中村
ななまがり 初瀬
かが屋 賀屋
かが屋 加賀
キンタロー。
今井らいぱち
紺野ぶるま
ふかわりょう
どんぐりたけし
ヤナギブソン
ウエストランド 井口
こたけ正義感
ヒコロヒー


皆さんもよろしければコメント欄から優勝予想にご参加ください。第1~第3候補まで予想可とさせていただきます。今回も当たっても何も出ません。
gooブログのコメントフォームには名前とタイトルとURLの入力欄がありますが、これらは必須じゃなくて、コメントだけでも投稿できるはずですので、お気軽にお寄せください。

M-1グランプリ2024 感想

2024-12-26 22:29:07 | 雑文
強い寒波が東日本を覆い、それが「クリスマス寒波」と呼ばれていて、そんな寒波あったかなと思うも、そんなことよりクリスマスがもうどうでもいい年齢になっており、はしゃぎたいヤツは勝手にはしゃげよと冷めた感情しかなく、サンタ狩りにも興味が持てないものの、まつもときんに君が独自のプラットフォームで復帰するらしいというニュースが聞こえてきた昨今、皆さんお元気ですか的なM-1グランプリの感想文をお届けします。今回は2連覇狙い、初決勝、2回目、常連と、いろいろな立場のファイナリストを取りそろえた大会となりました。
また一段と感想文の公開が遅れてしまいましたが、速報性より質ということでなにとぞご容赦を。

個別の感想は以下の通り。まずはファーストステージから。


令和ロマン・・・「終わらせよう」でなぜウケる?何を終わらせるの?M-1?
自分の子供に教室の座席のいい場所を与えたいというネタ。席順という「学校あるある」と、画数などの「名字あるある」が、かつてない形で一体化しています。「そこ注目する?」という、意外性をかき立てる着眼点。「そんな些細なところの話、よく広げるな」という掘り下げ力。この2つが合わさることで、有無を言わせぬ説得力のあるネタとなっていました。くるまは、ケムリのことが見えなくなるくらいはしゃぎまくったほうが活きてくるし、面白さがより跳ね上がるみたいです。暴走するくるまと、懸命に制止するケムリのかけ合わせ。
笑いの神のイタズラか、阿部一二三の引き寄せか、2年連続トップバッターとなった令和ロマン。これもまた、「持ってる」ことの証なのかもしれません。
タカアンドトシが北海道でやってる「ジンギス談!」ってトーク番組があるんですけど、令和ロマンが去年のM-1優勝後に出演してて、「M-1前はどのネタ持って行こうかって遠足みたいにワクワクしてた」って話してたんですよね。この肩の力の抜けっぷりというか、M-1を心底楽しんでるのがプラスに働いてるんですね。この心持ち、みんな見習ったほうがいいと思います。

ヤーレンズ・・・おにぎり屋さんのネタ。バカバカしいダジャレ満載ですが、ボーッとして観てられるかというとそうではなく、ちゃんと頭使ってないと理解できない高度な作りもあって、レベルの高さを感じました。新米の、「新しいお米」と「新人」のダブルミーニング、にぎり海峡めし景色、深追いすると違うミュージシャンの曲になるところが特によかったです。漫才で楢原が演じるのは、だいたいおばさんキャラなのですが、これは女性を演じることでオカマっぽく見せたほうが面白くなるという計算なのか、それともそのほうが楢原の素に近く、自然に演じられるということなのか。
審査員たちから「中盤以降あまり展開がなかった」という指摘をされてましたが、そんなに展開って大事でしょうか。面白けりゃそれでいいと思うんですけどね。しゃべくりじゃなく、コント漫才だとそういうところも評価対象になってしまうということなのでしょうか。
採点後の「じゃあ松本さん」はややウケでしたね。だいぶ前に天竺鼠・川原がキングオブコントでカマした、「じゃあパンサー」のキレには遠く及ばず。

真空ジェシカ・・・これまで通り、真空ジェシカお得意の大喜利型漫才。「こんな商店街はイヤだ、どんなの?」というお題の答えを次々披露していく形式。この形そのものは変わりないのですが、だいぶ洗練されてきて、真空ジェシカの漫才が完成に近づいているように感じました。かまいたちの山内が、「全体通して何かつながりがあれば」と言ってましたが、天丼(偏った政党のポスターの反復)あり、伏線回収(少年ジャンプの掲載順と同じだから、出口近くのお店は迷走している)ありで、充分まとまりあったと思います。
セーラージュピター(木野まこと)と同姓同名も伏線かと思いました。「今年の都知事選みたい」なポスターは、現実が漫才よりおかしくなってしまったという風刺でしょうか。笑えない時代を笑いながら生きてる我々。

マユリカ・・・キモダチ・イズ・バック!最初中谷まで走っちゃって、阪本のお約束ダッシュが相殺されちゃいましたね。
同窓会のネタ。うんこサンドイッチは、「うんこを挟んでいる」のではなく、「うんこで挟んでいる」のがキモ。奇矯なことをする同級生はあだ名も個性的で、モーニングセットの内容がどんどん充実していくところがうまい。カーナビって80年代にありましたっけ?校歌の歌詞は「上海ハニー」で、曲は「六甲おろし」?
しかし「大急ぎで負けにきた」が一番ウケちゃってたのがやや残念。

ダイタク・・・ヒーローインタビューのネタ。ヒーローと聞いて、スポーツ選手と思いきや、双子を利用して活躍したヒーローだった。ちゃんと双子の特性を活かしてるし、見分けがつかなくても問題ない作りになっています。途中からほぼツッコミなしのボケたおし。このテンポのよさにも双子の強みが出ていましたね。「姿見に寄りかかって2人に見せた」ところが一番よかったです。
双子コンビであれば、もっとザ・たっちみたいな、わかりやすい売り出し方あったはずですが、ダイタクはそちらを選ばなかったわけです。ちゃんと漫才の力を蓄え、コツコツ進む道を選んだ。そこは称賛したいです。それとも、ザ・たっちの二番煎じになってしまうから同じルートをたどれなかった、というのが真相とか?

ジョックロック・・・病院を舞台とした、ドラマ風ネタ。冒頭で変な間があって、「ん?」って思いました。最初のつかみ、マイナンバーの説明が長めでしたが、そのぶんキッチリ大きめの笑いを取って、自信がないとこれはできないなと思いました。「どうでもいい情報伝えんな」ってツッコミがくると思わせといて、情報ダダ漏れの恐怖に持ってくる巧みさ。「アラームがMRI」は、アラームを声で再現するから伝わりにくいわけですが、「ピンとこない人は健康な人生でよかった」という2段構えによって、笑いを取り逃がさないことに成功しています。しゃべりの笑いだけでなく、「裏拍が取れない」という動きの笑いもある。「死んでないのに時間を計る」のは、あまりウケなかったから伏線かと思いましたが、単独の会話でしたね。「ブッダハンド」は、せっかくだったら仏教っぽいことしてほしかったです。「紫って500種類あんねん」はアンミカのマネ?
福本の屈伸風ツッコミ、個性を出すためのものですけど、ぜいたくを言えば、その動きが内容と関連してくるっていう構成にできないかな、と思いました。

バッテリィズ・・・名言のネタ。寺家がいろんな名言を紹介していくが、エースには響かない。スローなスタートでしたが、徐々に勢いを増して爆発しました。新星おバカキャラ誕生。たぶんこれ、ほぼエースの素でしょう。だから地のしゃべりというか、ごく自然なセリフになっている。エース自身は漫才ではなく、日常のおしゃべりの感覚でやってるはずです。寺家がエースの性格を熟知してて、その面白さを引き出すのにはどうしたらいいかを考えてやってるんでしょうね。だからエースが目立ってるけど、黒幕的にコントロールしているのは寺家なのです。この息の合わせっぷり、まさにバッテリー。キャッチャー(女房)の手腕が光ってました。

ママタルト・・・銭湯のネタ。肥満が大暴れする、いかにもお笑いというコミカルさ。老若男女が安心して見れる漫才ですね。やはりママタルトは肥満をどう活かすかにかかっている。檜原の最初のツッコミ、「エアコンのフィルターか」の声量に、「そんな声張る?」と驚き、「いや、でも肥満のキャラに負けないようそうしているのか」と思い、「いやしかし檜原は肥満の引き立て役に徹するべきだよな」と思い直していたら、中川家の礼二が「ツッコミを立てすぎる」、ノンスタイル石田が「かかりすぎてる」と評してて、やっぱそう見るべきだったかと思いました。最後、何を割ったの?

エバース・・・初恋の女の子と15年後に待ち合わせをするネタ。待ち合わせの日にちをいつにするか、場所をどこにするかで悩み、モメる。「さすがに末締めだろう」の静かな言い方にやられました。「こうしたら」という提案に、「でもそうするとこうなるかも」という返しがくる、それのくり返し。形式としてはブラックマヨネーズに近いか。「ちょっとある」の反復も面白いし、「どうやったら女の子と会えるのか」を気にしながら話の展開についていくのもワクワクさせられます。
今年NHK新人お笑い大賞優勝、ツギクル芸人グランプリも3位のエバース。佐々木は利発そうだし、町田は朴念仁っぽいし、デコボコ感のあるいいコンビだと思います。

トム・ブラウン・・・ホストクラブに通う女の子の肝臓を守るネタ。ザ・狂気。冒頭でホストが銃殺されるのに、なぜ笑えるのか。パラパラ踊るのもまったく必然性なく意味不明。何度くり返しても銃殺は変わらないので、その後はひたすら悪夢のような展開が続きます。ドラッグやってたらこんな光景が見えるのでしょうか。布川が「ダメー」のあと、特に何も言わない無言の間が妙に面白い。本気でこのネタで優勝できると思ってたんですかね。インパクトはすごかったですけども。みちおが酸欠を起こさないかとヒヤヒヤしました。


続きましてファイナルステージ。


真空ジェシカ・・・ここにきて、大喜利型じゃない漫才。アンジェラ・アキのコンサートに行ったらピアノが巨大化したという、ワンシチュエーションもの。「笑いと紙一重」のホラー要素もあり、緊張感で笑えます。セリフのない、ゆっくりとした動きだけの場面でもしっかり面白くて、これは「リアルに感じられる程度には不自然じゃない」設定作りと、観ている人をネタの世界に入り込ませる演技力によるものだと思いました。ガクのツッコミに川北がツッコミ返して笑いを倍増させてる手法もお見事。1本目より手数がだいぶ少なめですが、笑いの量は減ってない。こちらのパターンもアリだと感じました。
優勝予想の記事で、「良くて4位くらい」と書きましたが、今回優勝に手が届き、3位という結果に。まーごめ!

令和ロマン・・・1本目と変えてきました。戦国時代にタイムスリップするネタ。ケムリが固いのが意味不明。くるまはよく動きますね。冷静に観てたら2人の消費カロリーにだいぶ差があることがわかります。ネタを2本披露する賞レースって、ネタの振り幅を見せるより、2本とも同じ構成にしたほうが勝ちやすいって話、「アメトーーク!」の「賞レース2本目やっちまった芸人」で聞いたことあるんですけど、令和ロマンはしゃべくりとコント形式の2本で優勝。これは強い。
今年エントリーした時点で、「2連覇したらシラケる」とか、「ほかの芸人のチャンスを潰すことになる」といった批判がありました。でも2人ともそれはあらかじめわかっていたはずで、それでも優勝まで突き進んだ。この精神力もまた、強い。
しかしこうなると、「アナザーストーリー」はどうなるんでしょう。令和ロマンはベテランほど苦労してないでしょうし、2連覇だから感動は薄まってるはずです。それをどう観せるのか。なんならほかのファイナリスト多めに映したほうがよさそうですね。
M-1優勝者は、直後にオファーが増えて、いろんな番組を1周するのがお決まりとなっています。しかし令和ロマンは、去年の優勝後、テレビの出演依頼をほとんど断っていたそうなんですね。テレビに出ることに執着がなく、出たい番組だけ選んで出ていたと。つまり令和ロマンは、番組1周していないのです。するとそのぶん、前年のチャンピオン・ウエストランドが、そのままもう1周することになったのではないでしょうか。ウエストランドというか、正確には井口ひとりが。とすると、令和ロマンの2連覇によって、ウエストランド(というか、井口ひとり)は3周目に突入することになるのではないでしょうか。休みの日には、太田光代社長と一緒に病院通いをしているという井口。体が気になります。令和ロマンは史上初の2連覇を成しとげたわけですが、その裏でウエストランド(というか、井口ひとり)は、史上初の3周目に臨もうとしているのです。仮に令和ロマンが来年もエントリーし、3連覇すれば4周目です。井口の目には、今何が映っているのでしょう。

バッテリィズ・・・世界遺産に行ってみたいというネタ。こちらもエースのおバカ加減がいかんなく発揮されてます。ついつい「おバカ」という生き物を観察している気分で観てしまいますが、おバカゆえに本質を突くこともあり、「沖縄から北海道までの7倍ある万里の長城、どこ見に行ったら見たとされるの」とか、言われてみればごもっとも。
最後エースが「もうええわ」って締めててハッとなったんですけど、バッテリィズって、エースがツッコミ?おバカだから誤解されやすいのかもしれませんが、ボケているように見えて、ツッコむことが(おバカゆえに)ボケになっている「ツッコミボケ」なんですね。よくよく観てみると、寺家はほとんどツッコんでおらず、「案内役」とか「紹介者」と呼んだほうがシックリきます。この形式、あまり気づかれていないのかもしれませんが、なかなか独自。いやほんと、ナイスバッテリー!
準優勝、および文句なしに今大会のMVP。
そして何より、エース、来年のブレイク芸人筆頭候補に躍り出ました。おバカキャラは数あれど、エースは「一本スジの通ったおバカ」、もしくは「ちゃんと自分を持ってるおバカ」と言えましょう。このタイプは希少です。この手のコンビって、まずキャラが立ってるほうがバーンって売れて、そのあと地味だけど実力あるほうがジワジワ売れていく、ってルートをたどりがちですよね。博多華丸・大吉しかり、麒麟しかり、フットボールアワーしかり、オードリーしかり、南海キャンディーズしかり、レイザーラモンしかり、ハライチしかり。バッテリィズもそうなるのか、これから要注目です。


正直、僕も令和ロマン以外に優勝してほしかったのですが、でもこれが真剣勝負なわけで。それに必ずしも優勝者だけが売れるわけじゃなく、「準優勝のほうが売れる」というジンクスもあるくらいだし、今後のことを考えると、優勝よりインパクトだったりするんですよね。だから優勝(2連覇)という栄光は令和ロマンのものですけど、ブレイクはバッテリィズとか、そっちのほうになるはずなんですよね。だから別に、連覇は連覇でいいんじゃないかと。それは実力として素直に認めるべきではないかと思いました。
ノンスタ石田の衣装が誰よりもゴージャスだったのはなぜでしょう。マルチ商法の成功者みたいになってました。
今回エントリー数が一万組を超えたそうで。日本にはそんなに漫才師がいるんですか?アマチュアの数も増えてるんですかね?
まつもときんに君の影響もあって、審査員の顔ぶれが一部替わりました。漫才の内容あーだこーだ批評する人たくさんいますけど、今は漫才だけでなく、審査員の評価まで批評する人いて、「コイツはふさわしくない」なんて当たり前のようにコメントしてるんですよね。司会の今田耕司に対しても「いい加減替えるべき」って声がありますからね。もはや一億総評論家時代ですよ。
え?お前だってそんな記事書いてるだろって?まあねぇ~!

M-1グランプリ2024 優勝予想

2024-12-06 23:08:41 | 雑文
いったん冬らしい寒さが訪れるも、ここ数日冷え込みが落ち着き、ずっとこれくらいだったらいいなとは思うものの、環境のことを考えたらもっとしっかり冷え込んだほうがいいはずで、しかし人間というのは勝手だから、この冬も暖冬であってくれとついつい願ってしまいつつ、まつもときんに君がテレビに復帰するのかどうかが気にかかる今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか的なM-1優勝予想です。昨日準決勝が行われ、今月22日に決勝戦が放送される、漫才の祭典M-1グランプリ。そのM-1の、優勝予想をいたしますってばよ。

ファイナルに残ったのは以下の9組。


ママタルト
令和ロマン
ジョックロック
真空ジェシカ
エバース
トム・ブラウン
ダイタク
ヤーレンズ
バッテリィズ


この中から僕が予想する優勝第1~第3候補は次の通り。


①エバース・・・去年の敗者復活戦で初めて観たんですけど、ネタの完成度の高さと、独自の着眼点に感心しました。将来有望なのは間違いなし。まだ認知度は低いでしょうから、初見のインパクトで思いっきりハネてほしいです。そんな期待を込めて第1候補。

②ヤーレンズ・・・去年の決勝進出と準優勝、そしてそれによるブレイクは、まあ嬉しかったです。前々から面白いと思ってましたのでね。認知度が上がることでよりウケるようになるタイプと、その逆のタイプがいるわけですが、楢原のキャラを考えると、ヤーレンズは前者。なので、初決勝の翌年優勝という、錦鯉パターンがおおいにあり得るだろうという予測に基づいて第2候補。

③ダイタク・・・キャラクター先行になりがちな双子コンビでありながら、ネタの完成度が高く、ウデもあるダイタク。今年ラストイヤーということは、これまでコツコツ積み上げてきたものがあるはずです。単に双子だというだけじゃない、漫才だってちゃんとしてるんだ、というところを世間に見せてほしい。評価されるべきが正しく評価されてほしいという願いを込めて第3候補。


ほかのファイナリストにもひとこと。


ママタルト・・・肥満のキャラ立ちまくりのママタルト。ネタ何度か観たことありますけど、個人的には今一歩という印象です。好みの問題なのかもしれませんが、正直優勝は考えられません。まーちゃんごめんね!

令和ロマン・・・去年優勝した俊英が、史上初の2連覇を獲りにきました。いや、あると思いますよ、2連覇。令和ロマンの実力ならね。おおいにあり得ます。でも、そうなってほしくない。やっぱこういう賞レースって、くすぶってる芸人のチャンスの場であるべきだと思ってますので。ただそれはあくまで僕の個人的願望。公平に実力で審査されるなら2連覇は充分あり得るし、第2候補くらいにしておくべきなのですが・・・。やっぱり連覇してほしくないので、今回は賑やかしになってくれることを期待します。

ジョックロック・・・NHK新人お笑い大賞、2年連続準優勝の実力コンビ。しかしなぜかネタ番組で見かけることはありません。あまりテレビに出たくないのでしょうか。充分面白いことは承知しているのですが、それでもなんとなく優勝まではいかないのではないかと。

真空ジェシカ・・・奇人・川北擁する真空ジェシカ。今年で4年連続ファイナリスト。すごすぎます。でもなぜか、真空ジェシカが優勝している絵が想像できません。良くて4位くらいな気がします。まーごめ!

トム・ブラウン・・・今年ラストイヤー。去年の敗者復活戦のあと、「あれだけすごいネタしたのに決勝行けなかった」ってグチってましたね。2018年のM-1で初めて観たときは衝撃でした。2人の漫才にかける気持ちはわかりますけど、それでも2018年のインパクトを超えることはできないんじゃないか、今回も望むような評価は得られないんじゃないかっていう気がします。

バッテリィズ・・・1回くらいは観たことあるかもしれませんが、記憶にない・・・。なのでなんとも言えません。どんなネタやるのかを楽しみにさせてもらいます。次のブレイク芸人になる期待も。


以上の9組に、敗者復活戦から選ばれる1組が加わって決勝が行われます。敗者復活の予想もしときます。出場者はまだ発表されていませんが、ワイルドカードのロングコートダディを除いた準決勝進出組になるはずです。だとすると、敗者復活戦に臨むのは以下の21組。


マユリカ
カベポスター
家族チャーハン
十九人
金魚番長
ナイチンゲールダンス
ドンデコルテ
シシガシラ
カラタチ
ひつじねいり
例えば炎
オズワルド
フースーヤ
今夜も星が綺麗
インディアンス
豆鉄砲
男性ブランコ
ダンビラムーチョ
滝音
豪快キャプテン
スタミナパン


去年審査方法が変わりました。ネットからの視聴者投票だったのが、観客による投票と、芸人審査員の投票に。今回もそうなんですかね?僕はそちらのほうが、純粋に面白さでの評価になりやすいから望ましいと思います。視聴者投票は半分くらい人気投票だと思ってますので。
オズワルド、インディアンスといった決勝常連組が、あと一歩のところでもがいているのが痛々しい。カベポスター、男性ブランコ、滝音あたりも充分復活を狙える位置にいます。ハゲネタ1本のシシガシラがまた来る可能性もおおいにある。「ネタパレ」で活躍中の家族チャーハンが、ここでもハネるかもしれない。でもやっぱ、ナイチンゲールダンスを推します。とにかく完成度が高く、なかるてぃんのキャラも立ってる。ちなみに、2年連続の復活推しです。


皆さんもよろしければコメント欄から優勝予想にご参加ください。第1~第3候補まで予想可とさせていただきます。今回も当たっても何も出ません。
gooブログのコメントフォームには名前とタイトルとURLの入力欄がありますが、これらは必須じゃなくて、コメントだけでも投稿できるはずですので、お気軽にお寄せください。

キングオブコント2024 感想

2024-10-17 23:41:52 | 雑文
真夏日が連続した猛暑も緩み、すっかり短くなった秋の訪れを感じるも、日中はまだ夏を思わせる気温になることもあり、寒暖差が体にこたえてしまう今日この頃、ジャングルポケットは今後2人体制でエントリーするのかどうかが気にかかる、キングオブコントの感想をお届けします。
年々感想文の公開が遅くなってますが、今回は特に遅めになっちゃいましたね。まあオレにもいろいろあんだよ!
前回の優勝予想の記事で、「今回はお笑いの日との同日開催ではないらしい」と書きましたが、KOCの公式サイトでその発表がなかっただけで、実際は同日開催でした。すみません。
去年の「お笑いの日」では、まつもときんに君が、総出演者126人に触れ、「ホンマは127人だったんです。フジモンが来なくなっちゃったんで」と言ってましたが、なんの因果か、今年はそのきんに君が来られず。KOCの審査員は、きんに君の代わりにシソンヌのじろうが選出。きんに君が復帰したら外されるのでしょうか。そんな「じろうの行く末」が気にかかる大会となりました。

個別の評価は以下の通り。まずはファーストステージから。


ロングコートダディ・・・彼女に花束を買うため花屋に来た男。「センスがない」と言っておきながら、店員さんが作る花束に片っ端からケチをつけていく。
シンプルな構成ですよね。日常の延長というか、実際にあってもおかしくない話。東京03の飯塚が絶賛してましたが、やっぱこういうのが好きなんだなーって思いました。僕はなんか、面白さよりも、兎の小憎らしさに腹立つ感じが上回ってしまいましたし、味付け薄めが物足りなかったです。
花言葉でイヤミを伝える展開はよかったですけど、もっとあり得ない花言葉にしてもよかったかもしれません。「肉団子サラリーマン」はコンプラOK?いや、これがダメだと言いたいのではありめせん。昨今の表現の規制、ちょっと行き過ぎてると思ってますしね。「あ、これはいいんだ」と思った、ということです。
「すごくシンプルな話だなー」と思ってたら最後に劇的な展開。命を救われるも、「まだマイナスです」。そうこなくっちゃ!と思いました。
去年のカゲヤマと同様、トップバッターで高得点を叩き出し、平均得点を大きく引き上げました。

ダンビラムーチョ・・・お祭りの舞台で「富安4発太鼓」という伝統芸能(?)が披露される。それは曲中4発しか太鼓を叩かないという奇妙な芸能だった。
まずはその設定の面白さがあります。「4発しか叩かない」とあらかじめ宣言するから、ワクワクしながら見守ることになるわけです。しかしこれだと、面白いパターンって限られてきますよね。早めに4発叩いてしまうパターン、終わる直前にあわてて4発叩くパターン、フチだけ叩くパターン。あまりパターンがないから、見物客に叩かせる展開になったわけです。
かまいたちの山内が、「音響さんに強く言いそうな腕時計してる」という細部に気づいたのは鋭い。4発太鼓の起源の説明と、懐にりんご飴をしまうところ、やり方次第でもっと笑い取れるのではと思いました。
大原優一はお祭りおじさんのキャラがよく似合いますね。登場しただけで笑いが起きていました。

シティホテル3号室・・・通販番組のネタ。ゲストのタレントが唐突に、限界を超えた値下げを社長に要求する。社長はしぶしぶ値下げに応じるも、すべては台本通りだった。
たしかに、ガチと思いきやヤラセだった、というのは意表を突かれましたが、こういう手法で意表を突くというのはわりと簡単にできることです。もっとその先を観たかった、というのが正直なところ。ケンカのアクションは上手いし、タレントの好感度を犠牲に売り上げ伸ばす手口のえげつなさは笑えます。ネタ終わりのタイミングが不自然な気がしました。3品目まで観たかったです。

や団・・・工場の休憩室での従業員のやり取り。本間の財布から一万円札がなくなっていることが発覚し、犯人捜しが始まる。正義感が強すぎる伊藤は、過剰な手口で中嶋を取り調べていく。
バカバカしさの極致というか、これぞコント、これぞお笑いという、安心してみられるネタですね。大好きです。
なぜか肛門に二千円札入れてる、わけのわからなさ。パンツが色違いなのは、のちの「男はユニクロで買いがち」という指摘で説明がつきましたが、二千円札は謎のまま。「説明がつく笑い」も、「説明がつかない笑い」も、両方あっていいんですよね。要はそのバランスをどうするかで、説明がつかない笑いばかりだと、付いていけなくなっちゃったりするし、説明がつく笑いだけだと、計算しすぎで堅苦しさを感じかねない。や団のこのネタはそのバランスがいいと思いました。
ただ、肛門に入れた指でビンタされたところ、「くせえ」のひとことは言わないほうがよかったですね。あそこはセリフではなく、表情だけで伝えたほうが笑えたはずです。説明過剰、ツッコミ過剰はよくない。
テーブルに中嶋を押さえつける瞬間、審査員のじろうを映していて、大事な笑いどころを撮り逃がしてしまいました。以前もカメラのスイッチング問題に触れたことありましたけど、ネタ中は無理に審査員の笑い顔撮ろうとしなくていいんじゃないでしょうか。そのへんもっと考えてほしいです。

コットン・・・自作の人形劇で遊ぶ子供と、それを見守る、偶然その場に居合わせたおじさん。その人形劇は、子供らしからぬ恋愛ドラマだった。
このネタ持ってきたのはけっこうなバクチでしたね。コントの中で人形劇を行う、しかも西村ひとりでやるというのは、コントの意義を疑問にふしてしまいます。そうすることで、西村ひとりにしか注目がいかなくなるからです。いや、劇に入り込めば、人形だけに注意が向けられてしまう。そうなると、「コントであること」の意義がわからなくなってしまうのです。最後にきょんが劇に介入してきましたが、もっと早く、中盤に入ってきて、2人のかけ合いが行われていれば・・・。恋愛劇も、よく観ればベタなストーリーですしね。人形の動きの細かさ、細部のこだわりはよかったです。

ニッポンの社長・・・野球部のネタ。監督が新一年生の素質をチェックする。一年生は、実力はあるが極端に声が小さかった。
なんか、ドリフターズがやってたようなコントですね。容赦のない暴力でバットやベンチが叩き壊されていく。「破壊」の痛快さがビシビシ伝わってきます。終盤の畳みかけがまた気持ちいい。その破壊の気持ちよさに、思わず「何言ってんの?」って訊きたくなる、聞こえるか聞こえないかくらいの小声の面白さが並走します。
メディアから暴力がどんどん排除されつつある昨今だからこそ、ドリフの時代より笑えるようになってきているのかもしれません。一方的にやられまくるのは、ケツのキャラクターによく合っていますね。声が小さい理由が不明なのも面白い。
ヒザを痛めて「無理すな」のところ、ややウケになっちゃって残念でしたね。もっと間が違っていたら大きな笑いになってたはずです。

ファイヤーサンダー・・・「毒舌散歩」という番組(有吉の「正直さんぽ」のオマージュ?)を始めたお笑い芸人。出会った人々を毒舌でイジる、という内容。その芸人のもとに警察官が訪ねてくる。彼の毒舌は、犯罪者を見抜く隠れた力を持っていた。
いやー、やっぱ面白い。この無自覚プロファイリングとでもいうべき能力設定だけでワクワクしてきます。「君は知りすぎた」の意味合いで「君は喩えすぎた」と言うところがツボ。「警察は表の顔で、実は裏の組織の工作員」というのは、サスペンス的どんでん返しとしてはありがちなので評価できませんが、これはあくまでストーリー展開のための設定ということで。まとまりがよく、完成度の高いネタでした。個人的に今大会で一番。
あと、ネタと関係ないんですけど、こてつは銃を持ったままMC席に来るなら、浜ちゃんに「お借りしてた銃、ありがとうございました」って手渡せばひと笑い作れたんじゃないかって、余計なこと考えちゃいました。

cacao・・・部員が2人だけの野球部のネタ。グラウンドが使えないから部室で練習をしようとする。
動きが素早い、というだけで単純に面白い。「部屋練」という独自のジャンルを極めた強さというか、「室内なら最強」と思わせてくれるわけですが、本来目指していた野球とズレてしまっていることに気づいていない、憐れさからくるおかしみもあります。あと、監督も一緒に練習する中で、上下関係がなくなっていってる面白さも。これだけの動きを仕上げてくるのは大変だったでしょうけど、効果音当ててる裏方さんのほうが大変なのかもしれません。暗転が妙に長くなかったですか?
それから高橋と浦田スターク、顔そっくりなんだから、せめて髪型だけでも差別化してくれ!5年目に怒られる浜ちゃんが微笑ましい。

隣人・・・自宅でチンパンジーの太郎くんを飼っているおじいちゃん。太郎くんはパソコンの読み上げ機能も使いこなせる天才。仲良く暮らしていたが、おじいちゃんは動物園に太郎を引き取ってもらおうとする。「自分の歳を考えて、先立つ前に」と説明していたが、実は太郎の成長を恐れていた。
去年のKOCを観ていた人は、冒頭で「またチンパンジーかい!」とツッコミを入れてしまいます。1年越しの天丼?ちょっと卑怯な気がしなくもないです。
太郎が「今すぐ出ていくかんじですか」と言ったとき、細かいニュアンスを言っていくパートに入ったと思いました。しかしそうはならず、なんか肩透かし。もっと「チンパンジーがこんな言い回しすんの」って発言が聞きたかったです。あと、チンパンジーが人間らしいことをするって、それだけでもう面白いじゃないですか。だから「人間らしい」だけにとどまらず、もうひとひねりが必要だったかもしれません。

ラブレターズ・・・引きこもりの息子を見守る夫婦。息子は2年間外に出てないと思っていたが、外出の痕跡が次々見つかりだす。
悲しくて、やるせなくて、やがて面白き哀愁コント。「少年時代」はいい曲だ。どんぐりという道具立てを持ってきたのはなかなか絶妙で、個数の面白さとか、散らばる面白さなんかを演出できるわけですね。息子本人は登場しないことで、断片的な情報からいろいろ想像させる面白さもあります。父親は最初、家庭のことはほったらかしで、息子にも冷淡なように見えますが、向き合うのが怖かっただけで、本当は強い愛情があったことがわかってきます。
袋入りどんぐりをぶちまける演出、うまくいきましたね。これが失敗して変な感じになってたら、優勝はなかったかもしれません。どんぐりを回収しきれず、ファイナルステージの舞台に出てきたら面白かったのに、なんて思っちゃいました。


続きましてファイナルステージ。


ラブレターズ・・・海を見に来た女と、その女をナンパする外国人の男。女は実はジュビロ磐田の熱狂的ファンで、男は実は釣り人だった。
女は占い師に「坊主にすれば優勝できる」と言われたが、それは逆効果になってしまった。なのに、バリカンで刈るのを止めることができない。これ、ギャンブラーがいくら負けてもお金つっこみ続ける心理と似ていて、悲しくて笑えます。いつの間にか丸刈りは、呪いの儀式へと変形していた。
「なんてカオスな設定」(山内)、「わけわからない」(ロバート秋山)、「釣りの要素いるのか」(じろう)、「どこに向かって行ってるのか」(バイきんぐ小峠)、「ストーリーがもうちょっとあったほうがいい」(飯塚)など、審査員を困惑させたネタでしたが、でもお笑いなんて、そんなもんでいいんですよね。「よくわかんないけど、なんか面白かった」って。計算された完成度の高いコントを、「これでもくらえ」と吹き飛ばすようなネタでした。
少数精鋭のASH&Dから、初のKOCチャンピオン。本当におめでとう。ザ・ギースも獲ってくれー!

ロングコートダディ・・・ファンタジー設定。岩壁に封印されたウィザードという人外に死の呪いを解いてもらうため、アグリの涙という宝物を持ってきた男。宝物の置き場を間違えていたのだが、ウィザードの言葉がわからないため、正解にたどり着けない。
面白さは申し分なしです。ですがこれ、兎も少しは動くとはいえ、ピンでもできちゃう構成。これをどう評価するか。コットンもそうでしたけど、採点判断が難しかったと思います。笑いと構成、どちらに比重を置くか。「2人でやってるのにかけ合いがなかった」という点を重視するなら、どうしても点数低めになっちゃいます。単純に「面白さだけ」で評価されてたら、間違いなく優勝していたでしょう。
人間の言葉と全然違うのに、「やめて」が「ウグォケ」で、「動け」と応援しているみたいになっちゃうところが秀逸。一番よかったです。
セクシーピースは流行るのだろうか。

ファイヤーサンダー・・・甲子園出場を真剣に目指す野球部員と、それをバカにする不良。不良は、「もしお前らが甲子園行ったら、全裸でフルマラソンしてやる」と言い放つ。
話が進むにつれ、不良はバカにするフリをして後押ししようとしていたことがわかる胸熱展開。隠れた友情を感じさせ、感動は徐々に高まっていきます。しかし、感動が笑いを上回ってしまったのかもしれません。そうなると、いい話ではあったとしても、コントとしての評価は落ちてしまいます。
不良が練習に打ち込んだり、サングラス替えたりといった、変化の描写が実にうまい。個人的には、甲子園行けたかどうかまで見届けたかった気がします。


心情的に一番応援していたラブレターズが優勝し、優勝予想で推していたファイヤーサンダーが3位。満足度の高い結果となりました。
去年もそうだったと記憶してますが、今大会はトップバッターのロングコートダディが高得点を出したこともあり、審査員得点、全組80点代はなし。こうなってくると、0~89点の存在意義がわからなくなってきますね。10点満点にしても同じことのように思えてきます。
得点差が少ないことにも表れてますが、今回は頭ひとつ出たネタ、爆発したネタというのはなく、平均レベルちょい高めのネタがそろいました。
賞レースではたまにネタかぶりが起きますが、今回は野球部ネタが3本。最近野球ネタが流行っているのか、単なる偶然か。
今年の浜ちゃんは、コメント2周強要などしていましたが、年々KOCにおける立ち居振る舞いが自由奔放になっていってますね。それもまた、ひとつの名物ということでいいと思います。でも今年の結果発表は抑えめで、そこは全力でやってくれよと思いました。
そして、今年もバイきんぐの西村はいらなかった。

キングオブコント2024 優勝予想

2024-09-14 01:57:31 | 雑文
今年も気象庁が夏の暑さを異常気象と認定しましたが、おそらくこれで3年連続になるはずで、ここまで続くともはや異常気象が通常になってるのではないかと思わざるを得ず、毎日汗のプールに浸かってると言っても過言じゃないくらい大汗をかきつつ、気候が穏やかになる日を夢見ながら、塩飴舐めながら過ごしている今日この頃、皆さんご機嫌いかがですか的なキングオブコントの優勝予想です。当ブログの風物詩が今年も帰ってきてしまいました。
今年は10月12日に決勝が行われる、コントの祭典KOC。去年と一昨年は「お笑いの日」と同日開催だったのですが、今年はそうじゃないようですね。今年は初のファイナリストが3組。常連多めの顔ぶれになってます。ネタ番組ではお馴染みだけど、一般的な知名度は今ひとつって組が、広く認知されるようになる可能性が高そうです。

ファイナルに残ったのは以下の10組。


コットン
ラブレターズ
隣人
ロングコートダディ
ニッポンの社長
cacao
シティホテル3号室
ダンビラムーチョ
ファイヤーサンダー
や団


この中から僕が予想する優勝第1~第3候補は次の通り。


①ファイヤーサンダー・・・2年連続2回目のファイナリスト。去年のモノマネ芸人のネタは面白かったですね。あまり点数高くなかったですけど、僕は前回大会で一番よかったんですよね。なので、個人的好みによる期待を込めて第1候補。ちなみに、2年連続の第1候補です。

②コットン・・・2年ぶり2回目のファイナリスト。彼らのネタは安定感があります。その優等生っぽさが個人的に鼻につくきらいはあるのですが、優秀なのは間違いない。確実に優勝取りに行ける実力アリという評価で第2候補。

③cacao・・・初のファイナリスト。「ネタパレ」で何度か観たことあるような・・・。面白かった記憶はあるような・・・。まだ若手ですよね?芸歴5年くらい?若手の勢いによる優勝もなきにしもあらずという推測に基づいて第3候補。


ほかのファイナリストにもひとこと。


ラブレターズ・・・2年連続5回目のファイナリスト。去年のネタ、けっこう面白かったのにあまりウケてませんでしたね。「順番が悪かった」なんて言われちゃって。実力は充分で、優勝狙える位置にはいると思います。苦労人が報われてほしいという願望もある。でも、なんとなく何かが足りないような気がします。優勝したら一番うれしいのがラブレターズではあるのですが。

隣人・・・2年連続2回目のファイナリスト。去年はクセのあるネタでしたね。今年もまた、独自の世界観を披露してくれるのでしょうか。楽しみではありますが、万人受けするタイプではないのではないか、だから優勝は難しいのではないかと思います。

ロングコートダディ・・・2年ぶり3回目のファイナリスト。M-1にも2回出てますよね。賞レース常連組。しかし個人的好みで言わせてもらうと、優勝とまではいかないのではないかと。

ニッポンの社長・・・5年連続5回目のファイナリスト。なんでも、5年連続というのは史上初だそうで。それだけで表彰ものです。ただ、前にも書きましたが、僕はニッポンの社長、あまり好みではないのです。なので、客観的な評価が難しいのですが、やはり優勝まではいかない気がします。

シティホテル3号室・・・初のファイナリスト。1回くらい観たことあるような、ないような。「ゴッドタン」の「この若手知ってんのか」に出てませんでしたっけ?

ダンビラムーチョ・・・初のファイナリスト。去年のM-1にも出てましたね。漫才もコントもできるということですか。ですが、個人的には去年のM-1のネタ、つまんなかったんですよね。だからあまり期待できません。「期待できない」のを裏切ってほしいとも思いますが。

や団・・・3年連続3回目のファイナリスト。初の決勝のときは、それまでの長い芸歴の中の厳選したいいネタ持ってこれたわけですが、連続で出てるとそうもいかなくなってきます。去年と一昨年を超えるネタを持ってこれるのか?面白いことは間違いないんですけど、それが優勝に届くものなのか。ひょっとしたら、決勝出れば出るほど順位を下げていくタイプなのかもしれません。


皆さんもよろしければコメント欄から優勝予想にご参加ください。第1~第3候補まで予想可とさせていただきます。今回も当たっても何も出ません。
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