登校拒否・不登校に学ぶ フレンズネットワーク くまもと  【不登校 命を守る 子の反応】  一人で悩まないで!  

不登校から学んで、子どもたちを取り巻く環境を改善しようと1997年に設立した団体です。その活動や想い等をつづります。

「私のことを見て!」と叫んでいるのでは?  会報から

2017-11-02 10:23:02 | 会報「ふれんず」から

会報から一部をきりとりました。
8年経っても色あせません。

3 「私のことを見て!」と叫んでいるのでは?

祖母:離れて暮らしている高1の孫が、不登校で部屋から出られないと言います。家族とは一緒に外出するそうですが、両親は仕事、弟は学校なので、昼間は一人で部屋にじっとしているようです。先日の電話では「何で人間は生きていなければならないのか、自分は夢も希望もないし、お先真っ暗」と言いました。友達もいないし内向きになっていて、これが10代の子どもの言うことだろうかと心配で、それにどう答えていいか分かりませんでした。
   夏休みに会ったときは「死ぬのは怖い」と言っていたのですが、今度は「死に方も色々あるでしょう」と言うのです。「他殺はいや、自殺はできない、事故死がいいかな」などと、何でも「死」に繋がっていくので、サインを出しているのではないかと怖くなります。何か出会いがあれば変るきっかけにもなるのでしょうが、外に出ないから出会いがないのです。

母:そのお孫さんは、死のうとしているのではないと思います。「助けて!」と言っているのだけど、親もどうして助けていいか分からない、何と言っていいか分からないんじゃないのでしょうか。でも、怖いけど、ぶつかり合っていくしかないと思います。
   私も去年、担任とぶつかり、喧嘩になるほど必死にやりました。正解は導き出せなかったけど、今思うと共に悩んだり苦しんだりしてもらったことが、自分を支えてくれたと思います。
そのお孫さんと共に悩んだり苦しんだりするべきなのは、おばあちゃんではなくお母さんだと思うのです。お孫さんが求めているのは、お母さんなのではないでしょうか。お母さんがぶつかり合わないから、歯がゆくて仕方がないのではないかと思います。母親が自分のために必死になっている姿を、子どもは見たいのではないかと思いますよ。

祖母:母親は教員をしています。学校の仕事が忙しくて帰りも遅いし、頭は仕事のことばかりのようです。私は娘に言うのですよ「学校の生徒は2~3年でしょう、我が子とは一生付き合わないといけないのよ」と。


(その他、参加者からは下記のような色々な意見が出されました)
・母親である娘さんに「その子を抱きしめたり、いっしょに泣いたりしてやったら」と言ったらどうですか?
・うちでは私(母)がソファ-に座っていると、息子が寄りかかってきたりしていました。外で突っ張っている反動か、家では甘えたり、リラックスしたりしたいのかもしれないと思っていました。
・親が学校の先生なら、我が子にも母親というより、先生という接し方をするところもあります。子育てが思うように行かない50代の女性の先生に「母親になっていいんじゃない」と言ったことがあります。教師という仕事上、自分の踏ん張りどころと思っている部分もあるので、伝え方も気をつけて上手に話されたらと思います。
・娘さん〈母親〉がお孫さんに優しくするためには、おばあさんが娘さん〈母親〉の辛さを受け止めて、優しく包んでやられることがもっと必要かと・・・。
・教員をしていると学校のことでいつも頭が一杯です。土曜日だったら話も聞けるかな・・・。

母:私は「甘えさせる」と「甘やかす」の違いがよく分からなかったのですが、子どもが育っていく中で、甘えられる子は幸せだと思います。私も、甘えさせてやったほうがいいかなと頭の中では分かっていても、焦ったり、涙が出てきたりするのです。心で本当に分かっていないからだと思います。母親である娘さんも鎧を身に着けてしまっていて、なかなか脱ぐことができない。頭では分かっているけど出来ないんでしょうね。
   学校にお話に行っても、先生に余裕がないです。先生たちは忙しくて大変だと、よく分かります。

:でも思春期は特に心が揺れますから、命に関わることですから・・。「あなたが大事」ということは伝えてあげてください。お母さんの代わりはできないにしても、反射的に感じたおばあさんの素直な気持ちを伝えるのは、大事だと思います。

コメント
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