現在の米株価、魅力的な水準の可能性=米大統領
大統領は訪米中のブラウン英首相との会談後に記者団に対し「信用供与が今後回復し、企業は投資の機会を見出し、雇用を開始することを全面的に確信している」と述べた。
株式市場の下落について大統領は、「日々の市場の変動」には注目せず、経済基盤の回復に向けた米国および世界の長期的な能力に焦点を当てているとの姿勢を示した。また「人々は銀行システムの抱える問題や国際的な影響の深刻さを消化しており自然な反応だ」と述べた。
その上で「長期的に見た場合、株価収益率(PER)は株式投資に魅力的な水準に達しつつある」と語った。
この発言を受けて株市場は若干上昇した。前日は12年ぶりの水準に下落していた。
オバマ大統領は、米政府が直面する主要な課題の1つはクレジット市場の回復だとし、連邦準備理事会(FRB)と財務省が同日発表したターム物資産担保証券貸出制度(TALF)の開始は重要であると述べた。
大統領は同日運輸省で行われた講演で、2008年第4・四半期の国内総生産(GDP)伸び率が大幅なマイナスとなる中、景気が短期に改善する見込みはほとんどないとの見方を示した。
大統領は「08年第4・四半期のGDP(改定値)は25年超ぶりの低水準だった。率直に言って、今年の第1・四半期に状況が上向く見込みはほとんどない」と述べた。