現代川柳『泥』三号作品より
日常をふっと抜け出す夢ひと夜 さとし
(一句解釈)
日常にとじこめられ、振り回される日々だが、夢をみたときはその日常から抜け出して非日常の冒険をすることができる。めったに夢は来てくれないが・・・。
(川柳の属性)
詩 性・・・やや甘いがある。
社会性・・なし。
批評性・・かすかに、ある。
ユーモア・なし。
実存性・・あり。
(批評後によう川柳批評)
①音数律・・五・七・五=十七音。完全な定型。
②比 喩・・に託さず、ありのままの表現。
③ことば・・日常、抜け出す、夢、ひと夜、と漢字主体のオーソドックスな文字使用。
ひと夜、を一夜としないのは、イチヤと読まれるのを避けたのか。ひとよ、
の方が確かにやわらかくなるようだ。
④母音声・・に(い)ち(ち)じょ(お)う(う)を(お)ふっ(う)と(お)ぬ(う) け(え)だ(あ)す(う)ゆ(う)め(え)ひ(い)と(お)よ(お)
いいうえお うおうえあう うえいおお
○う、お、が多い感じ。やや静かな感じか。
⑤作品の俳句性 ゼロ。完全な川柳。俳句が写生・モノ。川柳が物語り。コト。
とすればコト的。物語的。
⑥使用言語・・ことば、の項とダブルが、やさしい言葉ばかりで、言葉の難解性なし。
⑦言語構成と難解性・・言葉がやさしくても言語的配列構成により難解になるが、この作 品はわかりやすい。というか、分かり易すぎて、予定調和的に なり、平凡になった。日常を抜けることと、夢、はあまりにダイ レクトなためだろう。もう少し別の表現で飛躍させれば、現代川 柳的な深みが出たと思う。
続く・・・・。
不整脈の川を流れてゆくえにし 不凍
流れ着く海のえにしか不整脈
日常をふっと抜け出す夢ひと夜 さとし
(一句解釈)
日常にとじこめられ、振り回される日々だが、夢をみたときはその日常から抜け出して非日常の冒険をすることができる。めったに夢は来てくれないが・・・。
(川柳の属性)
詩 性・・・やや甘いがある。
社会性・・なし。
批評性・・かすかに、ある。
ユーモア・なし。
実存性・・あり。
(批評後によう川柳批評)
①音数律・・五・七・五=十七音。完全な定型。
②比 喩・・に託さず、ありのままの表現。
③ことば・・日常、抜け出す、夢、ひと夜、と漢字主体のオーソドックスな文字使用。
ひと夜、を一夜としないのは、イチヤと読まれるのを避けたのか。ひとよ、
の方が確かにやわらかくなるようだ。
④母音声・・に(い)ち(ち)じょ(お)う(う)を(お)ふっ(う)と(お)ぬ(う) け(え)だ(あ)す(う)ゆ(う)め(え)ひ(い)と(お)よ(お)
いいうえお うおうえあう うえいおお
○う、お、が多い感じ。やや静かな感じか。
⑤作品の俳句性 ゼロ。完全な川柳。俳句が写生・モノ。川柳が物語り。コト。
とすればコト的。物語的。
⑥使用言語・・ことば、の項とダブルが、やさしい言葉ばかりで、言葉の難解性なし。
⑦言語構成と難解性・・言葉がやさしくても言語的配列構成により難解になるが、この作 品はわかりやすい。というか、分かり易すぎて、予定調和的に なり、平凡になった。日常を抜けることと、夢、はあまりにダイ レクトなためだろう。もう少し別の表現で飛躍させれば、現代川 柳的な深みが出たと思う。
続く・・・・。
不整脈の川を流れてゆくえにし 不凍
流れ着く海のえにしか不整脈