今回は、奉納年がわかる手水鉢です。なかなか古いものもあります。
宝蔵寺弘法大師堂(谷田町633)
両側外側に「貞享五戊(うし)(1692)」「八月吉日」その両内側に2名の寄進者名、中央に「奉寄進」と書かれています。弘法大師堂は山門はいって右側にあります。この時は、光圀の隠居時代です。
杉崎八幡神社(杉崎町1600)
見たところ赤御影(あかみかげ)のようで、固い石なので、彫られた文字が、かろうじて見える程度に残っているのでしょう。享保4年(1719)と見えますがどうでしょう。
立野神社(谷津町899)
右方は、延享1年(1745)甲子(きのえね)と読めます。中央には「奉納御宝前」とあるようです。
筑波神社(酒門町3546-1)
正面に「奉献」、背面に「文化元年辛酉(しんゆう)十月吉日 氏子中」とあります。このあたりがいちばん一般的な書き方のようです。文化1年は、斉昭の父である7代治保(はるもり)の時代、1804年です。
鹿島香取神社(下大野町258)
安政2年(1855)とあり、建立した神主、庄屋、氏子当元中の3者が並んでいます、当元は、当屋(当屋とは、祭礼の主催者を当番にした制度)のことのようで、この神社ではこのようにいったようです。