民家の屋根の形を見てきました。複合的なものが多いようですが、その基本になる形はそれほど多くないようです。基本的らしい屋根をいくつか選んでみました。
切妻屋根(きりづま 柵町)
たぶんこれが一般的な屋根の形なのでしょう。建物の妻(屋根の勾配で壁が三角形に見える側)の部分を垂直に切ったようなシンプルな形のようですが、神社の本殿などで見られますので、昔は格の高い作り方だったのでしょう。「真屋(まや)」という地方もあるそうです。最近の建築デザインは、シンプルで洗練されてきているなと思います。
寄棟屋根(よせむね 下国井)
一番上に渡した少し短めな棟木から、妻側へも四方へ屋根をかけた形のようです。民家建築では多く見られるようです。
入母屋屋根(いりもや 酒門町)
切妻屋根の妻部分で、上部を切妻造り、少し下がったところから寄棟屋根をかけるという形だそうです。法隆寺金堂がこの作り方だそうですが、西洋ではほとんど見られない形式だそうです。
半切妻屋根(はんきりづま 上水戸)
切妻屋根の妻側にある屋根の隅側に、小さく寄棟屋根のようなものをつける形だそうです。ドイツ破風屋根、袴腰屋根などともいうそうです。
方形屋根(ほうぎょう 東原)
方形は四角形という意味のようですが、屋根の頂点から四方へ屋根をかける形だそうです。法隆寺夢殿は八角形の方形屋根だそうです。寺院や四阿(あずまや)などでよく見るようです。
越屋根(こし 天王町)
切妻屋根の一部を持ちあげたような形だそうです。以前は、囲炉裏(いろり)の上にあって煙を抜くためや、養蚕のためなどに作られたようです。今は、明かり取りや換気、外観を考えてつくられるのでしょう。
片流れ屋根(かたながれ 酒門町)
一方に傾斜した一番シンプルな屋根の形のようです。最近は、ソーラーパネルを取り付けることが多いようで、人気のある屋根スタイルのようです。
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