ぶらっと 水戸

水戸の見て歩き

水戸の西国板東秩父供養塔(3)

2023-10-16 20:59:55 | 水戸

奉納西国四国板東秩父百八拾八ヶ所所願(岩根町36°26'34.3"N 140°25'00.9"Eあたり)
 「天明二(1782)壬寅(じんいん みずのえとら)歳 岩根邑(むら)住人」「孟冬(初冬の意味で、陰暦10月)大吉晨(しん 朝)」などとあります。面白い形の石を選んだようです。上部に阿弥陀三尊の梵字が書かれていて、一番上がキリクで阿弥陀如来、キリクに向かって右下がサで観音菩薩、左下がサクで勢至菩薩のようです。

 

板東西国秩父百八観世音巡拝(笠原会館 笠原町357)
 二つに折れていましたが、かろうじて「 享和三(1803)癸亥(きがい みずのとい)」「十一月十八日建」などが読めました。

 

西国坂東秩父観世音菩薩(満福寺跡 大塚町36°22'49.2"N 140°23'21.0"Eあたり)
 「明治一十九年(1886)丙戌(へいじゅつ ひのえいぬ)九月」「当邑中」、「菩」の字の左右に「願」「主」とわかれて書かれていて、一番下に名前が並んでいます。

 

板東西国秩父観世音菩薩(地蔵院 金谷町325)
 「大字金谷 詠歌講中」とありますので、ご詠歌を唱える講があったのでしょう。明治28年(1895)に建立されたようです。

 

奉納西国坂東秩父供養塔(木葉下(あぼっけ)町36°25'24.4"N 140°21'21.0"Eあたり)
 これにも阿弥陀三尊の梵語があります。向かって右下に「木葉下村住人」とあり、左下に個人名が刻まれています。

水戸の西国板東秩父供養塔(2)

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水戸の蔵棟木にかかれた模様(12)

2023-10-15 20:10:28 | 水戸

 今回は、一文字の棟木装飾を選んでみました。たぶん、名前、名字、屋号の一字や吉祥字などを選んだのでしょう。

 

清(西大野)
 「清」という字を3つ見かけました。この字は楷書体で書かれているようです。「寿」という字も2か所で見ました。

 

清(大串町)
 これは篆書体(てんしょたい)のようです。一字の棟木装飾は、旧・常澄村に多いように感じます。

 

清(酒門町)
 歌舞伎看板などで見られる勘亭流で書かれているようです。棟木では、この字体の好まれているようで、よく見かけます。

 

稲(大野)
 読みにくいのですが、篆書で書かれた「稲」のように見えます。

 

賢(小泉町)
 縁取りした八角形に白文字で書く、一番一般的な形です。

 

庄(大野町)
 しっかりとしっくいを盛りあげて書いた「庄」という字です。

 

甚(大野)
 ここでは字が黒くなっています。立原杏所(きょうしょ)の(あざな)は甚太郎でしたから、「甚」のつく名前もあったようです。

水戸の蔵棟木にかかれた模様(11)

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水戸の展望台(12)

2023-10-14 21:10:09 | 水戸

好文亭楽寿楼(常盤町1-3-3)
 好文亭3Fである楽寿楼からの景観は、千波湖を借景にした、全国にある大名庭園の絶景の一つといっていいと思います。好文亭を作った9代藩主徳川斉昭は、多分座って楽寿楼からその景観を楽しんだことでしょう。楽寿楼の部屋に入ることのできたときに、立ってではなく座ってそのながめを体験してみました。写真は座って見た景観です。

 

AT WORK BLDG.(南町2-3-25)
 まちなかリビング作戦で、屋上が開放されていたAT WORK BLDG.から見た水戸中央部です。高所から町を俯瞰するのは、そうとう大きな楽しみといえそうです。

 

水戸市植物公園(小吹町504)
 今は閉鎖されたらしい、水戸市植物公園の東側奥ある展望台から見た中沼の景色です。この中沼の西側には、スイレンやアサザが繁茂する小池があります。

 

ドン・キホーテ上水戸店(上水戸2-9-10)
 上水戸にあるドン・キホーテの屋上駐車場から見た水戸市内の風景です。背景の筑波山も見えました。

 

偕楽園(常盤町1-3-3)
 これは、展望台というよりも、俯瞰の絶好ポイントといった感じの場所です。写真手前の白いものは吐玉泉で、中央奥は太郎杉です。黒門から偕楽園に入って、好文亭に向かう通路の途中に、一か所だけこの風景を楽しめる場所があって、太郎杉の大きさが実感できます。

水戸の展望台(11)

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水戸市植物公園で見たサルビア(1)

2023-10-13 21:43:47 | 水戸

 先週の水戸市植物公園で見たサルビアです。サルビアは、マリーゴールドとともに、町をいろどる植物として広がったようですが、園芸植物だけに品種が多いようです。シソ科で、みな似た花のようですが、葉や花の形の違いばかりでなく、花の色がいろいろあるようです。

 

鮮紅色 ミニアタ
 原産地はメキシコ、グアテマラだそうです。ミニアタは、ラテン語で鉛赤色の「辰砂」のことだそうです。

 

ピンク あやのピーチ
 最近アメリカから来た品種のようですが、「あや」は水戸植物公園の園長の名前だそうです。

 

黄色 イエローマジェスティ
 メキシコ産の、10-11月頃咲く、2mくらいになる大形のサルビアだそうですが、葉や茎をさわるとネバネバするそうです。水戸市植物公園では、まだ咲いていないようです。日本の黄花を咲かせるサルビアの仲間では、キバナアキギリがあるようです。

 

空色 ウリギノーサ
 ボッグセージともいわれる、ブラジル、アルゼンチン原産のサルビアだそうです。ウリギノーサは、湿原という意味だそうで、湿気のある地を好む品種だそうです。ボックも湿地を意味するそうです。

 

青色 インディゴスパイヤー
 ヨーロッパや中南米原産で、ラベンダーセージともいうそうです。インディゴは、藍の色をだす染料だそうで、スパイヤーは尖塔のようです。初夏から晩秋まで咲くそうです。

 

紫色 ラブアンドウィッシィズ
 紫色のサルビアのようです。ガクの色もキレイなので、花が終わった後も楽しめるそうです。オーストラリアで作出された園芸品種だそうで、収益の一部が難病の子供たちの夢をかなえさせるボランティア団体へ寄付されるそうです。

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水戸の天狗

2023-10-12 20:47:51 | 水戸

 鼻が高いこと、修験・山伏のような服装、羽うちわなどの天狗の特徴のように思われていることは、近い昔に定着したもので、鼻の高くない白髪の老爺だと伝えられている地区もあると民俗学辞典にあります。鞍馬山の僧正坊(そうじょうぼう)、愛宕山の太郎坊、比叡山の次郎坊、飯縄山の三郎、大山の伯耆坊(ほうきぼう)等々、各地に大天狗がいて、讃岐・金比羅宮では神の使いとされていると、大言海にあります。

 

猿田彦の面(吉田神社仮御殿 本町2-3)
 猿田彦は、天孫降臨のとき、天つ神(あまつかみ)である天照大神(あまてらすおおみかみ)が遣わした瓊瓊杵命(ににぎのみこと)を道案内した、国津神(くにつかみ 土着の神)だそうです。日本書紀によると、猿田彦は、「鼻の長さ七咫(あた)」「背(そびら)の長さ七尺余り」「口尻(くちわき)明(あか)り耀(て)れり」「眼(め)は八咫鏡(やたのかがみ)の如くして、赩然(てりかがやけること)赤酸醤(あかかがち 赤ホウズキ)に似れり」といった、天狗の相だったそうです。この姿などが、中国から来た「天狗(天の犬の意味で、流星(火球)のこと)」という言葉と結びついていったのでしょう。水戸では祭礼の先導役にたったようです。写真は吉田神社の秋季例大祭で本町の仮御殿前に置かれた猿田彦の面です。東照宮の行列でも先導する猿田彦が見られました。

 

天狗党志士之墓(全隈町(またぐまちょう))
 水戸の幕末、明治初めを悲しいものにした、天狗党と諸生党の争乱があったそうです。改革派の、「成り上がり者がいばって天狗になっているという蔑称」をつけられた天狗党と、保守で門閥派の、弘道館の書生が多かったので言われたという諸生派が、たぶん互いに理のためなのでしょう、戦いの歴史を作ってしまったようです。写真は、全隈町の道路脇にある、争乱で倒れた天狗党志士を慰霊するために、昭和47年に全隈共有林所有者34人が建てた墓のようです。

 

天狗納豆(柳町1-13-13)
 天狗党にちなんで名づけられたという水戸納豆です。看板の天狗面は道路を通る人の目をひいているようです。

 

そば吉(萱場町503-1)
 これも天狗の面を看板として掲げた、萱場町にあるそば店です。

 

富貴蘭(ふうきらん 水戸市植物公園 小吹町504)
 紅天狗という名前の品種だそうで、富貴蘭の紅花中でもっとも色が濃い品種だそうです。天狗の赤い顔ということなのでしょうか。水戸市植物公園植物館で7月に行われていた富貴蘭展で見ました。

水戸の猿田彦(2)

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