朝日の天声人語(6月7日)で知って、映画「鶴彬 こころの軌跡」を見に行った。
反戦川柳作家として1938年、獄中で29歳で病死した鶴彬の生涯を描いた映画である。
それまで、この人を知らなかった。
しかし、映画を見た後も「これは果たして川柳なのか?」という疑問も拭い去れなかった。
ちょうど、神山征二郎監督の舞台挨拶で質問タイムがあったので、思い切って尋ねてみた。
「鶴彬の最高傑作の川柳はどれだと思われますか?」
「手と足をもいだ丸太にしてかえし」等々の句をいくつか挙げられた。
確かに、戦時中にこんな句を詠んだのは凄いとは思うが、あまりにも露骨で悲惨な句が多すぎて、もはや川柳の諧謔を突き抜けたジャンルだと感じた。俳句や川柳とは別の命名をすべき五七五だろう。
私が映画の中で最も川柳らしいと思ったお気に入りの一句を紹介したい。
「ダラ幹が争議を売れば騰がる株」
この句は現代でも通じるように思えるし、何よりも、笑えるから。
あの当時から「ダラ幹」という言葉があったのだと知って、妙に感心してしまった。
さて、私は社会問題を題材にする場合にも、まず笑い飛ばせる都々逸にしたいと思っている。
平和だから、そんな暢気なことが言えるのだろうけど。
(写真)
映画のパンフレット
反戦川柳作家として1938年、獄中で29歳で病死した鶴彬の生涯を描いた映画である。
それまで、この人を知らなかった。
しかし、映画を見た後も「これは果たして川柳なのか?」という疑問も拭い去れなかった。
ちょうど、神山征二郎監督の舞台挨拶で質問タイムがあったので、思い切って尋ねてみた。
「鶴彬の最高傑作の川柳はどれだと思われますか?」
「手と足をもいだ丸太にしてかえし」等々の句をいくつか挙げられた。
確かに、戦時中にこんな句を詠んだのは凄いとは思うが、あまりにも露骨で悲惨な句が多すぎて、もはや川柳の諧謔を突き抜けたジャンルだと感じた。俳句や川柳とは別の命名をすべき五七五だろう。
私が映画の中で最も川柳らしいと思ったお気に入りの一句を紹介したい。
「ダラ幹が争議を売れば騰がる株」
この句は現代でも通じるように思えるし、何よりも、笑えるから。
あの当時から「ダラ幹」という言葉があったのだと知って、妙に感心してしまった。
さて、私は社会問題を題材にする場合にも、まず笑い飛ばせる都々逸にしたいと思っている。
平和だから、そんな暢気なことが言えるのだろうけど。
(写真)
映画のパンフレット