今日ミス・サイゴンの2回目を見てきました。
ミス・サイゴンは、今回の公演で初めて見ました。CDは以前から持っていたのですが。(鈴木ほのかさん聴きたさに(笑))
CDで聴いた感想では、特に好きではなかったんですよ(汗)エレンとキムが歌うI STILL BELIEVEはとても好きだったんですが。(ビデオでほのかさんが歌うのを見て泣きました(笑))
1回目は9月に見て、舞台で見るとCDで聴くよりはずっといいな、と思いました。思った以上に完成度が高い作品で。
シェーンベルグとアラン・ブーブリルは「蝶々夫人」をイメージして作ったそうですが、そういうアジア的な異国趣味もとても綺麗に取り入れられていたし、(キムとクリスの結婚式?で歌われるベトナムの歌の綺麗なこと!)何よりも、戦争の悲劇を、単にベトナムが被害者という描き方をするだけでなく(いやもちろん間違いなく被害者ではありますが)ベトナム側、アメリカ側、どちら側にも傷を残したのだという描き方が上手いなあと思いました。それを作ったのがアメリカ人じゃないというのがまたあれですが(汗)でもアメリカ人じゃないからこそああいう風に作れたのかもしれませんね。
CDだけ聴いていると、なんでキムが自殺するのかわかりませんが、舞台を見ていたら納得できました。
音楽はとにかく素晴らしいですし。I STILL BELIEVEだけでなく、先に書いた曲も素晴らしいし、「命をあげるよ」も聴いているだけでじわっと来ますし・・・他にも名曲揃いです。やっぱりシェーンベルグはすごいです。
とまあそんな風に評価は高いのですが・・・なぜ1回目を見た時に感想を書かなかったのかというと、実は全く泣けなかったんですよ(汗)なんでも泣いてしまいがちなこの私が・・・(汗)
何が泣けなかったのかというと、おそらくクリスとキムにほとんど感情移入できなかったせいなのではないかと。
ちなみにクリスは井上芳雄さん、キムは松たか子さんだったんですが(汗)井上クリスは多分若すぎたのかなーと。戦争に行ったことで受けた傷と苦悩というのがあまり感じられなかったのです・・・(汗)あれから2ヶ月経つし、大分変わったかもしれませんが・・・
キムの松たか子さんはですね、他の役の時もいつも思うのですが、役の捉え方はいつも的確だし、歌も上手いし、非の打ち所はないんですが、何かこう・・・突き抜けて心に訴えかけて来ないんですよね、私としては(汗)これは私だけかもしれないんですけど。
とにかくそんなこんなで9月には泣けなかったわけです。
で、違うキャストで見たら色々違うかなーと思って、1回目を見た後チケットを取って、今日見てきたのでした。
今回はクリスは石井一孝さんで、さすがにミス・サイゴン歴長いというか、とても共感できるクリスでした。そう言えば石井一孝さんのマリウスの解釈も好きだったなあ。最後の方、エレンの前でキムとのことを語る姿が今回は一番泣けたかも。
新妻聖子さんのキムも、歌は上手いし、若くて素直で懸命なキムで、単純に心を打たれました。
今回はことごとく前回と違うキャストで見たのですが、エンジニアとエレン以外は今回の方が良かったです。
筧利夫さんは好きなのですが、やっぱり歌はきびしかっですね(汗)でも、結構好きなエンジニアかなーと思いました。
でも、やっぱり市村正親さんが安心して見ていられますかね。あと、キムがクリスの子供を生んでいたことを知って、「これでアメリカにいける!」と喜んでいる姿に、ほろっとさせられたんですよね・・・「アメリカン・ドリーム」とか言っているのにも何か哀愁を感じさせました。市村さんのそういう演技が好きですねえ。
エレンは、とても優しいエレンで、なんだかホッとする感じでしたが、でもエレンはもっと複雑な感情を持つと思うのですが・・・。キツイ言い方してしまうと、毒にも薬にもならないエレンというか(汗)なんだか単純にキムに感情移入できてしまうエレンだったかも(汗)
ああ、鈴木ほのかさんのエレンはどんな解釈でやってたのかなあ。見てみたかったです。
それにしてもCDを聞き返して思うのは、アンサンブルのレベルが格段に上がったんだなあ、ということですね。同じ曲とは思えないくらい、今回の舞台のアンサンブルの歌は上手いです。
ちょっと前まではミュージカルのCDを買うにも、「やっぱり海外版じゃないとね」という感じだったのですが、いつの頃からか、日本のアンサンブルの歌唱力もブロードウェイやウェストエンドに引けを取らなくなったと思います。何年か前、ブロードウェイで始めてレミゼを見た時、「日本の今のアンサンブルの方が良くない?」と思ってびっくりしたのを覚えています。(まあブロードウェイ版の演出とか解釈がちょっと気に入らなかったのもあるんですが・・・(汗))
メインの役者さんの層もいつの間にか厚くなって、ジョンなんか4人も「ブイ・ドイ」を安心して聴けるレベルの人が揃うというのはすごいことだなあと思います。昔から考えたら(汗)
これからももっともっと層が厚くなって、キャストを選んで観に行かなくてもいつでもいい舞台が見られる、なんてレベルになったらいいんですけど、さすがにまだそこまでは行かないですかねえ(汗)
ミス・サイゴンは、今回の公演で初めて見ました。CDは以前から持っていたのですが。(鈴木ほのかさん聴きたさに(笑))
CDで聴いた感想では、特に好きではなかったんですよ(汗)エレンとキムが歌うI STILL BELIEVEはとても好きだったんですが。(ビデオでほのかさんが歌うのを見て泣きました(笑))
1回目は9月に見て、舞台で見るとCDで聴くよりはずっといいな、と思いました。思った以上に完成度が高い作品で。
シェーンベルグとアラン・ブーブリルは「蝶々夫人」をイメージして作ったそうですが、そういうアジア的な異国趣味もとても綺麗に取り入れられていたし、(キムとクリスの結婚式?で歌われるベトナムの歌の綺麗なこと!)何よりも、戦争の悲劇を、単にベトナムが被害者という描き方をするだけでなく(いやもちろん間違いなく被害者ではありますが)ベトナム側、アメリカ側、どちら側にも傷を残したのだという描き方が上手いなあと思いました。それを作ったのがアメリカ人じゃないというのがまたあれですが(汗)でもアメリカ人じゃないからこそああいう風に作れたのかもしれませんね。
CDだけ聴いていると、なんでキムが自殺するのかわかりませんが、舞台を見ていたら納得できました。
音楽はとにかく素晴らしいですし。I STILL BELIEVEだけでなく、先に書いた曲も素晴らしいし、「命をあげるよ」も聴いているだけでじわっと来ますし・・・他にも名曲揃いです。やっぱりシェーンベルグはすごいです。
とまあそんな風に評価は高いのですが・・・なぜ1回目を見た時に感想を書かなかったのかというと、実は全く泣けなかったんですよ(汗)なんでも泣いてしまいがちなこの私が・・・(汗)
何が泣けなかったのかというと、おそらくクリスとキムにほとんど感情移入できなかったせいなのではないかと。
ちなみにクリスは井上芳雄さん、キムは松たか子さんだったんですが(汗)井上クリスは多分若すぎたのかなーと。戦争に行ったことで受けた傷と苦悩というのがあまり感じられなかったのです・・・(汗)あれから2ヶ月経つし、大分変わったかもしれませんが・・・
キムの松たか子さんはですね、他の役の時もいつも思うのですが、役の捉え方はいつも的確だし、歌も上手いし、非の打ち所はないんですが、何かこう・・・突き抜けて心に訴えかけて来ないんですよね、私としては(汗)これは私だけかもしれないんですけど。
とにかくそんなこんなで9月には泣けなかったわけです。
で、違うキャストで見たら色々違うかなーと思って、1回目を見た後チケットを取って、今日見てきたのでした。
今回はクリスは石井一孝さんで、さすがにミス・サイゴン歴長いというか、とても共感できるクリスでした。そう言えば石井一孝さんのマリウスの解釈も好きだったなあ。最後の方、エレンの前でキムとのことを語る姿が今回は一番泣けたかも。
新妻聖子さんのキムも、歌は上手いし、若くて素直で懸命なキムで、単純に心を打たれました。
今回はことごとく前回と違うキャストで見たのですが、エンジニアとエレン以外は今回の方が良かったです。
筧利夫さんは好きなのですが、やっぱり歌はきびしかっですね(汗)でも、結構好きなエンジニアかなーと思いました。
でも、やっぱり市村正親さんが安心して見ていられますかね。あと、キムがクリスの子供を生んでいたことを知って、「これでアメリカにいける!」と喜んでいる姿に、ほろっとさせられたんですよね・・・「アメリカン・ドリーム」とか言っているのにも何か哀愁を感じさせました。市村さんのそういう演技が好きですねえ。
エレンは、とても優しいエレンで、なんだかホッとする感じでしたが、でもエレンはもっと複雑な感情を持つと思うのですが・・・。キツイ言い方してしまうと、毒にも薬にもならないエレンというか(汗)なんだか単純にキムに感情移入できてしまうエレンだったかも(汗)
ああ、鈴木ほのかさんのエレンはどんな解釈でやってたのかなあ。見てみたかったです。
それにしてもCDを聞き返して思うのは、アンサンブルのレベルが格段に上がったんだなあ、ということですね。同じ曲とは思えないくらい、今回の舞台のアンサンブルの歌は上手いです。
ちょっと前まではミュージカルのCDを買うにも、「やっぱり海外版じゃないとね」という感じだったのですが、いつの頃からか、日本のアンサンブルの歌唱力もブロードウェイやウェストエンドに引けを取らなくなったと思います。何年か前、ブロードウェイで始めてレミゼを見た時、「日本の今のアンサンブルの方が良くない?」と思ってびっくりしたのを覚えています。(まあブロードウェイ版の演出とか解釈がちょっと気に入らなかったのもあるんですが・・・(汗))
メインの役者さんの層もいつの間にか厚くなって、ジョンなんか4人も「ブイ・ドイ」を安心して聴けるレベルの人が揃うというのはすごいことだなあと思います。昔から考えたら(汗)
これからももっともっと層が厚くなって、キャストを選んで観に行かなくてもいつでもいい舞台が見られる、なんてレベルになったらいいんですけど、さすがにまだそこまでは行かないですかねえ(汗)