ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

中つ国パスポートの三択クイズ

2004年09月21日 | 指輪物語&トールキン


今日もお供え物シリーズ。左上は今年5月のものですが、なんなんでしょうね、このひねり草???
右の二つは昨年8月のものですが、天使やフロドのカードはまだわかるとして、このぬいぐるみはなんなんでしょう? ちなみにぬいぐるみの下の方に見えている黄色い小さな花は、その辺の芝生に生えてるものを差し込んだもよう。とりあえず何かお供えしなきゃ、というココロなのでしょうか(笑)

さて、なんとなくネタもないので、公式サイトの中つ国パスポートサイトのことでも・・・
パスポートサイトの三択クイズ、皆さん参加しておられるでしょうか。実はせっせと参加している私です(笑)
プレゼントがそんなに欲しいわけでもなく、(実際スペシャル壁紙ひとつもダウンロードしておりません(汗))ただただどんな問題が出るか、そしてその正解率がどのくらいか、というのを見るのが日課になっているだけ、という感じです(笑)
問題をスタッフが作成していたころは、「ナメてんですか・・・」というくらい簡単な問題ばかりで、正解率が90%割ることは稀でした。毎日、「こんな問題間違える人いるのか・・・」と思いつつ見ていたりして。(LotR知らなくても分かりそうな選択肢なんだもんなあ・・・)
そんな中で低正解率だったのは、「オリファントの牙は何本?」というもの。画像がどこにでも出てるんだから、自信なければ確認して数えればよさそうなものですが、意外と思い込みもあるのかもしれませんね。ちなみに正解は6本です。上の方にちょっと小さい牙が一組あるのがひっかけかも??
それにしても、TTT映画館で観終わった後の友達の「鼻の数が普通の象の倍だったよね」発言には爆笑したなあ・・・ちょっと思い出してしまいました(笑)
もう一つ低正解率で印象深いのは、LotRが三部作合計でアカデミー賞何部門獲ったか、という問題でした。これちょっとひっかけだったかも・・・。RotKが11部門獲ったばかりだったので、問題をよく読まないで11を選択した人が多かったのだと思います。正解は17部門だったのですが、でもダブってる部門を引いたら正確には17ではないような気も(汗)
しかし、「これ選択肢違うんじゃ・・・」という設問もしばしば。サムの彼女(そんな書き方ではなかったと思いますが(汗))の名前は?という問題で、選択肢にローズもロージーもあったりして・・・
個人的に悩まされた問題としては、「ギムリの声優の内海賢二氏が演じていないアニメのキャラクターは?」(汗)「わかんねーよ!」と思いつつネットで検索して調べてしまいました(笑)
リヴ・タイラーの母親は?というのもわかんなかったのですが、これは選択肢が分かりやすすぎで分かりましたけど。
で、最近はファンから集めた問題を使っているのですが、(採用されても別にポイントくれるわけじゃないというケチな募集でしたが(汗))なかなか面白いな、という問題も時々出てくるので、前よりもちょっと楽しみになりました。
最近のひっかけ問題?としては、アラゴルンのエルロンドの会議での台詞の問題でしたでしょうか。「○○にかけて誓う」と言っていた○○は? という問題で、これは「You have my sword」の印象が強いので、剣を選んでしまった人が多かったんでしょうね。私も一瞬迷いました。
あと、「ビリー・ボイド、ドミニク・モナハン、オーランド・ブルームのうちで一番若いのは?」という設問もなかなか上手いなあ、と思いました。結構ファンなら知ってることだと思いますが、この3人の年齢順一見一番分かりづらいですよね。
私が唯一間違った問題は、DVD特典映像でのヴィゴ氏がらみの話で、本当に全く記憶になかったあたりがなんだかなーです(汗)
というわけで、私は結構楽しんでいる中つ国パスポートサイトなのでした。あまりあてにはしてなかったけど(bbsも見てなかったし)なくなったらそれなりに寂しいだろうなあ・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

RotK DVD鑑賞

2004年09月20日 | 指輪物語&トールキン


今日の写真は、命日も近かったということで?トールキン教授のお墓再びです。左上は昨年8月の写真なのですが、アクセサリーやら何やらお供え物???がたくさんなのがわかるでしょうか。
右上は今年5月の写真です。グワイヒアなのかな、これ(笑)
そして、左下が昨年8月の写真なのですが、なんと今年5月にもまだこの羊さんいました!というのが右下の写真です。お供え物は或る程度時間がたつと撤去されているようなのですが、なぜこの羊さんだけまだいたのか・・・謎です。

さて、今日はRotKのDVD本編を見ました。字幕変わってるかな、と思って字幕で観たのですが、あまり変わってなかったようで・・・それなら吹き替え見れば良かったなあ(?)
DVDで観ると、劇場版よりも色が綺麗で輪郭もくっきりしてる感じなのがいいですね。画面が小さいのは仕方ないとして・・・
ヴァン・ヘルシングで今ひとつのCGを観た後だったので、CGがすごいなあ、と思ってしまいました。オリファントとか、ナズグルの翼ある獣とか、「カッコイイ」と思えるCGなのはすごいことですよね。CGだけで画面に出ていて鑑賞に堪えるというのも。もちろんゴラムもですが。
しかし、何しろうちの14インチモノラルテレビだし、あちこち気が散りながらの鑑賞になるので、そんなに感動はしないだろうなあ・・・と思っていたのですが、意外なことに結構泣いてしまいました(汗)
メリーとピピンが別れるところとか(ここで泣くのは久しぶり・・・)、ついでに(?)エルダリオンが出てくるところとか、枯れた白の木とか、エオウィンがメリーを攫って(!?)走っていくところとか、ローハン軍がペレンノール野で突撃するところとか、「黒門開く」とか、フロドの病室にメリーとピピンが走り込むところ以降とか、このあたりはサントラにやられたと思います(笑)
「黒門開く」は、やっぱり音楽の効果と画面の対比が素晴らしいなあと思います。フロドのところにメリーとピピンが入っていくところは、フルートの明るい響きが素晴らしくて泣けました。さすがゴールウェイだな~といまさら実感(笑)そのあとのサムが出てくるところのアルトフルートも素晴らしいです。
サントラ絡み以外で泣けたのは、バラド=ドゥアが倒れるのを呆然と見ているアラゴルンの表情がかすかに笑みになるところでしょうか。ここ、時々泣きのツボに入るのですが、「サウロンが倒れた」ではなく「フロドがやった」ということに対しての喜びなんだなー、とわかるのが泣かせるところです。ガンダルフの表情もそうなんですが。
強い主人公が悪と対決して勝利、というシチュエーションとなんと違うことか・・・というあたりがやっぱりいいなあ、と思います。
そして、灰色港でもボロボロに泣きました。なんだか自分自身がフロドと別れるのが辛いような気になってしまったというか。
ちょっと前までは、サムに後から来て欲しいと言えない映画のフロドは原作よりかわいそうだ、と思っていたのですが、原作を読み返したら、やっぱり原作のフロドの方がかわいそうだ、と思うようになりました。
今日映画を見直して、むしろ映画のフロドの方が達観しているように思えました。透き通るような表情で船に向かうフロドの姿が悲しくて、でも悲しいことではないのかも、と複雑な気持ちになりました。
原作のフロドが船に向かうあたりの描写はとてもあっさりしていて、フロドがどんな表情だったのかは原作からはわかりません。映画のフロドの表情はひとつの解釈としてありかなあ、と思いますが、原作のフロドとはやはり違ったのだろうな、と思います。サムたちも、笑顔を返したりはできなかっただろうと思うし・・・なんて、色々と考えてしまいました。
とまあ、結構泣けたりしたのですが、それにしてもRotKは前半につまらない箇所が多いなあと(汗)FotRにもTTTにもトイレタイムにできるようなシーンはないのですが(TTTのトイレタイムと評判のアルウェンの場面はサントラが良いのでトイレ行ってる場合でないです)、RotKには「早送りしちゃおうかなー」と思うシーンがいつくかあるんですよねー(汗)
ほとんどフロド、サム、ゴラムルートなんですが・・・それももちろん、ゴラムの悪だくみ(汗)シーンで。(死者の道もですが(汗))ここはサントラがすごくいいわけでもないので、本当に早送りしたくなってしまいます(汗)フロドの「Trust me」のところはちょっとサントラいいんですが。
デネソールにも既に馴れてしまった今、PJ映画の最後の壁は、このRotKでのフロド、サム、ゴラムの関係の改変ということになってしまいました。永久に越えられそうにないですが・・・(汗)
などなどのことを再確認したDVD鑑賞でした。今度は連続鑑賞に挑戦したいところですが、いつできるやら・・・(汗)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宮部みゆき「ICO霧の城」

2004年09月19日 | 読書
実は宮部みゆきファンタジーは「ブレイブ・ストーリー」を以前読んで、「んー?」だったので、その理由を確認するために読んだようなものです。という訳で、最初から文句たらたらなんですが(汗)
「ブレイブ・ストーリー」を読んだ時に、あまりにもゲームっぽいのでうーむ、と思ったのですが、今回のこの作品は、プレステ2の同名ゲームに触発されて書かれたものだそうで、なるほど、宮部ファンタジーはゲームの世界なんだな、というのがよーく分かりました(汗)
ゲームの世界なんだから仕方ないと言えばそれまでなんですが、他のジャンルであれだけ社会的な作品を書いている人が、ファンタジーだけはいきなりゲームの世界になってしまうのに、どうしても違和感を感じてならないんですよね・・・
「ブレイブ・ストーリー」は、現実世界とファンタジーの世界が両方出てきたので、そのあたりの違和感がものすごかったのですが(汗)父親の浮気事件のリアリティと、ファンタジー世界のリアリティのなさがあまりにもギャップがありすぎでしたね・・・
今回の「ICO」では、ファンタジー世界しか出てこないので、その点の違和感はないかなあと思ったのですが、かえってつまらなかったです・・・(大汗)
どうしてファンタジーになると、善と悪がこんなにはっきりと描かれてしまうのでしょうかねえ。今時「絶対善」とか「絶対悪」とか、古過ぎると思うんですが・・・。他の作品で描かれているようなテーマをそのままファンタジーの世界で描いたら、面白い作品が生まれるような気がするのですがねえ・・・。
あと、子供が主人公というのがとてもズルイと思うんですよね・・・。そういうファンタジー非常に多いですが。子供なだけで=絶対善、な主人公になっちゃうじゃないですか。(そういう点が宮崎アニメ、特に「天空の城ラピュタ」で嫌いな点です・・・(汗))
子供が主人公なら皆ダメ、というわけではないですが、もちろん。ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」なんかでは子供が主人公なことに意味がありますからね・・・

どうも私はファンタジー作品に対しては評価が厳しいのかもしれませんが(汗)
私が惹かれるファンタジー作品というのは、既成の作品に対して斬新な印象があるもののようです。そういう意味では、既存のファンタジーに対してパロディ精神のあるダイアナ・ウィン=ジョーンズはちょっと面白いかも、と思いました。(ハウルシリーズしか読んでませんが(汗)映画どうなんでしょうねえ)でも、あれもかなり子供向けかなあと思いましたが。
それを考えると、トールキンの作品は、常に神話や伝説に対するオマージュとパロディ精神に溢れていて、だから新鮮に思えるのかなあと思います。小さなホビットが主人公な「ホビット」にしろ「指輪物語」にしろ、クライマックスにはどちらも衝撃を受けます。「ホビット」では、主人公が気を失っているうちに戦いが終わっちゃうとか、「指輪物語」ではあの指輪の棄てられ方だとか。
「農夫ジャイルズの冒険」も好きなのですが、あれも、勇者でもなんでもない農夫ジャイルズと年寄りのめす馬が活躍してしまう、英雄物語のパロディ精神に満ちているところが斬新でいいんですよね。
ちょっと話が逸れましたが(汗)結局のところ、面白いファンタジー作品が書かれるには、先行のファンタジー作品のことをよく知っている上で、その単なる真似ではなく、そこから新しい発想で描かれることが必要なのかもしれないなあ、と思いました。
そういう意味では、ゲームは好きかもしれないけれど、多分先行のファンタジー作品はほとんど読んでいないと思われる宮部みゆき氏のファンタジーが物足りないのは、仕方ないことなのかもしれませんね。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

LotRサントラ話~木管楽器のこと

2004年09月19日 | 指輪物語&トールキン


今日の写真はオックスフォードの聖メアリー教会から見た街です。左上がインクリングスが開かれていたモーダレン・カレッジ方面(塔のあたりがそうです)、右上がトールキンが所属していたマートン・カレッジ方面(これも塔のあたりがそう)、左下の塔のあたりがクライストチャーチ・カレッジで、写ってないけれどトールキンが所属していたペンブローク・カレッジもこのあたり。そして右下に写っているチャペルのあたりはトールキンが学生時代に所属していたエグゼター・カレッジです。

今日は三連休を有効に使って?RotKのDVDを観ようかと思ってたんですが、なんか時間がなくてダメでした。家でいつでも見られると思うとなかなか観ないんですよね・・・
でももうそろそろ1ヶ月くらい見てないし、今夜あたり観てみようかな。三連休終わりなのに昼夜逆転するのはどうかと思いますが(汗)

さて、ネタがない時はサントラ話になるのですが(汗)今日はサントラに出てくる木管楽器の話です。
コンサートで嬉しかったことの一つに、どこでどの楽器が吹いているのかが確認できたことがあります。
で、気がついたことなのですが、結構違う種類の楽器がユニゾンでメロディを吹いているところが多いなあと。
特に印象的なのは、FotRのプロローグのゴラムのテーマでしょうか。私は最初はコールアングレだけで吹いているのかな、と思っていたのですが、よくよく聴いたらフルート(正確にはアルトフルート)の響きもするなあ、と気がついたのですが、コンサートではそのあたりの音がさらによく聞えました。そして、コンサートではクラリネットも吹いていたように見えたんですが・・・他の場面だったかな?
そう言えば、TTTでゴラムが「やさしくしてくれたらわしらもやさしくなるよ」と言うシーンのゴラムのテーマ、私はフルート(アルトフルート)とクラリネットかと判断したのですが、コールアングレっぽい響きも聞えるよなあ、と思っていたのです。もしかしたら、ここもアルトフルート、クラリネット、コールアングレで吹いているというのが正解なのかも。
こういう風に複数の楽器の音を重ねるのは、音の響きの問題もあると思うのですが、LotRサントラの場合、色々な意味も込められているように思えます。特にゴラムは、複雑な性格が絡み合ったキャラクターですから、3本の楽器を使うことでそのゴラムの複雑な内面を表しているのかな、なんて想像してしまいます。フルートのホビットらしい純粋な悲しさ、クラリネットの寂しさ、コールアングレの苦悩を含んだ悲しさ、といったような・・・
あとコンサートで印象的だったのは、フルートのソロがたいていアルトフルートだったということです。「夕星姫」もそうでしたし、低い音のフルートはたいていアルトフルートと思っていいみたいです。普通のフルートはまた明るい場面で印象的に使われていますが。
そう言えば、木管では花形のオーボエが、LotRサントラではほとんどソロの出番がありません(汗)ミスリルの鎖帷子登場のシーンと、黄金館のエオウィンのシーンくらいしか印象ありません。
その代わりに、オーボエの低音楽器であるコールアングレが大活躍、なんですよね。
クラリネットはさすがに普通の管がメインでしたが、クラリネットはもともと暗めの音ですからね(汗)
そういうことを考えると、LotRサントラでは、暗くて物悲しい雰囲気を表すために、敢えて低めの音の木管が選択されているんだなあ、ということが見えて来るように思います。
こういう楽器の選択ができるのも、ショアがオーケストラのアレンジも自分でできる人だからこそなんでしょうが。ショアのLotRサントラへの入れ込みよう、こだわりようも感じられるなあ、と思ってしまいますね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

臆病?な人たち~だからホビットが好き!?

2004年09月18日 | 指輪物語&トールキン

今日の写真から今年の5月にイギリスに行った時の写真シリーズになります。これはロンドンのForbidden Planetのショーウィンドウの写真です。全体像は指輪サイトの方に載ってますが、こちらは拡大バージョンです。お目目キラキラのガンダルフとフロド人形がいいですよねー(笑)
そして気になるのが、フロドたちの足元にいるアラゴルン、ギムリ、レゴラスのフィギュア。レゴラス何やってるんでしょうね・・・アラゴルンの背後からスライディング・タックルしようとしてる??? (倒れてるんだと思いますが・・・(汗))

昨日映画カテゴリーに「ヴァン・ヘルシング」の感想を書いたのですが(とってもネタバレなのでこれから観る予定の方は決して読まれませんように(汗))、その中でディヴィッド・ウェナム演じるカールのことを、キャラクター自体好きかも、と書きました。ところが、その後ざっとネットめぐりして一般的な感想を読んでみたら、どうもカールが良いと書いているのはLotRファンだけのような気がしました・・・(汗)
私もやっぱりディヴィッド・ウェナムが演じてるからいいと思っただけなのかなあ、と思ったのですが(もちろんウェナムさんが演じているから、というのは絶対ありますけど)、ちょっと考えて、やっぱり私はああいうキャラ好きだよなあ、と思い当たりました。ああいうキャラというか、戦うことや化け物と対決することに普通に恐怖を感じて怖気づく、「臆病な人たち」が好きなんだよなと。
私は「スリーピー・ホロウ」がとても好きなのですが、ジョニー・デップ演じるへたれ主人公イカボットがかなり気に入ったものでした。女子供の後ろからついて行く主人公なんて!と新鮮でしたね(笑)普通に怖がりな人が、恐怖におびえながらも頑張る様が結構好きでした。
多分、自分自身がすごい怖がりだし、戦うのなんて真っ平ご免な人なので(剣道で相手を叩くのすらできなかった(汗))、そういうキャラに共感を覚えるのだろうと思われます。むしろ、勇気があって恐れを知らないヒーローは嘘っぽく感じてしまいます。
だから結構「トロイ」のパリスも好きなんですけど・・・(汗)映画のフロドも、原作と比べても弱すぎると言われますが、私はその点に関しては平気なんですよね。他の点でひっかかるところはありますが。
なんてことを考えていてふと気がつきました。そうか、それで私はホビットが好きなんだなあと・・・そして、そんなホビットたちが主人公だから、「指輪物語」に惹かれたんだなあと。
「指輪物語」の中で、ホビットたちは戦う力もないし、魔法が使えるわけでもありません。当然戦うことや、ましてや一人で指輪を棄てるためにモルドールに乗り込むなんてことには、恐怖を感じて、できることならやりたくないと思います。そんなホビットたちが主人公な点が、「指輪物語」の特異で、私が斬新だと感じた点なのです。
私がホビットたちを好きだなあと思うのは、自分が感じる恐怖をとても素直に認めていることです。恐怖を認めながら、勇気を振り絞る姿にとても感動しました。
フロドは、「旅の仲間」の終盤で、自分が一人で指輪を棄てに行かなければならないことを認識し、でも決断を下すことができずに悩みます。そして、原作ではボロミアに、映画ではガラドリエルに、「怖いのです」と気持ちを吐露します。
特に原作の方でボロミアに語っているのが悲しいなあと思います。この時おそらくボロミアは既に正気を失っている状態だったと思われるので、フロドの言葉はボロミアに受け止められることはなかったのですから・・・
サムも、フロドへの愛のために我を忘れて勇気のある行動もしますが、基本的にはオークが怖い、普通の小さなホビットです。そのサムが大活躍する点がサムの魅力なのだと思うので、映画のあまり怖がりでなさそうなサムに物足りなさを感じる私です(汗)
ホビットの恐怖と勇気という点では、メリーに一番共感を覚えました。(原作の話ですが(汗))ローハン軍と行を共にしながら自分はお荷物だと感じ、アングマールの魔王の前では恐怖に顔を上げることもできないメリーが、エオウィンのために勇気を振り絞る場面は涙なしでは読めません!(だから映画のメリーが魔王を刺す場面はかなり残念なんですが・・・)
エオウィンと言えば、映画のエオウィンが原作のエオウィンほど果断でなく、モルドールの大軍やアングマールの魔王に恐怖して慄いていたのが、私はとても好きでした。もちろん原作はまた原作でカッコイイんですけどねー。
最近は「強いヒロイン」が多くて、なんか私としては食傷気味というか(汗)なので、あの人間的なエオウィンは逆に新鮮に感じました。ただ、「強いヒロイン」に馴れている映画ファンの人には、逆にインパクトを与えられなかった面もあったようですが・・・
ペレンノール野の大軍を前に慄きながら、お互いに励ましあうエオウィンとメリーはかわいかったなあ・・・惜しむらくは、アングマールの魔王との対決の時ももう少しメリーを前面に出して、戦いの前のこの二人の姿と対比させてくれても良かったんじゃないのかな、と・・・(単にメリーの扱いに不満があるってのもありますが(汗))
そんな訳で自分のホビット好きを再確認してしまいました。だから、いくらカッコよくても人間やエルフにはホビットほど惹かれないんだなあと・・・。そう言えば初めて原作を読んでいた時、アラゴルン登場の場面を読みながら、「ホビットがいなかったら、この人のことカッコイイと思ってたんだろうなあ・・・」と思ったのですよね。やはりホビットの存在というのは、「指輪物語」の中で大きいなあと思うのでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヴァン・ヘルシング(超ネタバレ。未見の人は読まないでください(汗))

2004年09月17日 | 映画
昨日見てまいりました、ヴァン・ヘルシング。
今イチという評判は聞いていたのですが、本当に今イチでうーむ、でした(汗)
映像とか雰囲気はとっても良いのですが・・・特に最初のモノクロの場面はかなり良くて、ちょっと期待しちゃったくらいでした。でもCGはちょっとなあ、でした。LotRのCGってすごいなあと改めて実感。あとキャラもいい感じなんですけどね。コメディっぽいアクションも期待通りだったし。
何がいけないのかなあ、と思うに、話がとってもとりとめない感じになってたのがいけないのかなあと。エピソード詰め込みすぎ、というほどでもなかったと思うので、つなぎ方とか見せ方がよろしくないのかなあ・・・
特に、フランケンシュタインはもうちょっと上手く絡ませられなかったのかなあと。ちょっと期待しちゃってたかもしれません、フランシュタインに関しては(汗)
あと、クライマックスシーンの対決がCGなのもちょっとなあ・・・しかもあんまりいいCGと思えなかったし(汗)怪獣対決みたいでなんかうーん、でした。
それから、キャラはだいたい良かったんだけど、肝心のヴァン・ヘルシングが今ひとつキャラが立ってなかったかも。ヒュー・ジャックマン、X-MENの方がカッコイイと思えました(汗)ルックス的にはヘルシングの方がカッコ良さそうなんですが。
アナもなんだかあまり魅力を感じず・・・どこも悪くないんですが、何かが今ひとつ足りないという点ではヘルシングと一緒だったかも。んー、こう考えると、メイン二人のキャラの弱さも問題だったかな・・・
一緒に行った友達はヘルシングの謎がラストで明かされなかったことが不満だったようですが、私はそれは知っていたからか、どうでもいいような気がしました(汗)それにしても、記憶喪失でその謎を敵が握っていて、でも今ひとつ明らかにされなくて、というパターンがあまりにもX-MENとかぶるんですが・・・いいのかなあ(汗)
一番よろしくなかったのはラストかなあ。あの、空にアナの幻が出てくるのとかはぜひともやめて欲しかった(汗)フランケンシュタインが不自然に小さい筏に乗って取ってつけたように出てきたのもなんだか・・・(なんだかんだ言ってフランケンシュタイン好きだから文句言ってるのかも、私(汗))
ただ、アナの死に方はあっさりしてて良かったです。あれで最後に息があってうだうだやられていたらうんざりでしたでしょう(汗)ヴェルカンもそうだったけど、ゲスト?があっさりと死んで主人公たちだけが生き残るというのは潔くて結構好きかもしれません。
突っ込みどころも満載でしたが、なんかそういうところを気にする映画でもないような気がするんで(汗)いちいち書きませんけど。

とまあ文句を並べましたが、良かったところ。
まず、ドラキュラの花嫁たちがかなり気に入りました(笑)変身後は今ひとつですが、変身前はとても好きですねー。一番可愛いマリーシュカがあっさり死んじゃってショック! でしたが。でもアリーラも好き。最後の方出番たくさんで嬉しかったです(笑)自分たちの子供が命を得て喜んだり、死んでしまって嘆いたりするところも良かったし。
ドラキュラも結構良かったなーと。(の割には一言(汗))
そして、やはりディヴィッド・ウェナム演じるカールでしょうね~(笑)生き生きしてて良かったです。かわいかったー。
なんか、「普通の人頑張れ!」というあたり、観客が一番感情移入できるキャラだったのでは。
コミカルなところも良かったですが、ヘルシングに「いざとなったら自分を殺せ」と言われて「できないよ」と言うところの表情とか、さすがだなー、と思いました。あの映画で一番いい演技だったかも(笑)
全然肉体派でないけれど、頭脳派な感じなのも良かったし。ウェナムさんの演技も良かったですが、あのカールというキャラクター自体が結構好きだなあ、と思いました。
氷の壁をヘルシングとアナが抜けた後、二人がちょっとカールが来るのを待って、「来ねえな」って感じでさっさと先に行っちゃうのとか結構好きでした(笑)
残念なのは、台詞が多いので、彼のシーンは字幕に追われて意外と表情とかちゃんと見られなかったことでした。うーん、吹き替えでもう一度観る? そこまででもないしなあ。
あ、「アニメーテッド」は買ったんですが、日本語吹き替えでヘルシングをやってたのが山路和弘さんで、思わず日本語版も見てしまいました(笑)山路さんの声カッコイイよなあ。
でもカールの声はあんまりかわいくなくてうーむ、でした。ポルトガル語版のカールもちゃんとかわいい声だったのになあ・・・(しかしなぜポルトガル語版も入ってんでしょうね? どうせならスペイン語版が良かったなあ)

とまあそんな感じの感想なんですが、さてこの映画の自分内評価はどうなのかなーと分析してみると、ちょっと複雑です。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」が、一番近い感想&評価だった映画のように思うのですが、全体的な出来は「パイレーツ~」の方が上だと思いますが(汗)どっちが好きかと言われると、「ヴァン・ヘルシング」かなあと・・・
全体的な雰囲気とか映像とかが好きなのかもしれませんが、おそらくジョニデ&オーランド・ブルームよりもヒュー・ジャックマン&ディヴィッド・ウェナムの方が気に入ったということ、なのかな??? ヒュー・ジャックマンよりはジョニデの方が好きなんですが・・・ということはやはりウェナムさんかな、決め手は(笑)
もう一回見てみたい気はしますが、さて映画館に行くべきか、DVD買うべきか。微妙なところです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

LotR音楽絡みの話

2004年09月17日 | 指輪物語&トールキン

今日の写真はボストンのMuseum of Sienceの駐車場からの入り口?にある看板です。車で来た人をお迎えする看板、なのかな?
これでこの夏の旅行のLotR関連写真はおしまい、なのですが、画像のアップロードの容量がかなりあるので、指輪サイトでupしてなかった未公開写真???もこれから少しupしてみようと思います。ので、もうしばらく本文と関係ない写真つき日記にお付き合いくださいませ。

ニュースとしてはかなり遅れてますが、ワーナーがMGMの買収に失敗したそうですね。新聞の一面にも出てましたが。
これでPJの「ホビット」映画化がまた一歩(どころでない?)後退したといったところでしょうか。
サントラファンとしてはもう少し気になることがあります。LotRサントラボックスセットの発売について、ハワード・ショアが「ワーナーで好感触を得ていたけれど、買収問題(?)のせいで話がストップしている」というようなことを発言していたのですが、それってこのMGM買収のことなんでしょーか。なんかあんまり関係なさそうな気もしますが・・・?
で、買収に失敗したこの場合、サントラボックスセットの運命は???(汗)騒動がひと段落しさえすれば話がまた進むのでしょうか。気になります。ぜひぜひ出て欲しいですから・・・

あと、TORnから拾ったニュースを二つほど。
アムステルダムでこんな素敵なコンサートが行われたそうです。
まず一幕ではバクシアニメのサントラ、キャスパー・レイフ氏のギターとオーケストラをバックにクリストファー・リーが歌う(というか朗読するというか)トールキン・アンサンブルのMalbeth the seer's wordsとTreebeard's Song(聴きたかった~(涙)クリストファー・リーの木の鬚は涙なしには聴けませんよ!!)、LotR SymphonyからTTTの第三楽章、第四楽章、再びトールキンアンサンブルから、ピーター・ホール氏も加わってElven hymn to Elbereth Gilthoniel、ピーターホール氏の歌う「サムのオークの塔の歌」(これ聴いたことないんですよね・・・聴きたいよ~!)、インストバージョンのMay it Be、最後にはLotR SymphonyのFotRから。(多分第二楽章かと)
二幕ではヨハン・デ・メイの交響曲第一番The Lord of the Ringsと共にバックにクリストファー・リーが朗読やナレーションをするという趣向だったようです。
いやー、指輪絡み音楽ファンには唾涎のコンサートだったようですね。行けるものなら22日、23日のロンドンのLotR Symphonyとセットで行ってみたかったものです・・・
真面目な話、トールキン・アンサンブル&クリストファー・リーのコンサートやらないでしょうかね。まあ、私が行ける時にやってくれないと悔しいだけなんですが・・・
いいなあ、クリストファー・リーの木の鬚が聴きたいよ~! まだ聴いたことのない方、AT DAWN IN RIVENDELLぜひ聴いて見てください! これは日本語訳が間抜けな国内版ですが・・・(汗)
んー、久しぶりにトールキン・アンサンブル聴きなおしてみようっと。

もう一つのTORnからのニュースは、ニュージーランドでYULIAという弱冠17歳の歌姫(LotR Symphonyに参加しているHayley Westenraもそうですね・・・)がその名もINTO THE WESTというアルバムを発売し、その中でINTO THE WESTをカバーもしているそうです。
このアルバム、残念ながらまだ日本では手に入らないようですが、こちらで試聴ができます。INTO THE WESTはフルトラック聴けます。
シセルのおかげで歌う人が違うのにはもう免疫?ができていて違和感ないですが、むしろアレンジが違うのに微妙な違和感を感じてしまうのですが(汗)でもやはりいい曲だなあと思います。カバーされるというのもまた嬉しいものですね、なんて。
ところでINTO THE WESTはカラオケに入ってるんでしょうかね。久しくカラオケ行かないので分からないのですが・・・。MAY IT BEは歌うの厳しかったので(汗)いっぺん歌ってみたいですねえ、INTO THE WEST。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

楽楽シニア英会話「リンガーになるの巻」

2004年09月16日 | 指輪物語&トールキン

今日の写真はMuseum of Sienceの入り口です。相変わらず不思議な人選ですが。

昨日朝日新聞の夕刊を見ていました。「マリオン」という告知ページ?の中に、時々「楽楽シニア英会話」というコラムが連載されています。(曜日とか決まっているのでしょうが、あまり気にしてなかったもんで(汗))小さな囲みコラムで、初老の夫婦と思われるクマさんの吹きだし会話つきのイラストと、文章の簡単な解説がついています。私はいつもイラストの中の噴出しの台詞だけを読んでいました。
昨日も載っていたので、何の気なしに台詞だけ読みました。

クマ夫人「Whose big knife is that?/あれは誰の大きな包丁?」
クマ旦那「That's Aragorn's sword, my dear.」

え、アラゴルン???

びっくりして文章の解説の方を読んだら、なんとボストンのLotR展のお話だったのでした!
実用会話例としてチケットを買う時の英文なども書いてありましたが、なんだかファンのことを「Ringers」と書いてあったり、指輪のことはちゃんと「The One Ring」と書いてあったりと、もしかしてこれ書いた方は指輪ファン??? という感じでした。(尾島恵子さんという方なんですが)少なくともボストンのLotR展に実際にいらしたんでしょうねえ。
で、イラストの方に再び目を向けると、よく観ると展示してある剣、デフォルメしてありながらもちゃんとアンドゥリルと分かるフォルムで(笑)展示の仕方は実際のLotR展と違ったので、イラスト描いた方はボストンには行ってなさそうですが。横倒しになってスタンドで支えて飾られている様が本物の博物館の剣の展示みたいでちょっと微笑ましかったです(笑)
そして、イラストの下の方には「リンガーになるの巻」と書いてあって、かわいくて笑ってしまいました!(笑)LotR展に行ったくらいで「リンガー」になるのかどうかわかりませんが(笑)

朝日新聞といえば、夕刊の天気予報欄にRotK公開中はずっとRotKのバナー広告が出ていたのですが、昨日久々に注意して見たら、ドッグフードの広告になっていてちょっとショックでした(汗)映画の広告が載るところだとばかり思ってました・・・
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「指輪物語」4回目読了

2004年09月14日 | 指輪物語&トールキン

今日の写真は、前にも出したMuseum of Sienceのロビーの天井のフラッグの全体像です。うーん、これでは何が何だかですね(汗)左前がガンダルフ(白)とフロド、左奥がエルロンドとギムリ(謎の組み合わせ・・・)、右前がアラゴルンとアルウェン、右奥がサルマンとオークでした。(オーク写ってないですが)。全体的に人選がよくわからないボストンのLotR展のPOP類です・・・

さて、昨日原作4回目読了しました。読み始めたのRotK公開前だったのですが、中断しながらだらだら読んでいたらこんなことに(汗)一応クリストファー・リーに倣って年1回は読み直したいと思っていたりするのですが、私のペースだと年がら年中指輪読んでることになりそうな(汗)
でも、そのおかげで、映画を観た後に「王の帰還」を読むことになり、色々と考えさせられてしまいました。
一番に思ったのは・・・「PJ映画やっぱだめだめじゃん!」ということでした(汗)映画ファンの方には申し訳ないですが、って今まで散々文句言ってていまさらですね(汗)
映画RotKを初めて観た時に感じた違和感には色々と理由があったと思うんですが、一番の理由は、ほとんどの場面で原作から得た感動に及ばなかったということだったんでしょうね。というのを原作を読み直していて実感しました。
デネソールはもう論外として(汗)戦闘シーン好きなPJならペレンノール野はさぞかし・・・と思いきや、原作の方がはるかに感動できたのには驚きでした。ガンダルフとアングマールの魔王の対峙で息詰まるその瞬間に聞こえるローハンの角笛・・・なんでここ原作どおりにしなかったのか疑問です。他にもそんなシーンがごろごろと・・・アングマールの魔王を倒す場面も、特にメリーの扱いに疑問ありですしね・・・
しかし、それ以上に違和感があったのは、やはりフロド、サム、ゴラムルートでした。
原作のモルドールのあたりを読んでいて感じたこと。映画ではあのレンバス事件がないとイベントが少ないと思われてしまったのでしょうが、全然そんなことないと思いました。原作のようにただ静かに、フロドとサムの絆を描くこともできたはずなのに。4回目にして一番フロドたちの旅が心に染みたのは、映画の反動もあったのかもしれません・・・ということはやっぱり映画のおかげってこと?(笑)
そして、今回今までで一番、「ホビット庄の掃討」が心に残りました。やはり映画でもやるべきだったのではないかな、と初めて思いました。今までは「なくても仕方ないのでは」派(?)だったのですが。
メリーとピピンがカッコイイので映画でも観たかった、というミーハーな理由もありますが(笑)やはりフロドの存在感のためにやって欲しかった、というのがありますね。やっぱり映画のフロドを全部見てしまったからなのかな・・・
メリーとピピンが戦うことを選び、そのために栄誉を勝ち取る一方、「殺してはいけない」と説くフロドの存在感がホビット庄の中でだんだん薄くなってしまうということは、今の世の中にドキッとするくらい合っている部分があって、考えてしまいます。
私がTTTまでは弱すぎるフロドをOKと思っていたのは、あれは原作の「戦わない」フロドの姿を拡大解釈したものだと勝手に思っていたからなんですよね。今ではそうではなかったことがわかったのでまた考え方違って来ましたけど・・・
「THE END OF THE THIRD AGE」によると、「ホビット庄の掃討」は、最初の案ではフロドの台詞だったところがメリーになっていたり、改稿を重ねるにつれて戦いの中でのフロドの影を薄くして行った様子が分かります。戦わないフロドが主人公であるということ。トールキンは寓意ではないと言うでしょうが、それでも戦争の影響がないとは言い切れないよなあ、というのが正直な感想です。
サルマンとフロドの最後の対峙にも、今まで感じなかったようなことを感じました。賢者であったサルマンだけが、フロドの真の成長を見て取ったのだなあと。フロドの仲間たち(サム、メリー、ピピン)にはわからなかったことを、サルマンだけがフロドに告げたのですね。これも今回初めて、サルマンが悲しく思えました。
そして、そこから後は涙なしでは読めなくなってしまいました(汗)3月と10月に病むフロドの様子がこれほど胸に応えたのは初めてでした。サムが忙しくて気がつかないこと、フロドがサムのために病気のことを隠していた様子もただただ悲しくて。サムが何も気づかないまま、別れのときが近づいているのだなあと思うと・・・
いよいよフロドがサムに全てを託し、「ちょっと一緒に来て欲しい」と頼む時、何も知らないサムは、裂け谷まで行くこともできないとフロドに言います。フロドは本当は無理と分かっていてもサムに一緒に来て欲しかったのかもしれない、とふと思いました。そんなフロドの思いを、何も知らないながらもサムの言葉は拒絶してしまっているようで、フロドのことが悲しくてなりませんでした。
そこから後、エルフたちの一行に出会うところも、フロドがサムに「私が持っていたもの、これから持ったかもしれないものは全てお前に残して行くからね」という言葉、何もかもが悲しくて、泣けて仕方ありませんでした。結末知っているのにこんなに泣けるのってすごいなあと(汗)いや、知ってるからこそ泣けるのかもしれませんが・・・
ガンダルフのホビットたちへの別れの言葉、そしてフロドのサムたちとの別れのキスは原作ではとてもあっさりと書かれていますが、今回初めて、もしかしたらトールキンはあっさりとしか書けなかったのかもしれないなあ、と思いました。もしトールキン自身がサムと同じ「清められて苦悩を伴わない悲しみ」に心を満たされてこの場面を書いていたのだとしたら、過剰に涙を誘うような描写はできなかったはずだよな、と思って・・・少なくともその場面までで充分に悲しくなっていた私には、それ以上の描写はいらない、と思えました。
という訳で、4回目だというのに思いがけず泣かせられてしまった原作読書でした。今まで見えて来なかったところが感じ取れるようになったのは、PJ映画を見て色々と考えたせいなのかな、とも思います。特にフロドについては、PJ映画であのように描かれたからこそ、色々と考えるきっかけになりましたし。
そもそもPJ映画がなかったら、ネット上で色んな方の意見を知ることもなかったと思いますし、原作を何度も読み返すことすらしていなかったかもしれないんですよね。そう思うと、はじめの方で「だめだめじゃん」とか書いたのですが(汗)やはりPJ映画のおかげで得た物は多いんだなあ、とも思うのでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

LotRシンフォニーに入らなくて残念な曲

2004年09月12日 | 指輪物語&トールキン

今日の写真はボストンのアルゴナス像レプリカの拡大バージョンです。うーん、もう少し角度とか揃えて撮れば良かったな・・・
映画では右がエレンディル、左がイシルドゥア、ということらしいですが、まあどっちでもたいした違いはないと思うので、私は右イシルドゥア、左アナリオンだと思ってようと思います。
それにしても、どちらにしても映画の役者さんたちとは似ても似つかない・・・きっとキャストが決まる前にもう作っちゃってたんでしょうね。(裂け谷の壁画のイシルドゥアも全然似てないですよね、そう言えば。)

さて、まだまだコンサートの話なんですが(汗)
LotRシンフォニーに入らなくて残念な曲第一位は「ミナス・ティリス」のゴンドールのテーマだと思うのですが、私の残念な曲第一位は、実はSamwise the Braveだったりします。TTTの。
この場面自体には色々とひっかかりもあったりするのですが(汗)音楽は素晴らしいと思うんですよね。冒頭の静かなフルートを聴いているだけで涙が出て来ます。その後、「一行の離散」が再び、より静かな感じで出てくるのも泣かせるし、最後にファラミアが出てくるところの静かなクラリネットの「ホビット庄のテーマ」がまた泣かせるんですよね。バックでハープが静かに流れているのがまた良くて。
この曲をカットしたの、わからなくもないんですが、「ゴラムの歌」への流れを考えると、入ってても良かったんじゃないの?と思うんですが・・・
もう一つ残念だったのは、「黒門開く」です。これは、一気に「全ての終わり」になだれ込む流れがカッコイイので、仕方ないかなーとは思ってるんですが、でも生で聞きたかったんですよね・・・(結局は入らなくて残念なのって、生で聞けないのが残念ってことなんですよね・・・)
サントラで一番好きな場面は、今のところは「黒門開く」なんです。あの暗い状況で、あの明るいティンホイッスルのメロディを持ってきたところが本当に衝撃でしたね。滅びの山を這い登るフロドの姿とティンホイッスルの明るい音が素晴らしいマッチングだと思います。レゴラスとギムリの会話からフロドとサムの姿に繋がるあたりもいいですし。フロドとサムの場面に移ると、静かに合唱が重なって行くところとか。
コンサートのおかげで生で聞くことが出来て、レコーディングだと聞こえない音なんかも聞こえたりして、とても面白かったし、違った感動もあったりしたので、やはり好きな曲が入っていないと残念ですよね。全体の構成を考えたら仕方ないとしても。(でもSamwise the Braveは入っても良かったのでは・・・と抵抗してみたりして)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする