それは突然私の前に現れた。
何気ない日常の中でそのことが起こることなど、予期することさえ出来なかった。
右腕に衝撃が走る。
腕に目をやると、黒い物体が私の腕にのっている。
これは何だろう?
一瞬何が起こったのか、わからなくて頭が真っ白になる。
私はこれをどうすればいいのだろう?
数秒だったのか、数分経過したのかわからないまま、その場に立ち尽くす。
黒い物体は、私の腕にのったまま動かない。
渡り廊下から女性がきて、私の方をみると笑って通り過ぎていった。
私も、もう笑うしかなかった。
これって、他人からみたら私が変な人状態よね。
思いっきり笑ったせいか、少し頭がまわりはじめた私。
この鳥は何がしたいのだろう?
外に出たいのだろうか?
私の腕にのったまま動かない鳥。
とりあえず窓が開いていたので、窓際に腕を近づけると鳥は大人しく移動した。
外に飛び出すのかなとみていたけれど、飛び立つ気配がない。
近くで鳥の鳴き声がしたので見てみると、同じ種類の野鳥を1羽発見。
窓際にいる鳥は、足に紐でも絡ませて困っているのだろうか?
足をみるけれど、絡まってはいない。
仲間の所に行きたいのだろうか?
もう一度私の腕にのるかい?
そう思って腕を差し出すと、何度も頭をかしげるしぐさをする鳥。
さっきから全然逃げようともしない。
近くに同じ鳥がいる。
もしかしたら大きくなりかけているひな鳥で、飛ぶ練習をしていて失敗して、私の腕にのっかってきたのかもしれない。
今まで生きてきた中で、野鳥が私の腕にとまることなどなかった。
貴重な体験だけど、その場を去ることにした私。
一生に一度のミラクルな体験。
でもメチャクチャ笑える出来事だった。
AI曰く、この体験は幸運の象徴らしい。

その日、自宅の駐車場でみた黒い羽根。
黒い羽根のスピリチュアル。
貴方を守護しています。