6月に入ってからオレンジの具合が悪くなり、室温が28°になるのに毛布にくるまって出てこないようになった。野菜は少し食べるけれどペレットは食べなくて、ウンの量も少なくなった。ウサギが餌を食べないと命にかかわるので、すぐに動物病院に連れて行った。
動物病院では、歯が伸びているのか、毛球症かもしれないということでお腹のレントゲン写真をとることになった。レントゲンの結果異常がなかったので、2.3日様子を見て餌を食べないようならまた連れてきて下さいと言われ、歯が伸びているかもしれないので全身麻酔をかけて削りますからと言われた。
診療対象動物に『ウサギ』と書かれていても、実際にウサギに詳しい獣医師がいるかは行ってみないとわからない。2.3日も様子を見ていたらウサギの命が危ない、自分の感でこの病院はウサギに詳しくなさそうと思った私は、翌日違う病院にオレンジを連れて行った。
この病院も診療対象動物に『ウサギ』と書かれていたが、ここでは全身麻酔をかけて歯を削ることは出来ないと言われ、他の動物病院を紹介してもらうことになった。私はそのまま三軒目の動物病院に直行した。
そこではウサギの歯を削る時に、全身麻酔をした経験も豊富そうだった。しかし暑くても毛布にくるまっていたので、私が「風邪をひいていませんか」と尋ねると、呼吸が乱れていたので風邪薬と胃の働きを活発にする薬を処方してもらった。獣医師は、ウサギは草食動物だから丸一日何も食べないと死んでしまうからと私に言った。
以前飼っていたウサギはいつも下痢をしていて、体が弱くよく動物病院に通っていた。そこの獣医さんから「ウサギは臆病な動物で注射をしただけでも死んでしまうことがある」と聞いていたので、もしオレンジが死んでしまったらかなりのダメージを受けるとわかっていたので、私は毎日気持ちが沈みがちだった。