みのもんたの朝のテレビ番組の後、福島第一原発の元所長だった吉田氏が食道がんで亡くなったことをインターネットで知った。
吉田氏の死が意味するもの。
それは、私の中では原発事故の真実が闇の中に消えたということだった。
冷静に今思えば、彼には福島原発の廃炉作業が完全に終わり、また原発事故により放射能による人体への被害がどのくらいまで拡大するのかを、その目で見届けて欲しいという気持ちがあった。
でも彼は亡くなってしまった。
吉田元所長の死に対して、国葬にすべきだとか、国民栄誉賞を与えるべきだとういう話がネットに載っていた。
それを見た私は無性に腹が立ってきてしまった。
同じ命なのになぜ遠藤未希さんは、「特殊公務災害」にはあたらないのだろうと。
自分の命と引き換えに、大勢の命を救ったのに。
天使のような人なのに。
東日本大震災で、歴史的な原発事故も起こった。
フクシマフィフティ・自衛隊・消防・原発作業員が命をかけた。地震直後建屋を見に行って亡くなった東電職員もいる。作業中に亡くなった原発作業員もいる。原発事故が原因で亡くなった人もいる。
そういう人達と、国葬にすべきだとか、国民栄誉賞を与えるべき人物との違いは一体何なのだろうか。
同じ命をかけた人間同士なのに。
これは、誰かが意図的に流したプロバガンダなのだろうか。
遠藤未希さん・吉田元所長・事故で亡くなった原発作業員、表に名前が出てこない人達。
一人一人の命の重さは変わらない。
それぞれが、自分の役割を果たしてこの世から去っていったのだから。
亡くなった方々のご冥福をお祈りします。