は行の日記

ははは、ふふふ、ほっほっほと笑って暮らせたら人生幸せです!

ゆびぬき88個目

2012-09-03 20:15:10 | ゆびぬき

今日はゆびぬき倶楽部の日

写真はありません

昨夜からの作りかけの、茶系の青海波帯留めの続きをチクチクしました

kikiさんの好きな色ばかりです~

薄い色から段々濃くして、最後にまた薄目の色を、、、、、これマイブームです~

さ行の日記と同じ日記です


やっぱりすごい

2012-09-03 08:01:09 | 健康&節約生活

昨日、車いすの友達和子さん(和子の家HP 最近は更新していません)の介助で長野のホクトホールへ行って来た

朝、早く家を出て、三才山の彼女の家まで行く

水は清く、山は麗し  彼女の家は山の中だけれど、だからこそ魅力的なのです

この川の上の橋に車を止めると、すぐ彼女の家です

伊那から、長野までの運転手として来たという、Gさん

高校生の頃から彼女の介助者として、この家に通って来ていた方(お若い女性)のようですが

車を見ると、初心者マークが・・ (;一_一)

長野までの道のり、kikiは高速ダメ、知らない道もダメ

予め、和子さんには運転はダメだよと言ってあったので、彼女に白羽の矢が・・・・ということらしい

いつもならば信大の学生さんが誰かどうかいるのだが、まだ夏休み中ということで、手が足りていない

和子さんは、前にも紹介したことがありますが、生まれつきの脳性マヒで四肢に障害があり

それでも生まれ育った家で暮らしたいと、ご両親が亡くなってからは、学生さんやボラさん、ヘルパーさんの手を借りてずっと一人暮らしをしています

そんな彼女の暮らしぶりは何度もTV取材や新聞取材も受けています

今日の長野行きは「地域で暮らすとは・・・」という、精神障害のピアサポートセンター(正式名称は定かでない ゴメンンなさ)主催のシンポジウムに参加するため

すみません <m(__)m>  横道に逸れました

この日の運転手のGさんが(昨晩から泊まっていた)持って来た、酪農家直通の生乳をいただき

(和子さんは無農薬の野菜を畑で作ったり、自家製味噌=昔ながらの手作り、しています)

彼女の家には介助で来る学生さんだけでなく、農業に興味があったり(農学部の学生さんも多い)

あっ、あっ、また横道に逸れました <m(__)m>

とにかく出発ですが、このGさんもkikiと一緒で、高速はダメ!と言っていたらしいのですが

もう時間がありません  「行くよ、高速で」と和子さんの容赦ない短い言葉に意を決したGさん

「kikiさん、後ろから来る車の確認をお願いします」ということで、二人で一人前(笑)そんな覚悟で出かけました

途中「コーヒーが飲みたいから休憩所へ寄って」と言う和子さん

「あの・・・」と口ごもるGさん

「あのね、高速が嫌いな人は(自分の事)合流地点が嫌なんだよね。だから休憩にサービスエリアへ寄ると、次合流地点をクリアしなければならないから、寄らずに行く」「和子さん、我慢して!」とkiki

介助の仕事で同行する時は、ご本人の意思を最優先するkikiですが、和子さんとは介助者と雇い主という関係ではありません

ただ単に友達関係ですので、言いたいことを言います。kikiも(笑)

「あぁ、そういうことか、分かった」と和子さん  お互い意思疎通が大事です(笑)

そんな訳で、初心者マークをつけたGさんの車は何台もの車に追い抜かれながらも無事、高速を降りました

Gさんは、「これ」とkikiに紙を手渡し「ナビお願いします」と

おぉ~! この極度の方向音痴のkikiにナビをしろと・・・・・恐れを知らない若者だ(笑)

下を見て車酔いと戦いながら地図を見て、この珍道中の一行は目的地へたどり着いたのでした

会場に入ると、今日の主催者(精神障害を持っているぴあカウンセラー)さん達やコメンテーターの先生方(北海道で精神障碍者の自立支援をされている方、精神科医師、大学の教授)のお弁当タイムでした

一緒にお弁当をいただき

和子さんが「今日、何をしゃべったらいいか聞いていないから聞いて来て」と

えぇ、これから1時間後には壇上に立つのに大丈夫?と不安なkiki

聞きに行くと、大学の先生(今日の司会者)「私たちも良くわかっていない、言いたいことなんでも言って」と

黒のスーツ姿が素敵な髭の精神科の先生「どんな声にもなれますが、低い声で話した方がいいのか?高い声の方が聞こえやすいのか?和子さんに聞いて」と

行ったり来たりしながら、伝言するkiki

身体障害や知的障害、視覚障害のヘルパー講座は受けているkikiですが、精神障害については全く無知です

先生方のお話より(すみません)その後のディスカッションで、障害を持った人が自分のことを話した自己紹介に唖然と (@_@;)

東京へ車で遊びに来て都内を走っているうちに、自分の車は追いかけられていると妄想や幻聴が出て、1晩中逃げ回っていたとか

突然「お前は死ね」と怖い声が聞こえたとか

アパートで一人でいる時に幻聴が聞こえ、相手が男だったから大声で言い合い、部屋のドアを開けたら、そこに実際に居たのは若い女性で、通報されて、警官が来て連行されて、分かってもらえず留置場に1泊した経験があるとか・・・・・・

こういう話をニュースや新聞で一方的に聞くと、正直怖いと感じますよね

正論で話しが通じない状態なのですから、頭の奥には刃物が浮かんでくるかもしれない・・・・・

ですが、昨日壇上にいた彼らは、至って穏やかで紳士で人格者なのです

今の環境(単に場所だけでなく、回りの仲間や理解者)やちゃんとコントロールされた薬などの条件が揃えば、ずっと病院生活などしなくてもきちんと地域で暮らして行けるのだと

この日のシンポジウムはそう言った「地域で暮らす」のお話でした

みなさんが何やかにやで精神病に関わっている人たちなのですが、和子さん一人は異邦人

「私は精神病のことは良くわかりません」と言った上で、和子さん自身の一人暮らしを続けるにあたっての大変な現実の話しをし、「大変ではありませんか?」の質問に

「苦労は苦労ですが、それを苦労とは思っていません。自分がしたい生活を続けるためですから」と

和子さんの淡々とそう言い切った姿を見て、先生方も精神の当事者もみなさん、深くうなずいていました

結果、精神だろと、身体だろうと、障害があろうとなかろうと、生きて行くには苦労はつきもので、それでも自分が地域で暮らして行きたいと思うならば、そのくらいは自分で覚悟して乗り越えろって和子さんは言いたいのだと

さっき、「今日は何を話せば?」と言われた時に、大丈夫かいな?と心配だったのですが

さすが、和子さん! だてに20年以上も苦労していないよなと、感動の涙が

最後に一言と回って来たマイクに「みなさん、どんどん町にでましょう」と

和子さんはそうして、松本の町にどんどん出かけて行って(車いすが通っても通らなくても)実践して来た先駆者です

壇上の先生が「僕が学生の頃、和子さんのような方が一人暮らしをしているアパートへ行って、その生活を見させてもらった、今のように・・・・・法や介護保険なんてない頃で、そういう先輩方の戦いがあって今がある・・・」と

私も和子さんと知り合う前(12年)は、障害者について何も知りませんでした

TVで見る和子さんの生き方の格好良さに憧れていただけなのですが

この日の一言「自分のしたいことには苦労を苦労と思わない」という和子さんの強さを見習いたいなぁと思います

壇上の先生が「大変なご苦労があるのでしょうが、その考え方が素晴らしいし、何より和子さんのユーモアのセンスがいい」と

和子さんの言葉は短いのですが、的確です

最初の自己紹介でも「私を介助しようと思う人は、まず車いすごとこの壇上に上げようとするでしょう。でも今日一緒に来た介助者は私の意思を汲んで、支えて私を歩かせて壇上に上げてくれます。今日は選りすぐった介助者で来ました」と

我々をよいしょしてくれることも忘れません(笑)

選りすぐったのではなく、学生さんがいなくて、最後の手段だったのだとkikiは知っています(笑)

お盆休みやお正月休みの学生さんが不足する時期はいつも、来れる?と電話がかかって来ますから

逆を言えば、そんなどうしようもない状況の時にしか和子さんはkikiに頼みごとをしません

「帰りに、コーヒーを飲みたいからどこかへ寄って」と寄ったファミレスで

コーヒーなどに迷いもせず、「生チュウを」と(笑)

横でミニパフェを食べる二人を横目に、ストローでぐいぐいビールを飲んでいました

姨捨のパーキングエリアを通るころには日が暮れ始め

携帯で和子さんは、家に来ている学生さんい「畑の白菜に水をやって」と指示しています

家に帰ると、↑ のような夕飯が用意されていました

伊那まで帰って、明日は仕事だと言うGさんはこのまま帰ります  運転ご苦労様でしたね

二人で一人前、Gさん、kikiさんコンビはなかなかでいたよね~

kikiは家に帰っても、息子は夜勤ですし、ダンナは山雅の応援で居ませんので、夕飯をいただいて行くことに

和子さんの畑で採れた、ズッキーニのトマト煮(トマトももちろん畑産です)

茄子や玉ねぎのカレー

何よりのごちそうは、味噌汁   昔ながらの製法で学生さんやボラさんを総動員して、自家製の大豆で味噌炊きから自分で作った手前味噌     今の出し入り味噌では出ない味です

kiki家の味噌汁の出しを、本だしではなく、煮干しで取るようになったのは和子さんの影響です

お勝手でにぎやかに料理をしていた3人組が部屋に来ました

一人はかわいいお嬢さん、もう一人は先日kikiの展示会を和子さんが見に来てくれた時の運転手兼介助者のネコアレ君(猫アレルギーだからこの名前がついたと)

後から入って来た巨体を見て、お互いにあれ~?!「kikiさん?」「M君?」と何年振りでしょう?

kikiがよ~く和子さん家に通っていたころ(たぶん、10年前位)ここで良く行き合ったM君です

M君は信大の学生さんでしたが、今はお勤めしていて、週末は遊びに来るようです

先輩後輩一緒になって、和子さん家で料理を作って飲んでいる

彼らの居場所がここにあるのでしょう

kikiが料理を作って食べさせるとこはあっても、M君の料理は一度も食べたことがなかった

正直言うと、当時のM君は面白い子ではあったけど(いじられキャラ)使える子ではなかった(ゴメン、M君=笑)

「よーく成長したね」「はい大きく育ったでしょ」と巨体を笑い話にしましたが

いえいえ、身体だけでなく、ちゃんといい社会人になりましたね  おばさん、感心しています

卒業すると離れて行ってしまう学生さん、その中から何人かの人がこうしてずっと和子さんと通じています

このM君に「〇〇の所へ電話をかけて宅配便が届いたか聞いて」と指示する和子さん

電話して「〇〇さんですか、和子さんの代理でかけている☆☆です。お久しぶりです」とM君

ここでも先輩後輩がつながっています

どうやら畑で採れた野菜をこの〇〇君(昔の卒業生)に送ったらしいのですが、連絡がなく心配している和子さん

2度目の電話で、この〇〇君は仕事が忙しくって、ここ2,3日会社泊まりだったようです

和子さんのところで見ている、学生さん、もうkikiの息子よりみんな年下になりましたが

ちゃんと立派な社会人になっているのですね

kikiの村にもお医者さんになって暮らしている、和子さんの所で知り合った昔学生さんがいます

昨日はそんな話になりました「人間の身体が知りたいと医学部に入り直したんだよ」と和子さんが教えてくれました

身体に興味があって医学部に入ったという彼は、今はこの地域にはなくてはならないお医者さんになっています

認知症の方やその家族への理解があって、やさしく、いつでも駆けつけて往診してくれ、どこで聞く評判のどれもが彼の行いや人柄への称賛です

学生さんに限らず、私たちも、和子さんの所へ行くのは、和子さんの手助けをするためではなく、和子さんの人柄や生き方に惹かれて行っているのですね

「kikiさん、今日、一緒に行って良かった?」と昨日、帰りがけに聞かれました

kikiは和子さんの車いすを押すためにボラとして頼まれたのだと思っていましたが

kikiさんにはこういう講演会はいいかもと和子さんが誘ってくれたんですね

選りすぐって来た介助者の間違いはなかった!   さすが、和子さん、の一日でした

さあ、好きなことをするのに、苦労を苦労と思っていては何もできません

和子さん同様、kikiさんも頑張りまっす!  (またまた長くなりました日記です)