廃異不思議探検隊/(SEASON2)

Wast different wonder expedition.(SEASON2)

K邸 2

2015-02-20 23:16:00 | 廃墟B
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 LEDライトの明かりを頼りに慎重に歩き出す。

 足元が白い

 どうやら囲炉裏の灰が座敷に撒き散らかされていて白くなっている様だ。

 ボロボロになった布団がある。

 その横には、昭和の廃屋でよく見かける、硝子ケースの中が一つのテーマ性のあるセットになっている置物である、廃ホテル等でも見かけるが、風車小屋があって子供が釣りをしていたり、田舎の風景だったり、漁船群だったりと、当時はこう言うケース物が流行ったらしい。
 
 で、これは、、溶岩が一つとダルマ、人形、、ちょっと良く分からない。
 よくみると女の子の人形がケースから落ちている。





 中々動かない戸をガガッと開けると、風呂場だった。
 全面タイル風呂だ。

 今はユニットバスだもんねえ、昔は”お湯に浸かる。一日の楽しみだ。のぼせるまで入っていた。”とかだったのに、今は”シャワーを浴びる。速攻出た。”とかだもんね、風呂にゆっくり入ってる時間なんてないのかもしれない...と言ってる私もだけどね(ネットネットッ





 ここには、椅子等が積まれている。





 廊下は、木材が邪魔していて歩けない。





 冷蔵庫があり、向こう側にはキッチンが見えるが、行けない。





 ビリビリに破れてしまった障子戸がある。

 あぁ、雨音と妙に合ってるな..





 仏壇の下部だけあり、仏具はない。

 ん?何か落ちてる。





 昭和四十八年四月十七日午後九時二十五分死去
 K氏 享年八十七歳
 御香尊帳

 87歳!相当長生きをしたのですね、これだけ生きれば、じゅうぶんではないでしょうか





 こちら側の廊下は、歩くことができる。

 奥は、便所。





 家具が押し込まれているが、意外と新しい物なので、家族が最近まで暮らしていたのだろう。





 この座敷は、木材でいっぱいだ。

 しかしいい梁だ、数十年経っても光沢がある。

 日本建築はいいが、たけぇからなア





 もう何年もの間ここに吊る下がっている てるてる坊主

 あ~した天気にしておくれ~

 ちょっと不気味だ。

 と思い、ふと横を見たら、うわっ!カマドウマだ!こっちにジャンプしないでぇ


 もう引き上げよう。

 私は、家を出て雨に打たれながら、小走りに道路へ出た。

 あぁ、一服したい、コーヒー飲みたい。





 側に墓地があった。

 陸軍歩兵上等兵 勲八等 功七級
 同じく伍長 勲七等 功七級

 ! 軽く一礼をした。
2011/07/31
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